(参考)
 
諫早湾干拓事業の概要
 
 
1. 干拓位置
 長崎県諫早市、北高来郡高来町、森山町、及び南高来郡愛野町、吾妻町の地先海面
 
2. 事業者
 国(農林水産省九州農政局)
 
3. 事業目的
 かんがい用水が確保された大規模で平坦な優良農地を造成すること、及び高潮・洪水常時排水等に対する地域の総合防災機能を強化することを目的としている。
 
4. 計画内容
   諫早湾湾奥部を潮受堤防(延長約7km)で締め切り、農用地約1,400ha、調整池約1,700ha等を造成するもの。事業完了予定年度は平成18年度。
  
単位:ha
項   目 面   積
普通畑
(かんがい面積)
中央干拓地 1,222
小江干拓地 104
農業用施設用地 74
宅地等用地 15
道水路等用地 239
堤防用地 186
調整池面積 1,710
締切面積 3,550
  
5. これまでの主な経緯
昭和60〜61年  農水省が長崎県要綱に基づく環境影響評価を実施。
昭和61年12月  農水省から長崎県に公有水面埋立承認の出願。
昭和63年 3月  公有水面埋立法に基づき環境庁長官(当時)意見を提出。
 公有水面埋立の承認。
平成4年 3月  農水省から長崎県に公有水面埋立変更の承認申請。
平成4年 9月  環境庁企画調整局長(当時)より意見を提出。
平成4年10月  公有水面埋立変更※承認。潮受堤防及び排水門工事に着手。
平成9年 4月  潮受堤防の締切。
平成13年8月9日  事業者である九州農政局がレビューを公表し、同時に長崎県に報告。
 
公有水面埋立(干拓)に係る設計概要の変更
調整池排水門を南側1ヶ所から北側にも1ヶ所増設。
下水処理水を調整池外放流から調整池内放流に変更。
  
6. 公有水面埋立法に基づく環境庁長官の意見の概要(昭和63年3月8日)
(1)  本事業の実施に伴い造成される調整池については、類似の閉鎖系水域における富栄養化の進行等水質汚濁の事例に鑑み、事業の実施に当たっては、水質保全に万全を期する必要がある。
(2)  本事業は、我が国有数の渡り鳥の渡来地で実施されるものであり、事業による鳥類等への影響に鑑み、今後事業により改変され、または影響を受ける地域においては、鳥類等の生息環境の再生とその保護に万全を期する必要がある。
  (3)  本事業は、15年という非常に長い工期を有するものであることから、工事中及び工事完了後における環境監視を実施するとともに、工事途中段階で、環境影響評価の予測結果に関してレビューを行い、必要に応じて対策を講じること。