報道発表資料

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2008年03月31日
  • 再生循環

PCB特別措置法に基づくPCB廃棄物の保管等の届出の全国集計結果について

 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(PCB特別措置法)に基づきPCB廃棄物を保管する事業者から都道府県等に対して届出された、平成17年3月31日現在のPCB廃棄物の保管等の状況について取りまとめました。

表-1 PCB廃棄物の保管状況(平成17年3月31日現在)
廃棄物の種類 保管事業所数 保管量
高圧トランス 3,684 20,731台
高圧コンデンサ 48,691 259,500台
低圧トランス 548 36,114台
低圧コンデンサ 3,748 1,955,864台
柱上トランス 200 2,252,756台
安定器 13,846 5,740,284個
PCB 230 56トン
PCBを含む油 1,447 179,510トン
感圧複写紙 401 655トン
ウエス 1,101 339トン
汚泥 215 34,080トン
その他の機器等 2,575 121,852台

(備考)
 ドラム缶等各種容器にまとめて保管している場合など、台数(個数)や重量で計上できないものについては、事業所数のみ計上した。また、PCB、PCBを含む油、紙、ウエス及び汚泥については、重量又は体積で計上されたもののうち、体積で計上された分については、1リットル=1kgとして重量に換算して集計した。

表-2 PCB廃棄物を保管する事業所におけるPCB使用製品の使用状況(平成17年3月31日現在)
製品の種類 使用事業所数 使用量
高圧トランス 1,347 5,173台
高圧コンデンサ 8,154 26,860台
低圧トランス 94 810台
低圧コンデンサ 279 36,292台
柱上トランス 7 1,564,229台
安定器 1,662 419,633個
PCB 24 89kg
PCBを含む油 14 18kg
その他の機器等 1,026 5,492台

(備考)
PCB、PCBを含む油については、重量又は体積で計上されたもののうち、体積で計上された分については、1リットル=1kgとして重量に換算して集計した。

1.集計の範囲

 都道府県等においてPCB廃棄物を保管する事業者から届出のあったPCB廃棄物の種類毎の保管量及びPCB使用製品の種類毎の使用量を集計したものを環境省において全国集計しました。PCB廃棄物の種類は、表-3のとおり分類し、集計しました。
  なお、個々の事業者等のPCB廃棄物の保管及び処分の状況は、都道府県等において公表されています。
  また、参考までに都道府県単位の集計結果を参考表(1)~(12)に示します。

表-3 廃棄物の種類及び製品の種類

【1】高圧トランス 【2】高圧コンデンサ 【3】低圧トランス 【4】低圧コンデンサ 【5】柱上トランス 【6】安定器 【7】PCB 【8】PCBを含む油 【9】感圧複写紙(ノーカーボン紙) 【10】ウエス 【11】汚泥 【12】その他の機器等

※高圧とは、受電電圧が交流で600Vを超えるものをいう。

2.前年度(平成16年3月31日現在)との比較

 前年度(平成16年3月31日現在)との比較を表-4に示します。

表-4PCB廃棄物の保管状況及びPCB使用製品の使用状況(台数、重量ベース)
廃棄物(製品)の種類 保管 使用
平成16年3月 平成17年3月 平成16年3月 平成17年3月
高圧トランス 事業所 2,688 3,684 943 1,347
台数 18,687 20,731 3,449 5,173
高圧コンデンサ 事業所 45,533 48,691 8,167 8,154
台数 250,739 259,500 27,983 26,860
低圧トランス 事業所 427 548 84 94
台数 35,949 36,114 2,679 810
低圧コンデンサ 事業所 3,520 3,748 284 279
台数 1,836,705 1,955,864 40,097 36,292
柱上トランス 事業所 153 200 7 7
台数 2,146,581 2,252,756 1,764,699 1,564,229
安定器 事業所 12,358 13,846 1,828 1,662
個数 5,551,983 5,740,284 485,261 419,633
PCB 事業所 206 230 20 24
トン 53 56 0.048 0.089
PCBを含む油 事業所 1,060 1,447 16 14
トン 176,489 179,510 0.165 0.018

感圧複写紙

(ノーカーボン紙)

事業所 416 401 - -
トン 668 655 - -
ウエス 事業所 886 1,101 - -
トン 225 339 - -
汚泥 事業所 179 215 - -
トン 15,411 34,080 - -
その他の機器等 事業所 1,819 2,575 520 1,026
台数 114,915 121,852 3,708 5,492

(備考)
 ドラム缶等各種容器にまとめて保管している場合など、台数(個数)や重量で計上できないものについては、事業所数のみ計上した。また、PCB、PCBを含む油、感圧複写紙、ウエス及び汚泥については、重量又は体積で計上されたもののうち、体積で計上された分については、1リットル=1kgとして重量に換算して集計した。

3.機器別の状況

 前年度(平成16年3月31日現在)と比較すると、PCB特別措置法に基づくPCB廃棄物の届出の周知が図られPCB廃棄物の把握が進んだこと、使用から保管への切り替えが進んでいること等から、保管量は全体として増加傾向にあり、使用量は減少傾向にあります。
なお、機器別の状況は次のとおりです。

(1)高圧トランス及び高圧コンデンサ

 高圧トランスについては、前年度に比べ保管台数は2,044台増加し、使用台数も1,724台増加しました。高圧コンデンサについては、前年度に比べ保管台数は8,761台増加し、使用台数は1,123台減少しました。これは、使用から保管への切り替えが進むとともに、全国的に保管台数及び使用台数の把握が進んだためです。

(2)低圧トランス及び低圧コンデンサ

 低圧トランスについては、前年度に比べ保管台数は165台増加し、使用台数は1,869台減少しました。低圧コンデンサについては、前年度に比べ保管台数は119,159台増加し、使用台数は3,805台減少しました。これは、全国的に把握が進むとともに、使用から保管への切り替えが進んだためです。

(3)柱上トランス

 柱上トランスについては、平成15年度から電力会社の自社処理が始まるとともに、使用から保管への切り替えが進んだことから、前年度に比べ保管台数は約11万台増加し、使用台数は約20万台減少しました。

(4)安定器

 安定器については、全国的に把握が進んだこと、使用から保管への切り替えが進んだことから、前年度に比べ保管台数は約19万台増加し、使用台数は約7万台減少しました。

(5)その他の機器等

 その他の機器については、使用から保管への切り替えが進むとともに、全国的に保管台数及び使用台数の把握が進んだことから、前年度に比べ保管台数は約7千台増加し、使用台数も約2千台増加しました。

4.「PCB保管・使用事業場検索」の公開について

 PCB廃棄物の保管及び処分の状況については、各都道府県等において届出書が公開されているところですが、国民に広く情報提供するため、環境省HPにおいても、後日、「平成16年度PCB保管・使用事業場検索」として公開することとしています。
(参照:https://www.env.go.jp/recycle/poly/hokan/index.html

5.今後の対応

 PCB廃棄物の適正かつ計画的な処理を進めていくためには、PCB廃棄物の数量を漏れなく確実に把握しておくことが重要であることから、都道府県等に対し、引き続きPCB特別措置法に基づく届出制度の一層の周知を図り、保管事業場の確実な把握を進めるとともに、PCB廃棄物が適正に保管され、不適正な処理が生じないよう事業者に対する指導、助言の徹底に努めるよう指導を行っていくこととしています。

添付資料

連絡先
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課
直通:03-5501-3156
代表:03-3581-3351
課長:木村 祐二(内線6871)
課長補佐:高橋 一彰(内線6880)
担当:高橋 徳行(内線6895)

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