平成19年1月18日
保健対策

化学物質をめぐる国際潮流に関する国際シンポジウムの開催について(第1報)

 欧州の新しい化学物質規制であるREACHが昨年12月に成立する等、化学物質をめぐる国際潮流は絶えず変化しています。環境省は、こうした海外の最新動向についての理解を深めるとともに、今後の我が国の化学物質管理の在り方について考える機会を提供することを目的に、平成19年3月に国際シンポジウムを2回(東京、横浜)開催することとしましたので、第1報としてお知らせします。
 3月2日(金)には、EC(欧州委員会)の担当官を招へいし、欧州REACHとそれを踏まえた我が国の対応について講演及びパネルディスカッションを行います(科学技術館)。また、3月30日(金)には、東アジア、北米及び欧州の担当官の参加を得て、世界の化学物質管理の動向について情報を発信します(パシフィコ横浜)。
 参加申込方法及びプログラムの詳細については、後日第2報としてお知らせいたします(1月末〜2月上旬を予定)。多数の皆様の御参加をお待ちしています(いずれも無料)。

1.開催の趣旨

 昨年12月、欧州では化学物質の登録・評価・認可に関する規則(REACH(リーチ):Registration, Evaluation and Authorisation of Chemicals)が成立しました。REACHは、既存化学物質・新規化学物質という従来の規制の枠組みを越えた新たな登録等の制度を始め、リスクの観点からの化学物質管理の推進、事業者へのリスク評価の義務づけ、流通経路を通じた情報伝達、製品中に含まれる化学物質対策といった新しい考え方が盛り込まれています。このため、我が国でも化学業界のみならず化学物質を利用するさまざまな業種の企業において対応が求められているほか、化学物質管理の新たな方向性を示すものとしてNGO/NPO等からもその動向が注目されています。
 また、カナダでは昨年12月に新たな化学物質管理計画が公表され、また、アメリカでは昨年8月に環境保護庁(EPA)により米国高生産量チャレンジプログラムのスポンサーなし化学物質の製造・輸入事業者に対し、安全性情報の報告が義務づけられました。東アジアでも、昨年1月に韓国の改正有害化学物質管理法が施行される等、化学物質をめぐる国際潮流は絶えず変化しています。
 一方、国内に目を転じると、昨年4月に閣議決定された第三次環境基本計画では、化学物質の環境リスクの低減に向けた取組を重点分野政策プログラムの一つに位置づけ、中長期的な目標及び施策の基本的方向を設定した上で、[1]科学的な環境リスク評価の推進、[2]効果的・効率的なリスク管理の推進、[3]リスクコミュニケーションの推進、[4]国際的な協調の下での国際的責務の履行と積極的対応、を重点取組事項に定めています。また、本年には化学物質排出把握管理促進法が、平成21年には化学物質審査規制法が、それぞれ法定見直しの時期を迎えることとなっており、我が国の今後の化学物質環境対策の在り方についての検討が始まっているところです。
 このような背景を踏まえ、環境省は、海外の化学物質管理に関する最新動向について関係各主体の理解を深めるとともに、今後の我が国の化学物質管理の在り方について考える機会を提供することを目的に、以下のとおり東京と横浜において国際シンポジウムを開催することとしました。

2.開催の概要

 開催日及び場所は確定していますが、時間及び内容は現時点のものであり、今後変更の可能性があります。参加申込方法を含め、詳細は後日第2報にてお知らせします(1月末〜2月上旬を予定)。

<第1回シンポジウム>

名称 :
欧州REACHと我が国の対応
日時 :
平成19年3月2日(金)13:30〜17:00(13:00から入場受付)
場所 :
科学技術館サイエンスホール
東京都千代田区北の丸公園2−1

定員 :
最大410名
内容 :
[1]環境省による欧米及び我が国の化学物質審査規制制度についての講演
[2]EC(欧州委員会)担当官によるREACHについての講演
[3]EC担当官、事業者、NGO、学識経験者及び行政によるパネルディスカッション
 
その他 :
日・英同時通訳付き、参加は無料

<第2回シンポジウム>

名称 :
諸外国における化学物質管理の最新動向
日時 :
平成19年3月30日(金)9:30〜15:30(9:00から入場受付)
場所 :
パシフィコ横浜アネックスホール
神奈川県横浜市西区みなとみらい1−1−1
 
定員 :
最大504名
内容 :
東アジア、北米及び欧州担当官による各国における化学物質管理についての講演等
その他 :
同時通訳付き、参加は無料
連絡先
環境省総合環境政策局環境保健部環境保健企画管理課化学物質審査室
代表:03-3581-3351
 室長 森下 哲(内線6309)
 補佐 大井通博(内線6324)
 担当 平塚二朗(内線6329)