平成20年度地球環境研究総合推進費の新規課題公募開始について
環境省では、地球環境保全政策を科学的側面から支援することを目的として、地球環境研究総合推進費(以下「推進費」という。)による研究を推進しています。
推進費は、競争的研究資金として運用されており、産学官を問わず応募のあった研究課題に対して学識経験者による審査を行い、平成20年度から着手する研究課題を選定します。
平成20年度新規課題の公募は10月12日(金)から開始し、11月15日(木)を期限とします。
なお、今年度より環境技術開発等推進費と公募期間を統一し、応募された課題の受け皿の相互調整を行うなど、応募者にとってわかりやすい仕組みとしました。
また、平成20年度重点施策として、[1]低炭素社会の構築に向けた多様な研究と[2]地球温暖化への効果的・効率的な適応(賢い適応)の研究を推進するため、平成20年度概算要求において、それぞれ[1]約5億円、[2]約3.5億円の特別枠を増額要求しています。
昨年度の実績として、24件の新規課題(10億円)が採択され、進行中の研究も含め推進費全体で56課題(28億円)の研究を実施しています。
1.公募の概要
- 環境省では、平成2年度から推進費を活用して、国立試験研究機関、独立行政法人、大学、民間研究機関等、様々な分野の研究機関、研究者の連携・協力の下に、地球環境研究を総合的に進めています(平成19年度予算額29.6億円、56の研究課題を実施中)。
- 本研究資金により、地球環境の将来予測・影響・対策等に関する数多くの科学的知見を蓄積しつつあり、例えば、地球温暖化に関する研究成果は、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第4次評価報告書へ多数引用される予定であるなど、国際的にも貢献しています。
- 推進費では、基礎研究、応用研究を含め広く研究を実施していますが、環境省としては特に、地球環境問題を解決に導くための施策・政策に対する科学的な貢献を明確に指向した研究(政策反映指向型の研究)の提案を期待しています。
(1)研究の対象分野
研究の対象分野は、以下の四つの分野のいずれか又は複数の分野です。
- [1]
- 全球システム変動(オゾン層、地球温暖化など)
- [2]
- 越境汚染(大気・陸域・海域・国際河川)
- [3]
- 広域的な生態系保全・再生
- [4]
- 持続可能な社会・政策研究
(2)公募する研究区分(研究制度)
次に示すア)〜ウ)の研究区分について、研究課題を公募します。
- ア)地球環境問題対応型研究領域
- 上記(1)の研究の対象分野について、公募に際して研究テーマを特定せず、個別又は複数の地球環境問題の解決に資する研究課題を広く公募するという、ボトムアップ方式の制度です(1課題当たり年間1千万円〜1億円規模、3年間)。応募者の要件は国内の研究機関(産学官等は問わない)に所属する研究者です。採択予定課題数については、「公募要項」を参照して下さい。
- イ)地球環境研究革新型研究領域(若手研究者のみ対象)
- 上記(1)の研究対象分野について、特に新規性・独創性・革新性に重点を置いた若手研究者向けの募集枠で、研究代表者及び研究参画者のすべてが平成20年4月1日時点で40歳以下であることを要件とします(1課題当たり年間1千万円程度(直接研究費)、1〜2年間)。10課題以上の採択を予定しています。
- ウ)国際交流研究(エコ・フロンティア・フェローシップ)
- 研究課題を円滑に進めるため、海外の優秀な研究者(主に若手研究者)を招へいして行う研究です。数課題(人)程度の採択を予定しています。
2.特別枠について
平成20年度は、地球環境問題対応型研究領域の中に、新たに「低炭素社会研究特別募集枠」及び「適応策研究高度化特別募集枠」を設定し、CO2排出量の少ない環境モデル都市や自然共生の姿を提示するなど、低炭素社会作りの研究を加速するとともに、温暖化に対する様々な脆弱性の評価と、それを踏まえた効果的かつ効率的なリスクの低減方策(「賢い適応」)を検討し、温暖化影響に強い持続可能な国土・社会の形成の基盤となる知見を提供することとしています。
なお、上記特別募集枠は、「[1]全球システム変動」、「[4]持続可能な社会・政策研究」の二つの分野を対象として募集します。
(*当該予算は、財務省に対し概算要求を行っているところであり、予算総額については未定。)
3.公募の詳細
公募の詳細については、「公募要項」を参照して下さい。公募要項及び応募様式の入手並びに詳細は以下の環境省のホームページをご覧ください。
<ホームページのアドレス>
- ○公募について
- http://www.env.go.jp/policy/tech/koubo.html
- ○地球環境研究総合推進費について
- http://www.env.go.jp/earth/suishinhi/index.htm
4.今後のスケジュール
- 10月12日(金)
- 公募要項の公開(上記ホームページ上)、応募の受付開始
- 11月15日(木)
- 応募の受付締切
- 12月〜1月
- 第一次書面審査
- 1月〜2月
- 第二次ヒアリング審査
- 3月
- 採択候補課題の決定
5.公募に関する問い合わせ先
環境省地球環境局総務課研究調査室 推進費担当 松浦、千葉
TEL:03-3581-3351(内6734)、FAX:03-3581-4815、e-mail:suishinhi@env.go.jp
- 連絡先
- 環境省地球環境局総務課研究調査室
室長: 塚本 直也(内線6730)
補佐: 松浦 安剛(内線6732)
担当: 千葉 康人(内線6732)