報道発表資料

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2006年03月01日
  • 地球環境

「国連森林フォーラム第6回会合(UNFF6)」の結果概要について

平成18年2月13日(月)から24日(金)まで、国連本部(ニューヨーク)において、国連森林フォーラム第6回会合(UNFF6)が開催され、国連加盟国100カ国以上が参加したほか、森林に関連する国際機関・条約事務局、NGO等からの参加があった。我が国からは、環境省、林野庁、外務省より関係者が出席した。
 今次会合では、前次会合で合意に至らなかった世界の森林に関する今後の国際的枠組の強化について再度議論が行われ、最終的に、2015年までは法的拘束力を持たない枠組とすることなどを主な内容とする文書が合意された。

1.期間

 平成18年2月13日(月)から24日(金)

2.場所

 ニューヨーク(国連本部)

3.参加者

 100カ国以上の国連加盟国、森林に関する国際機関、条約事務局、NGO等

4.我が国からの出席者

 今次会合には、我が国から環境省、外務省、林野庁が参加した。

5.結果

 今次会合では、前次会合(平成17年5月16日~27日)で合意に至らなかった世界の森林に関する今後の国際的枠組の強化について再度議論が行われ、最終的に、2015年までは法的拘束力を持たない枠組とすることなどを含む以下を主な内容とする文書が合意された。
 なお、同文書は今後、国連経済社会理事会で決議され最終的に確定されることとなる。

(1)
2015年までの世界的な目標として、[1]森林の減少傾向の反転、[2]森林由来の経済的・社会的・環境的便益の強化、[3]保護された森林及び持続可能な森林経営がなされた森林面積の大幅な増加と同森林からの生産物の増加、[4]持続可能な森林経営のためのODAの減少傾向の反転等の4目標について合意。
(2)
実施手段として、[1]森林由来の財とサービスからの便益の適切な価格を達成するためのシステム開発、[2]国内法規に照らして違法な慣行及び林産品の違法な国際貿易に対処するための能力の強化等を合意。
(3)
第7回会合において、「多年度作業計画」及び今次合意事項等を踏まえた「世界の森林に関する法的拘束力を持たない文書」の内容について、決定・採択する。
(4)
第8回会合以降、「多年度作業計画」に基づいて2週間を上限に隔年で会合を開催する。
(5)
UNFFと他の森林に関する地域の組織、メカニズム、プロセス等との連携を強化する。
(6)
今回の決定に基づいた枠組について2015年に評価を行い、その評価に基づいて、法的拘束力のある枠組を含む、その後の森林に関する国際的枠組のあり方について再検討を行う。

6.評価

 今次会合において、各国の考え方の隔たりが大きい中で、最終的には、法的拘束力はないものの、我が国の関心事項であった違法伐採問題への対処、地域メカニズム等との連携の強化等を盛り込んだ世界の持続可能な森林経営を推進していくための新たな枠組のあり方について国際的な合意が得られたことは一つの成果である。

7.その他

 会期中、我が国等が中心となって実施したアジア森林パートナーシップ(AFP)のサイドイベントにおいて、環境省より、本年4月より実施する我が国のグリーン購入法を用いた政府調達による違法伐採対策についてのプレゼンテーションを行った。各国・関係機関等から多数の出席者があり、環境省の発表について多くの質問があったほか、サイドイベントを通して活発な意見交換が行われるなど、我が国の違法伐採対策、AFPに対する国際社会の関心の高さが伺われた。
 なお、第7回会合は、平成19年4月16日~27日にニューヨークにて開催される予定である。

(了)

連絡先
環境省地球環境局(旧)環境保全対策課
課長 : 小川 晃範(6740)
 課長補佐 : 松本 信二(6744)
 担当 : 久保井 喬(6747)