平成19年12月3日
水・土壌 大気環境

平成17年度及び18年度臭素系ダイオキシン類排出実態等調査結果について

環境省は、臭素系ダイオキシン類の排出実態等調査を継続的に実施していますが、 今般、平成17年度及び18年度の調査結果をとりまとめたので公表します。

1.背景

 ダイオキシン類対策特別措置法附則第2条により、「政府は、臭素系ダイオキシンにつき、人の健康に対する影響の程度、その発生過程等に関する調査研究を推進し、その結果に基づき、必要な措置を講ずるものとする」とされており、環境省では排出実態等調査を平成14年度より実施している。

2.調査の概要

(1)調査対象施設
1)難燃剤取扱・製造施設:H17:3施設、H18:2施設
2)難燃繊維加工施設:各年度3施設
(2)調査項目
1)施設からの排出実態 
 【排出ガス、排出水】
2)周辺環境状況
 【環境大気、降下ばいじん、公共用水域水質、公共用水域底質】
3)その他
 【原材料、各種工程水 等】
(3)調査対象物質
1)臭素系ダイオキシン類
【臭素化ダイオキシン類】
(ポリ臭素化ジベンゾ−パラ−ジオキシン、ジベンゾフラン)
【モノ臭素ポリ塩素化ダイオキシン類】
(モノ臭素ポリ塩素化ジベンゾ−パラ−ジオキシン、ジベンゾフラン)
2)その他
【臭素化難燃剤 等】

3.調査結果の概要

(1)難燃剤取扱・製造施設設
臭素系ダイオキシン類に係る調査結果の概要は、表1〜4のとおり。
(表1〜2:平成17年度、表3〜4:平成18年度)
(2)難燃繊維加工施設
臭素系ダイオキシン類に係る調査結果の概要は、表5〜6のとおり。 (表5:平成17年度、表6:平成18年度)

 平成15年度調査に引き続き、排出水から、臭素系ダイオキシン類が検出されており、他施設と比べてやや高い値も見られたことから、より詳細な調査により原因解明の必要がある。

4.今後の取り組み

 臭素系ダイオキシン類については、国際的な毒性評価に関する動向を踏まえながら、引き続き、排出実態等に関する知見の更なる集積を図る必要がある。

(参考)
○臭素系ダイオキシン類とは
 「臭素系ダイオキシン類」とは、塩素化ダイオキシン類(ポリ塩素化ジベンゾ−パラ−ジオキシン(PCDDs)又はポリ塩素化ジベンゾフラン(PCDFs))の塩素が1つ以上臭素に置換したもの。
 このうち、塩素が1つだけ臭素に置換したものを「モノ臭素ポリ塩素化ダイオキシン類」、全ての塩素が臭素に置換したものを「臭素化ダイオキシン類」という。
 現時点において、臭素系ダイオキシン類に関する国際的な毒性評価は定まっていない。


平成17年度臭素系ダイオキシン等排出実態調査結果報告書
平成18年度臭素系ダイオキシン等排出実態調査結果報告書

添付資料

連絡先
環境省水・大気環境局総務課ダイオキシン対策室
直通 03-5521-8291
室長 田代 康彦(内6532)
補佐 只見 康信(内6580)
専門官 小村 知子(内6571)