平成20年5月15日
総合政策

古紙偽装問題に係る特定調達品目検討会とりまとめ(案)に対する意見の募集について(お知らせ)

 国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)に基づき、「環境物品等の調達の推進に関する基本方針」に定める特定調達品目及びその判断の基準等の見直しを適切に行うために、本年1月に発覚した古紙偽装問題に係る実態把握、原因究明を行い、グリーン購入制度の問題点及び今後の対応等について、特定調達品目検討会でのとりまとめを行いました。
 本とりまとめ(案)について、広く国民の皆様から御意見をお聞きするため、パブリックコメントを実施します。

 「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律」(グリーン購入法)に基づき閣議決定された「環境物品等の調達の推進に関する基本方針」(基本方針)に即して、国等の各機関では、平成13年4月より、毎年度、「環境物品等の調達の推進を図るための方針」(調達方針)を定めて環境物品等の調達を推進しています。
 基本方針に定められる特定調達品目(国等の各機関が重点的に調達を推進する環境物品等の種類)及びその判断の基準等については、物品等の開発・普及の状況、科学的知見の充実等に応じて適宜見直しを行っていくこととしています。
 さて、今般発覚した製紙メーカーによる古紙偽装問題は、物品等の環境負荷に関する情報内容を偽るとともに、相互信頼の下に事業者の自主的な宣言によって特定調達物品等であると判断してきたグリーン購入法の運用を根幹から揺るがす大きな問題となっています。このことは、環境価値が実現されることを信じて環境配慮型製品を購入した消費者を裏切るとともに、日々古紙の分別回収など紙のリサイクルに無償で協力している多くの人々や民間団体、地方公共団体等の努力を踏みにじる行為であり、極めて遺憾であります。
 このため環境省では、偽装問題発覚後速やかに本件について、紙の専門である学識者を加え「特定調達品目検討会(座長:山本良一 東京大学生産技術研究所教授)」(以下、「検討会」という。)において、古紙偽装実態及びその原因把握を行った上で、グリーン購入制度の問題点、再生紙表示のあり方及び検証方法、再発防止策、新たな判断の基準の考え方等について幅広い議論を行い、検討会としてとりまとめました。検討課題については、以下の6つになっております。

  1. 今回の古紙偽装に関する全貌の解明
  2. 国等における古紙利用のあり方(紙類に係る新たな判断の基準等の検討)
  3. グリーン購入制度に係る問題点及び今後の推進方策
  4. 再生紙の考え方
  5. 古紙パルプ配合率の確認・検証方策
  6. 古紙利用技術や古紙資源の実状

 また、環境省及び経済産業省は、偽装した各製紙メーカーに対して高古紙パルプ配合率のコピー用紙を生産するよう要請しており、この要請に応じて改善のための最大限の努力をしている製紙メーカーも現れております。
 この不適正事案によって、グリーン購入への取組が停滞することなく、これまで以上に、環境物品等への需要転換を促し、経済社会のあり方を環境負荷の少ない持続的発展が可能なものに変革していくためには、社会を構成するあらゆる主体のご協力が不可欠であります。こうした認識のもと、グリーン購入が一層促進されることを強く期待し、本とりまとめ案に関し、広く国民の皆様からのご意見をうかがうものです。
 つきましては、今後の最終的なとりまとめの参考とするため、郵送、ファクシミリ及び電子メールにより、本案に対する皆様の御意見を募集(パブリック・コメント)致します。

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境経済課
直通:03-5521-8229
課長:笠井俊彦(6260)
課長補佐:原田和幸(6251)
担当:佐藤仁泉(6275)
吉田杏子(6270)         
三島輝紀(6291)