「アイドリング・ストップ運動」について
平成9年4月
環境庁大気保全局

  1. 趣旨

     今日の環境問題解決のためには、経済社会を構成するあらゆる主体の「参加」が必要で
    す。とりわけ、自動車の利用に伴う大気汚染等の問題では、このことが強く求められてい
    ます。
     大気環境の保全のため、自動車の利用のし方を見直していただくこと、特に国民の目に見
    える実践行動として、不必要なアイドリングをやめていただくことを広く呼びかける趣旨
    から、環境庁では「アイドリング・ストップ運動」を提唱しています。
     
  2. アイドリング・ストップ運動の内容

     アイドリング・ストップ運動は、大気環境にやさしい実践行動、国民運動として、自動車を利用するすべての人々に自主的なアイドリング・ストップの励行を呼びかけるもので、一般的な目安は次のとおりとしています。
     
    [1] 必要以上の暖機運転や、運転者が車から離れている間、荷物の積み降ろしをする間等の不要なアイドリングは、やめましょう。
    [2] 運転者の休息中や、人待ち・客待ちのための停車中のアイドリングも、場所や気候等の状況を考えながら、なるべくやめるようにしましょう。
      
  3. これまでの経過と今後の展開
     
     アイドリング・ストップ運動は、平成8年6月の「環境月間」を契機に、環境庁から地方公共団体、関係団体、企業等への呼びかけを始めました。
    その結果、各方面から多くの反響があり、平成8年度中にアイドリング・ストップ運動に協力いただいた団体・企業の報告は、全国で約760件でした。

     平成9年は、地球温暖化防止京都会議(COP III)等を控え、地球環境保全に向けた国民的な取組を進めるためにも、アイドリング・ストップ運動の一層の普及展開を図る必要があり
    ます。


(参考)

アイドリング・ストップの効果等
  1. 自動車と大気環境
     
    [1] 都市地域で深刻になっている窒素酸化物(NOx)の大気汚染は、その原因の約5〜7割が自動車によるものです。
     
    [2] 地球温暖化の原因となる二酸化炭素(C02)の排出量のうち、約2割が自動車を中心とする交通(運輸部門)からの排出です。
    [3] 市民にとって一番身近で苦情の多い公害は騒音ですが、その中で″嫌いな音″のトップは自動車の騒音です。
      
  2. アイドリング・ストップの効果
     
    [1] 各種データを整理すると、1台の自動車が10分間アイドリングをした時の燃料消費量と二酸化炭素排出量は次のようになります。
     
      アイドリング10分間あたり
    燃料消費量
     
      アイドリング10分間あたり
    二酸化炭素排出量
    (炭素換算)
    乗用車(ガソリン車)
     
    0.14リットル 90グラム
    小型トラック
    (2t積ディーゼル車)
     
    0.08〜0.12リットル 58〜87グラム
    中型トラック
    (4t積ディーゼル車)
     
    0.13〜0.17リットル 94〜120グラム
    大型トラック
    (10t積ディーゼル車)
    0.22〜0.30リットル 160〜220グラム
     
    [2] 上のデータから、仮に、東京都内のすべての自動車がアイドリングを毎日10分ずつ短縮 したとすると、
    1年間の燃料消費量は約1億9千万リットル(ドラム缶95万本分)節約でき、
    1年間の二酸化炭素排出量(炭素換算)は約12万トン(日本全体の排出量の約4万6千人分に 相当)も削減できると推計されます。