「地球環境とライフスタイルに関する世論調査」の特徴

平成12年3月9日
環    境     庁
経  済  企  画 庁
通  商  産  業 省


調査対象:全国20歳以上の者2,000人
調査時期:平成11年11月10日〜14日
回収結果:1,345人
回 収 率:67.3%

[これまでの「サマータイム」に関する世論調査]

実施時期 S.55.5 H.2.12 H.4.6 H.8.2 H.10.11 今回
調査対象 10,000人 10,000人 3,000人 3,000人 3,000人 2,000人
回収結果 8,373人 7,329人 2,284人 2,220人 2,131人 1,345人
回 収 率 (83.7%) (73.3%) (76.1%) (74.0%) (71.0%) (67.3%)

1.地球環境問題に関する意識

(1)地球環境問題に対する関心

H.10.11 H.11.11
・関心がある(「関心がある」40.6%+「ある程度関心がある」40.2%) 82.0% 80.8%
・関心がない(「あまり関心がない」13.4%+「全く関心がない」4.3%) 17.3% 17.7%

(2) 地球温暖化問題の原因についての周知度

石炭や石油などの消費により排出される二酸化炭素の量が大気中で急速に溜まりつつあるため、地球の温度が徐々に上昇し、問題になっていることについて

H.10.11 H.11.11
・知っている(「よく知っている」43.8%+「大体知っている」42.7%) 86.5% 86.5%
・知らない(「あまり知らない」10.2%+「全く知らない」2.2%) 13.2% 12.4%

(3) 地球温暖化防止のため、個人の日常生活においての取り組み

H.10.11 H.11.11
・取り組む(「積極的に取り組む」8.9%+「できる部分があれば取り組む」65.0%) 74.1% 73.9%
・どちらかというと取り組むことは難しい 13.5% 11.9%
・個人の日常生活へのしわ寄せは反対 3.6% 3.1%
・どちらともいえない 5.9% 7.1%

(4) 地球温暖化防止のため、変えるべき個人の生活スタイル(複数回答)

H.10.11 H.11.11
[1] 蛍光灯や電気機器をこまめに消すなどエネルギーの無駄を省く 56.8% 54.8%
[2] 冷暖房を控えめにする 50.3% 49.7%
[3] バスや電車などの公共交通機関や自転車を利用し、車の使用を控える 38.6% 33.9%
[4] より省エネルギー型の家電製品などに切り替える 29.2% 30.0%
[5] 燃費効率の良い自動車を利用する 31.3% 28.6%

(5) 地球温暖化防止のため、地域として取り組むべきこと(複数回答)

H.10.11 H.11.11
[1] リサイクル運動などの推進 64.3% 62.5%
[2] 緑化の推進 54.6% 53.5%
[3] 身近にできる暮らしの工夫などについての情報を広報誌などで提供 31.6% 29.3%

2.ライフスタイルについて

(1)サマータイム制度の周知度

 「サマータイム制度」とは、太陽の恵みを生かし、明るい時間を有効に活用し、夏などの、明るい時間が長い期間、全国の時計を標準時より1時間進める制度で、我が国でも昭和23年から26年まで導入されていたこと、現在では、世界70カ国以上で導入され、OECD 諸国(経済協力開発機構、先進国中心の29カ国で構成)で導入されていないのは、日本、韓国とアイスランドであること、また、サマータイムを導入すれば、照明に使う電気などの節約により省エネルギー・地球温暖化防止に役立つとされるほか、会社などの終わった後(いわゆるアフターファイブ)に、明るい時間が増えるため、ゆとりが生まれ、ボランティア活動などが活発化すると期待する人もいるが、その一方で、時刻合わせが面倒であったり、残業時間が増える恐れがあるなどと心配する人もいることをカードで提示した上で、質問
(参考)
S.55.5 H.2.12 H.4.6 H.8.2 H.10.11 H.11.11
・知っていた 63.7% 57.1% 57.0% 52.5% 45.8% 55.3% (増)
・言葉は聞いたことがある 22.1% 25.2% 25.1% (微減)
・知らなかった 36.3% 42.9% 43.0% 24.2% 28.2% 18.6% (減)

(2)サマータイム制度導入による省エネ効果について[新規]

H.11.11
[1] かりに効果が小さくても省エネ効果があるならサマータイム制度を実施すべきである。 37.7%
[2] 50万kl程度の省エネ効果なら、他にもっとやるべきことがあるはずで、
    サマータイム制の必要性を感じない
17.5%
[3] どちらともいえない  34.6%

(3)サマータイム制度が労働時間に与える影響について[新規]

H.11.11
[1] サマータイム制になっても会社の始業時刻・終業時刻が変更されることはなく、
     労働時間への直接的な影響はない
23.1%
[2] 残業するかどうかは、個人の選択の問題であり、サマータイム制度の導入が
    直接的に労働時間の延長にはつながらない
16.7%
[3]  「外が明るいと職場から離れにくい」などの意識から労働時間が増加する恐れがある 14.0%
[4] 時差出勤、フレックスタイム制の導入などの新しい働き方が広がっているので
     労働時間の延長にはつながらない
13.9%
[5] どちらともいえない  22.9%

(4)サマータイム制度導入に伴うコスト負担について[新規]

H.11.11
[1] 制度導入に伴うコストは、地球環境の維持コストであり、かつ、1年で回収
     できるのなら惜しむべきではない
36.6%
[2] 制度導入に伴うコストは、無用の出費である 17.0%
[3] どちらともいえない  34.3%

(5)サマータイム制度が導入された場合、生活面で考えられること(複数回答)

H.10.11 H.11.11
[1] 夕方が明るいので照明時間を短くできる 29.9% 29.7%
[2] 始業時間が涼しく冷房用のエネルギーが節約できる 26.0% 29.4%
[3] 日没までの明るい時間があることにより、家族とのふれあいの
     機会が増える
20.8% 25.7%
[4] 涼しい朝の時間に通勤・通学ができる 21.7% 25.7%
[5] 生活のリズムが変わる恐れがある 18.8% 23.3%
[6] 明るい夕暮れの帰宅時間で子供、お年寄りや身体に障害のある方
    にとって安心である
- 23.1%

(6)サマータイム制度導入に対する賛否

(参考:H.4.6までは、「我が国でも、夏の間、1時間、時計の針を進めるサマータイム(夏時間)を実施すべきだ」との意見について賛否を聞いている。)

(参考) S.55.5 H.2.12 H.4.6 H.8.2 H.10.11
・賛成(59.7%「賛成」13.5%+「条件が整備されれば賛成」46.2%) 42.2% 35.2% 43.0% 46.7% 53.9%
・反対(20.1%)  35.0% 30.5% 34.2% 30.3% 25.3%
・わからない(20.2%) 22.9% 34.3% 22.9% 23.0% 20.8%
(一概に言えないを含む)

○賛成の理由(サマータイム制度導入に賛成と答えた者(803人)に)(複数回答)

H.10.11 H.11.11
[1] エネルギーの節約になるから 37.1% 68.2%
[2] 太陽(日光)を活用する習慣をつけることは良いことだから 13.6% 38.0%
[3] 夕方の明るい時間が増えることで、私たちの行動の選択肢が拡がるから - 36.1%
[4] 切替日においてライフスタイルを自ら考え直し、その中で、地球環境問題や
     省エネへの対応や行動をそれぞれが考えていく「きっかけ」となるから
- 24.5%

○反対の理由(サマータイム制度導入に反対と答えた者(270人)に)(複数回答)

H.10.11 H.11.11
[1] 切替日において時間あわせが面倒だったり、混乱したりするから 15.8% 35.9%
[2] エネルギー節約の効果があるとは考えられないから 11.5% 33.0%
[3] 日本の地形・風土になじまないから 19.1% 30.0%
[4] 睡眠不足、子供の塾通いの過熱化や非行などが心配だから - 29.3%
[5] 生活時間の変更で体調を崩す恐れがあるから 14.7% 29.3%

(7)サマータイム制度の導入時期

・開始時期 (参考) S.55.5 H.2.12 H.10.11 H.11.11
3月末から(2.5%) - - - 2.5%
4月始めから(14.3%) - 8.2% 17.5% 14.3%
5月始めから(21.3%) 24.3% 26.3% 29.7% 21.3%
6月始めから(25.9%)  - - - 25.9%
7月始めから(21.3%)  - - - 21.3%
わからない(20.2%) 26.2% 24.6% 16.1% 14.0%

・終了時期 (参考) S.55.5 H.2.12 H.10.11 H.11.11
7月末まで(1.5%) - - - 1.5%
8月末まで(15.5%) 19.9% 23.7% 12.1% 15.5%
9月末まで(48.2%)  30.4% 30.6% 40.5% 48.2%
10月末まで(16.9%)  - - 10.2% 16.9%
11月末まで(3.6%) - - - 3.6%
わからない(13.9%)  26.2% 24.2% 16.0% 13.9%