報道発表資料

平成18年4月17日
総合政策
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東ソー南陽事業所第2発電所第6号発電設備建設計画に係る環境影響評価準備書に対する環境大臣意見の提出について

環境省は、東ソー南陽事業所第2発電所6号発電設備建設計画に係る環境影響評価準備書について、本日付けで経済産業大臣に対し、施設の稼働に伴い排出される二酸化炭素及び大気汚染物質の低減を求める環境大臣意見を提出した。
1.
環境省は、東ソー南陽事業所第2発電所第6号発電設備建設計画(山口県周南市開成町、事業者:東ソー株式会社、燃料:石炭)に係る環境影響評価準備書について、環境の保全の見地からの意見を求められたことから、平成18年4月17日付けで経済産業大臣に対し、環境大臣意見を提出した。
2.
本事業は、東ソー(株)が同社南陽事業所及びコンビナート内の関連会社の新増設設備に供給する電力及び蒸気を確保するために計画したものであり、石炭火力としては現時点における最高レベルの発電効率を有する設備を採用するとともに、蒸気を併給することにより総合熱効率の向上を図り、エネルギー原単位の低減を図る(社)日本化学工業協会の自主行動計画との整合が図られるよう対応するとされている。しかしながら、他の化石燃料に比べて二酸化炭素排出原単位の大きい石炭を燃料としていることから、二酸化炭素排出量をできる限り低減する必要がある。
 また、対象事業実施区域周辺は、浮遊粒子状物質に係る環境基準が達成されていない地点があり、このような地域において行われる本事業については、浮遊粒子状物質の原因物質であるばいじん、窒素酸化物等の排出負荷をできる限り低減する必要がある。
 これらのことから、環境大臣意見では以下の内容について指摘し、対策の確実な履行を求めている。
(1)
温室効果ガス(二酸化炭素)
できる限り二酸化炭素排出原単位の小さい石炭種を採用するとともに、木質バイオマスの混焼を積極的に導入すること。また、総合熱効率を高く維持すること。
本事業所全体としてエネルギー効率の高い設備への更新等を進めること、第6号発電設備からの電力及び蒸気の供給は本事業所及びコンビナート内の関連会社の新増設設備に必要なもの等について行われるものであること、近隣事業者への電力及び蒸気の供給については現在の供給計画を踏まえた適切なものとすること等、二酸化炭素排出量の低減を図るための措置を明示するとともに、これらに従って電力及び蒸気の供給を実施するなど、京都議定書目標達成計画の産業部門や電力分野における対策との整合を確保すること。
電力及び蒸気の供給先、二酸化炭素排出量等に係る事後調査を実施すること。
本事業所全体として、省エネルギー対策等についてさらに検討を加え、一層のエネルギー原単位の改善及び二酸化炭素排出量の低減に努めること。
(2)
大気汚染物質
排煙脱硝装置及び電気集じん機について、処理効率をさらに向上させるとともに施設稼働後における維持管理を徹底することにより、施設の稼働に伴い排出されるばいじん、窒素酸化物等の排出濃度をより一層低減すること。
3.
なお、事業者に対しては、経済産業大臣から、環境大臣意見を勘案した勧告がなされることとなる。

[参考]

事業概要    
名称   東ソー南陽事業所第2発電所第6号発電設備建設計画
事業者   東ソー株式会社
計画位置   山口県周南市開成町4560 東ソー株式会社南陽事業所構内
発電方式   汽力
出力   22万kW
燃料   石炭(76万t/年)
運転開始時期   平成20年4月(予定)
環境影響評価手続(環境影響評価法及び電気事業法に基づく手続)
方法書縦覧   平成15年 8月30日〜平成15年 9月29日(住民意見2件)
山口県知事意見提出   平成16年 1月21日
経済産業大臣勧告   平成16年 2月19日
準備書縦覧   平成17年 7月20日〜平成17年 8月19日(住民意見なし)
山口県知事意見提出   平成17年12月28日
環境大臣意見照会   平成18年 2月17日

[環境大臣意見の内容]

1温室効果ガス

 本事業は、東ソー株式会社南陽事業所(以下、「本事業所」という)及びコンビナート内の関連会社の新増設設備に供給する電力及び蒸気を確保するための計画であり、石炭火力としては現時点における最高レベルの発電効率を有する設備を採用するとともに、蒸気を併給することにより総合熱効率の向上を図り、エネルギー原単位の低減を図る社団法人日本化学工業協会の自主行動計画との整合が図られるよう対応するとされている。
 しかしながら、他の化石燃料に比べて二酸化炭素排出原単位の大きい石炭を燃料としていることから、以下の措置を講ずることにより、二酸化炭素排出量をできる限り低減すること。また、これらの内容を評価書に記載すること。

(1)
第6号発電設備について、できる限り二酸化炭素排出原単位の小さい石炭種を採用するとともに、再生可能エネルギーである木質バイオマスの混焼を積極的に導入すること。また、予定されている計画に従って蒸気の有効利用を行い、総合熱効率を高く維持すること。
(2)
本事業所全体としてエネルギー効率の高い設備への更新、廃熱の有効利用の拡大等を進めること、第6号発電設備からの電力及び蒸気の供給は本事業所及びコンビナート内の関連会社の新増設設備に必要なもの及び既設発電設備停止等に伴うものについて行われるものであること、本事業所から近隣事業所への電力及び蒸気の供給については現在の供給計画を踏まえた適切なものとすること等、本事業において行うこととされている二酸化炭素排出量の低減を図るための措置を明示するとともに、これらに従って電力及び蒸気の供給を実施するなど、発電設備の維持及び運用に当たって、京都議定書目標達成計画の産業部門や電力分野における対策との整合を確保すること。
(3)
二酸化炭素排出量等の予測に不確実性があること、また、電力及び蒸気の適切な供給が二酸化炭素排出量の低減に重要であることから、本事業所からの電力及び蒸気の供給先、二酸化炭素排出量等に係る事後調査を実施すること。
(4)
本事業所全体として、省エネルギー対策等についてさらに検討を加え、一層のエネルギー原単位の改善及び二酸化炭素排出量の低減に努めること。

2大気汚染物質

 対象事業実施区域周辺は、浮遊粒子状物質に係る環境基準が達成されていない地点があり、このような地域において行われる本事業については、浮遊粒子状物質の原因物質であるばいじん、窒素酸化物等の排出負荷をできる限り低減する必要がある。
 このため、排煙脱硝装置及び電気集じん機について、処理効率をさらに向上させるとともに施設稼働後における維持管理を徹底することにより、施設の稼働に伴い排出されるばいじん、窒素酸化物等の排出濃度をより一層低減すること。また、その内容を評価書に記載すること。

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境影響評価課環境影響審査室
室長 早水 輝好(内6231)
 審査官 中西 重二(内6239)
 TEL 03-3581-3351(代表)
    03-5521-8237(直通)

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