平成19年12月27日
総合政策

平成20年春の花粉総飛散量の予測(速報)について(お知らせ)

 今般、平成20年春の花粉総飛散量予測(速報)を取りまとめました。
 平成20年春のスギ・ヒノキ科花粉総飛散量は、東海から関東、東北で平成19年春より多く、北陸から九州は平成19年と同じかやや少ないと予測されます。また、スギ花粉の飛散開始は例年並かやや早いと予測されます。

1.概要

 環境省では、花粉症に関する調査研究の一環として、平成16年度からNPO花粉情報協会に委託し、花粉飛散予測に関する調査研究を行っています。今般、当該研究において、平成20年春(1月末から5月)の花粉総飛散量予測(速報)を取りまとめました。

2.平成20年春のスギ及びヒノキ花粉総飛散量予測について(参考資料1)

  • 平成20年春の花粉の総飛散量は、東海から関東、東北では平成19年春に比較して1.5倍から3倍に増加する地域が多い見込みです。
  • 一方、西日本では平成19年春に比較して50%から今年並の地域が多いですが、一部では平成19年春を上回る見込みです。
  • 例年に比較すると東海の一部及び東北では例年を上回る地域が多いですが、その他の地域は、例年の30%から例年並と予測されます。
  • 平成19年夏(6月から8月)の日照時間が昨年より多い等の気象条件から、東海から関東、東北では前シーズンより多い花粉総飛散量となると予測されます。
  • 一方、北陸から九州の西日本においては、気象の影響を受けやすいヒノキが多く、しかも7月の気温が昨年より1度前後低く、8月の気温は昨年並みであったこと等から、花粉数は前シーズンと同じか下回る可能性が高いと予測されます。
  • なお、前シーズンの花粉総飛散量が少ない場合には、翌年の気象条件が悪くても花粉総飛散量が増加する傾向があります。現在行っているスギ雄花の調査でもかなり多めの雄花が観測されている地域があり、1月に発表予定の花粉総飛散量予測(確定版)は今回の速報値よりも多くなる地域がある見込みです。
  • また、各地で観測される花粉数は増加傾向が続いており、前シーズン比や例年比での増減にかかわらず、予測される花粉総飛散量が1000個/cm2を超える地域においては花粉症予防対策等の注意が必要です。

3.平成20年春のスギ花粉前線予測について(参考資料2)

 平成20年1月後半には寒さが緩み、気温が上がる見込みであるため、平成20年春のスギ花粉の飛散開始は例年並かやや早いと予測されます。花粉症患者、医療機関は早めの予防や対策が必要となります。

4.本速報に関する留意事項

 本速報は、現時点で得られた気象データ及び花芽の調査結果を踏まえて作成されたものです。今後、最新の気象予報及び花芽の調査結果を踏まえ、花粉飛散開始前に、再度、より精緻な予測を行う予定です。

5.今後の対応

 環境省では、昨年度に引き続き、花粉の総飛散量の予測及び観測を行い、「スギ花粉飛散開始マップ」等の情報の提供を行います。また、花粉の飛散状況について、花粉観測システム(愛称:はなこさん)により、リアルタイムで情報を提供(2月初旬より)します。
 また、花粉症に係る現時点での最新の科学的知見や関連情報を紹介する目的で「花粉症保健指導マニュアル」を作成しており、今年度も、追加的な情報を収集し、改定版を作成する予定です。
 環境省で実施している花粉症に関する調査研究の結果は環境省ホームページ上(http://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/index.html)にて公開しており、順次、更新していく予定です。
 また、政府における花粉症対策は、今後とも関係各省(内閣府、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、気象庁、環境省)の連携の下で進めることとしております。

  • 参考資料1 平成20年春における都道府県別花粉総飛散量(スギ、ヒノキの総数)予測(速報)
  • 参考資料2 平成20年スギ花粉前線予測(速報)

※例年とは、過去10年の平均。ただし、愛知県(名古屋市)は過去7年平均。

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境保健部環境安全課
直通 03-5521-8261
課長 木村 博承(内6350)
係長 高岡 志帆(内6352)
担当 齊藤 弘毅(内6352)

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