平成19年7月17日
水・土壌

「平成19年度低コスト・低負荷型土壌汚染調査・対策技術検討調査及びダイオキシン類汚染土壌浄化技術等確立調査」対象技術の二次募集について

 環境省では、土壌汚染対策の一環として、実用段階にある低コスト・低負荷型の土壌汚染調査・対策技術を公募し、実証調査、技術評価を行う標記調査事業を毎年度実施しています。
 本調査では、応募された技術について、実用段階にあること、実証調査が実施可能であることなどの、応募要件及び実証調査選定基準への適合性を学識者からなる検討会において審査し、選定します。選定された技術の応募者は環境省と請負契約を結び、現場実証試験を行って、それらの結果を総合的に評価して環境省が評価結果を公表します。
 今年度は、4月の公募に引き続き、下記により二次募集することとしました。
 つきましては、本紙の募集要綱を十分御理解のうえ、対象となる技術について本年8月13日(月)までに御応募下さい。

「平成19年度低コスト・低負荷型土壌汚染調査・対策技術検討調査及び
ダイオキシン類汚染土壌浄化技術等確立調査」対象技術の募集要綱

1.目的

 土壌汚染の状況を把握するための調査や汚染の除去等の措置のためには、多大な費用と時間を要します。このため、汚染原因者や土地所有者等による汚染の除去等の措置を促進し、周辺住民にとって安全・安心な環境を確保するためには、安全性、確実性があり、より低コスト・低負荷型の土壌汚染調査・対策技術を実用化して普及させることが必要です。
 また、ダイオキシン類汚染土壌の対策を円滑に実施していくためには、処理の効果、処理に伴う周辺環境への影響の有無について客観的かつ詳細に技術評価がなされた技術を用いることが不可欠です。
 そこで、本調査では、現在実用段階にある低コスト・低負荷型の土壌汚染調査・対策技術について、これまでの実績等をもとに、本調査の対象となる技術を選定するとともに、選定した技術の現場実証試験を実施し、その結果も踏まえて、当該技術の総合的な評価を行い、結果を公表することにより、これらの技術の普及促進を図ることを目的としています。
 これらの審査、選定、評価については、学識者からなる検討会において行います。

2.応募要件

(1)応募対象技術
[1]対象とする汚染土壌
  1. 土壌汚染対策法に定める特定有害物質(25物質)による汚染土壌
  2. ダイオキシン類(ポリ塩化ジベンゾ-p-ジオキシン(PCDD)、ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)及びコプラナーPCB)による汚染土壌
  3. 残留性有機汚染物質(POPs)による汚染土壌
を対象とします。
[2]対象技術

 上記[1][1]〜[3]の汚染土壌を安全、確実に処理あるいは効率的に調査することができ、かつ、類似又は同種の技術と比較して低コストである下記に掲げる対策・調査技術

  1. 浄化技術(分解技術、分離・抽出技術、又はこれらを組み合わせた技術)
  2. 封じ込め技術
  3. 周辺環境に影響を与えない掘削除去及び運搬の手法(外部施設での汚染土壌の浄化を想定)
  4. 汚染土壌の調査に係る簡易・迅速な測定技術(現場で実施可能なものに限る)
なお、重金属等の比較的低濃度な汚染土壌を大量に浄化処理あるいは封じ込め等が可能な低コスト技術については検討の必要性が高いものと考えています。
[3]実証場所
 浄化技術については、実汚染サイトでの浄化を行うものであっても汚染土壌を施設に持ち込んで浄化を行うものであってもいずれも対象とします。調査技術については、実証場所が実汚染サイトであることが必要です。
(2)応募者(機関)の要件
[1]

以下の機関に所属するメンバーなどで構成されたプロジェクトチームの代表者(国内の機関に限る)であること。

《対象とする機関》
  • 独立行政法人試験研究機関
  • 学校教育法に基づく大学
  • 民間企業(日本の法人格を有すること)
  • 民法第34条の規定に基づき設立された公益法人
  • 上記に該当しないが、研究に必要な設備・研究者を国内に有するもの
[2]

本募集要綱3.(3)の選考の結果、同4.(1)の請負契約を締結することとなったときに、次の[1]〜[5]までの要件を満たすことが確実である者であること。次の[1]〜[5]までの要件の全てを満たしていないときは、請負契約を締結することができません。

  1. 予算決算及び会計令第70条の規定に該当しない者であること。なお、未成年者、被保佐人又は被補助人であって、契約締結のために必要な同意を得ている者は、同条中、特別な理由がある場合に該当する。
  2. 予算決算及び会計令第71条の規定に該当しない者であること。
  3. 平成19年度環境省競争参加資格(全省庁統一資格)「役務の提供等」の「調査・研究」の競争参加資格を契約締結時点において取得している者であること。
  4. 「工事請負契約等に係る指名停止等措置要領について(平成13年1月6日環境会第9号)」に基づく指名停止を応募時点において受けていない者であること。
  5. 応募技術について、国または独立行政法人等の調査費等による同種の実証調査を同時に行っていないこと。
[3]

実汚染サイトにおいて実証試験を行う場合は、そのサイトが国内にあること。汚染土壌を持ち込んで浄化を行う場合は、当該汚染土壌が日本国内で発生したものであること。

[4]

実証試験の対象として選定されたときに実証試験を実施できる以下の環境が整っていること。

  1. 実証調査を実施する場所及び試料土壌を確保できること。ただし、試料として用いるダイオキシン類汚染土壌がどうしても確保できない場合はその旨を応募書類に記述するとともに、7月中に環境省担当に事前連絡すること。この場合、実証調査対象としての選定の優先度を下げる場合がある。
  2. 汚染土壌を搬出する場所及び実証試験を行う場所を管轄する都道府県(土壌汚染対策法に定める政令市の場合は、当該政令市)の承諾が得られていること。

3.対象技術の応募及び実証調査の選定について

(1)応募方法

 本調査に参加を希望する機関は、下記の書類を提出願います。(下記7.の問い合わせ及び応募書類送付先まで持参又は郵送にて応募下さい。)

[1]応募技術についての資料
 別紙応募様式の各項目(記入枠は適宜拡大いただいてかまいません。)について記入したものを正1部、副11部及びCD-R等に記録した電子情報を提出してください。
[2]応募機関に関する資料
 応募機関の概要、実証調査等を実施する体制等がわかる資料(様式自由)を正1部、副1部提出してください。)
[3]その他関連資料
 [1][2]については、情報公開請求等があった場合には、公開することが基本となりますので、企業秘密を含む情報は別冊にし、その旨を記載の上、[1][2]に準じた部数を提出してください。
(2)応募の締め切り
平成19年8月13日(月)必着(持参又は郵送による。)
(3)書類選考及びヒアリング、対象技術の選定について
 応募受付期間終了後、書類選考を経てヒアリングを行います。書類選考及びヒアリング並びに実証調査対象技術の検討にあたっては、別途環境省から依頼する者により設けられる検討会において、専門的、技術的な審査、選考及び評価を行います。
 なお、書類選考及びヒアリングは(4)の選定基準に基づいて行うこととします。
 実証調査対象技術の選定は、検討会の検討結果をもとに行います。
 選考結果につきましては、応募者に個別に通知するとともに、選定技術については公表することとしておりますが、選定経過については非公開とさせていただくとともに、問い合わせにも応じられません。
(4)平成19年度実証調査選定基準

 次の条件を満たす技術であること。

  • 原理的にみて対象土壌の浄化を安全確実に行うことができ、副産物を含めて物質フロー(反応経路及び排出経路)が明らかであること。
  • すでに実用段階にあると認められること。
  • 多様な汚染土壌の性状(含水率、粒径、土質、植物根の混入など)に応じた適用を可能とする実用性について、十分に技術的な検討が行われていること。
  • 技術が他の類似又は同種の技術と比べて経済的に優れていること。
  • 周辺環境への二次影響の防止対策が考慮されていること等、処理を行う場所の関係自治体や住民の理解を得ることができると認められる技術であること。
  • 調査技術については他の類似又は同種の技術と比べて環境負荷が低いこと。

4.実証調査について

(1)実施方法
 実証調査の対象技術として選定されたときは、特定有害物質またはダイオキシン類に係る土壌環境基準等(土壌汚染対策法で定める基準あるいはダイオキシン類の基準等)を超過している土壌(数t程度以上)を浄化する調査(調査技術については汚染現地における土壌汚染状況の調査)を実施し、自ら浄化技術等に係る評価をしていただきます。実証調査の実施に係る詳細については、環境省の指示に従っていただきます。    実証調査は、環境省が当該技術を募集した企業等応募者と改めて請負契約の手続きをとった上で実施します。なお、契約額の上限は応募技術1件につき原則として3千万円までとします。この金額には、現場実証調査の実施の際の周辺環境への負荷の確認等のための分析費用や調査結果報告書の作成費等の費用も含みます。
(2)実施期間
 契約の日から平成20年3月31日までとします。
(3)その他
 実証調査が実施できるようにするための自治体等との連絡調整は応募者に行って頂きます。
 実証調査終了後、実施機関は報告書の取りまとめを行っていただきます。この報告書は検討会により評価されることとなります。

5.スケジュールについて

 おおむね以下のスケジュールで進める予定です。

平成19年8月13日
応募締め切り
平成19年8〜9月頃
専門的な見地から検討を行い、実証調査対象技術を選定
平成19年10月頃
実証調査開始
平成20年2月頃
実証調査終了(調査結果の取りまとめ)
平成20年3月
実証技術の評価

6.その他

  • 資料の作成及び提出書類については、日本語で作成してください。
  • 特許に関する調整事項がある場合は、応募の前に調整を済ませて下さい。
  • 本件については、可能な限り情報を公開する形で進めていくこととしておりますが、公開できない情報につきましては別途相談させていただきます。
  • 本事業の成果は環境省に帰属します。(学会発表等を行う場合は、事前の協議が必要となります。)
  • 本調査の実施に際し、機器の故障、破損等の損害が発生した場合、第三者との間に係争が生じた場合等は、環境省は一切の責任を負いません。
  • 応募いただいた書類については、低コスト・低負荷型汚染土壌浄化技術またはダイオキシン類汚染土壌の無害化処理技術の普及のための技術資料に活用させていただくことがあります。

7.問い合わせ及び応募書類送付先

〒100-8975 東京都千代田区霞が関1-2-2
環境省水・大気環境局土壌環境課
「低コスト・低負荷型土壌汚染調査・対策技術担当」
TEL:03-3581-3351(内線6656)
FAX:03-3501-2717
E-mail:mizu-dojo@env.go.jp

添付資料

連絡先
環境省水・大気環境局土壌環境課
直通:03−5521−8338
 課長:坂川 勉(内線6650)
 補佐:高澤 哲也(内線6652)
 担当:美保 雄一郎(内線6659)
    :竹島 裕人(内線6656)