報道発表資料本文

(別紙)


ロッテルダム条約(通称:PIC(ピック)条約)の概要
(正式名称 : 国際貿易の対象となる特定の有害な化学物質及び駆除剤についての事前のかつ情報に基づく同意の手続に関するロッテルダム条約)


背景

 先進国で使用が禁止又は厳しく制限されている有害な化学物質(工業化学物質、駆除剤)が、開発途上国等にむやみに輸出され、人の健康及び環境に対する有害な影響が生じることを防ぐため、1998年9月にロッテルダム(オランダ)において採択された。
  
  
条約の概要
  1. 目的
      
     有害な化学物質についての情報交換を促進し、輸出入についての各国の決定の手続きを規定・周知させることにより、人の健康及び環境を保護し、化学物質の環境上適正な使用に寄与するため、国際貿易における締約国間の共同の責任及び協同の努力を促進する。
      
  2. 主要な規定
      
    [1] 事前のかつ情報に基づく同意(PIC(ピック):Prior Informed Consent)手続きの導入
      附属書の化学物質の輸入につき、同意(又は条件つきで同意)するか否かを決定
      輸入禁止等の決定がされた場合には、輸出国は当該決定に従うための措置を実施
    [2] 化学物質等に関する有害性などの情報の共有
      附属書の化学物質については決定指針文書を作成し、情報を共有
      それ以外に輸出国の厳しい規制の対象である化学物質は、輸出に際し輸入国に情報を通知
    [3] 有害性等に関するラベルやMSDS(安全性データシート)の添付
      附属書の化学物質又は輸出国の厳しい規制の対象である化学物質については、輸出に際し、人の健康や環境への有害性等に関するラベルや安全性データシートを添付
    [4] その他の措置
      化学物質の情報交換、技術援助など
        
  3. 条約の発効
      
     50ケ国の締結により条約が発効(2003年(平成15年)2月7日現在40国が締結)。なお、日本は1999年に条約に署名している。




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