報道発表資料

平成19年5月14日
廃棄物
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使用済自動車のフロン類及びエアバッグ類に関する装備情報に対する調査・指導結果について

環境省と経済産業省は、フロン類(カーエアコンに充てんされているもの)及びエアバッグ類に係る自動車出荷時の装備情報(フロン類やエアバッグ類の有無)と引取時の装備情報に違いが見られていることから、都道府県及び保健所設置市に依頼し、自動車出荷時の装備情報と引取時の装備情報との乖離率が高い引取業者(フロン類583事業者、エアバッグ類349事業者)を抽出し、これらに対して平成18年12月から平成19年2月までの間、全国一斉に立入検査を実施することで、フロン類及びエアバッグ類の適切な取扱いが行われているかどうかを把握しました。
 その結果、フロン類について立入検査した583事業者中88事業者(15%)、エアバッグ類について立入検査した349事業者中50事業者(14%)でフロン類又はエアバッグ類の確認を怠っている等の事例が認められ、これらすべてに対して平成19年3月までに関係都道府県及び保健所設置市より是正を求める指導・勧告等が行われました。

1.背景

(1)自動車リサイクル法におけるフロン類及びエアバッグ類の扱い
 使用済自動車の再資源化等に関する法律(平成14年法律第87号。以下「自動車リサイクル法」という。)に基づき、自動車製造業者等には、使用済自動車から回収されたフロン類(カーエアコンに充てんされているもの)、エアバッグ類及び自動車破砕残さを再資源化することなどが義務付けられており、このための費用をリサイクル料金として自動車所有者が負担し、新車購入時、車検時又は引取時に預託されています。
 使用済自動車の引取業者、フロン類回収業者、解体業者及び破砕業者には、それぞれフロン類、エアバッグ類又は自動車破砕残さの自動車製造業者等への引渡し等が義務付けられていますが、その引取り・引渡しを確実に担保するため、引取業者は引取時に実車確認し、フロン類及びエアバッグ類の装備情報を電子マニフェストに入力するとともに、これらの関連事業者や自動車製造業者等は、引取・引渡情報を電子マニフェストにより報告することが義務付けられています(別紙1参照)。
(2)調査の背景
 自動車製造業者等から提供される出荷時の個々の自動車の装備情報(以下「出荷時情報」)という。)と、引取業者が使用済自動車の引取時に確認した装備情報(以下「引取時情報」という。)とが乖離している事例が表1のとおり確認されているところです。
 このうち、出荷時情報で「装備あり」の自動車が、引取時情報で「装備なし」と報告されている場合には、事故や長期間の使用に伴い自然に漏洩するなど問題のない原因以外に、引取業者がフロン類の確認の手間を省き大気放出させる、あるいはエアバッグ類を不正に取り外して転売するなど、フロン類やエアバッグ類の不適正処理が行われているおそれもあります。
表1 装備情報の乖離状況
全国の引取業者数(平成18年3月現在) 88,251事業者(100%)
装備情報が乖離したことのある事業者数(平成18年4月〜9月)
フロン類について 9,781事業者(11%)
エアバッグ類について 9,936事業者(11%)

2.調査の内容と方法

 このようなことから、環境省と経済産業省は都道府県及び保健所設置市(以下「都道府県等」という)に依頼して、出荷時情報と引取時情報との乖離率の特に高い引取業者※1)を抽出し平成18年12月から平成19年2月までの間に立入調査を実施し、フロン類、エアバッグ類の適切な確認・取扱いが行われているかどうか調査しました。
 全国106(調査時現在)の都道府県・保健所設置市のうち、調査対象事業者が存在する都道府県等は101あり、調査対象事業者の多い都道府県等は、少なくとも都道府県で10事業者、保健所設置市で5事業者で調査を実施することとし、最終的にフロン類については583事業者(乖離のある事業者の6%)、エアバッグ類については349事業者(乖離のある事業者4%)に対して立入検査を実施しました。

※1)
引取台数が多くかつ乖離率の大きい事業者を都道府県ごとに10事業者以内(保健所設置市では5事業者以内)を目安に抽出。

3.調査結果

フロン類について88事業者(調査実施事業者の15%)、エアバッグ類について50事業者(調査実施事業者の14%)でフロン類又はエアバッグ類の確認を怠っている等の事例が認められ、これらすべてに対しフロン類又はエアバッグ類の不適切な取扱い等について各都道府県等より平成19年3月までに指導・勧告等が行われました(表2、別紙2)。

表2 調査対象事業者の状況
フロン類 エアバッグ類
要調査自治体数 101 93
調査実施自治体数 101 92
未実施自治体 - 1※1)
調査実施事業者数 583 349
確認を怠る等の問題のあった事業者数 88 50

指導※2) 34 20
勧告※3) 6 4
指摘※4) 48 26
その他の違反事業者※5) 7 3
※1)
立入検査を実施したものの立入時に保管中の使用済自動車等がなかったため、実車確認できなかったところは、未実施自治体として計上した。
※2)
公文書によってなされた自動車リサイクル法第19条に基づく指導をいう。
※3)
自動車リサイクル法第20条に基づく勧告をいう。
※4)
口頭等による行政指導をいう。
※5)
確認を怠る等の乖離に関する問題はなかったもののそれ以外で違反(定められた解体場所以外での解体の実施等)のあった事業者。これらの事業者については、指導・勧告等の対応がとられている。

4.今回の調査におけるフロン類又はエアバッグ類に関する不適切な取扱い及びその他の違反

 今回の調査により明らかとなったフロン類又はエアバッグ類に関する不適切な取扱い及びその他の違反について、違反等の事例に則して分類すると図1及び2のようになります。
 エアバッグ類について転売等を目的として、その有無を偽って報告している割合が28%と特に高いことが分かります。

図1,図2

【確認・入力の誤り】
フロン類又はエアバッグ類の有無を正しく確認しなかった又は入力を誤った場合(自動車リサイクル法第9条第1項違反)
【虚偽報告】
フロン類又はエアバッグ類の有無を確認したものの、リサイクル料金の抑制又はフロン類の再利用若しくはエアバッグ類の転売等を目的として、フロン類又はエアバッグ類の有無を偽って報告した場合(第9条第1項・第2項違反、又は第9条第1項・第10条・第81条第1項違反又は第9条第1項・第16条第3項違反)
【不明】
上記2項目のいずれに該当するか判明しないがいずれかの違反があった場合
【その他の違反】
フロン類及びエアバッグ類の確認に問題はなかったが、立入検査により他の違反(定められた解体場所以外での解体の実施等)が判明した場合

5.今後の対応

 今回実施した立入検査等にあたっては、都道府県等が電子マニフェストを活用してリアルタイムで乖離状況を確認できるように措置してあり、都道府県等には今後ともその情報をもとに定常的に立入検査等に取り組むよう依頼しています。
 さらに、今後は違反状態に即して、どのような対応策をとることが効果的であるか都道府県等の意見を聴き、乖離率のモニタリングを継続して、年内に立入検査による違反事例の把握と行政処分による是正を全国一斉に再度行う方針です。

添付資料

連絡先
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部企画課自動車リサイクル対策室
直通 03-5501-3153
 代表 03-3581-3351
 室長:松澤  裕 (内線6842)
 室長補佐:中野 哲哉 (内線6833)
 担当:近藤 雅史 (内線6828)

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