報道発表資料

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2003年11月19日
  • 自然環境

平成15年度「ジュゴンと藻場の広域的調査」におけるジュゴンの確認について

 環境省では、沖縄本島周辺海域に生息するジュゴンの全般的な保護方策を検討するため、平成13年度から「ジュゴンと藻場の広域的調査」を実施しています。
 今般、この一環として、沖縄本島周辺海域において、セスナ機によるジュゴンの目視調査(平成15年度第2回)を平成15年11月5日(水)から11月12日(水)にかけて実施しました。その結果、7日(金)に安部オール島付近の海域で1頭、8日(土)に金武湾で2頭、12日(水)に安部オール島付近の海域で1頭、計4頭の遊泳中のジュゴンを確認しました。
 本調査で確認されたジュゴンは、これまでの調査を含めて延べ12頭となります。
  1. セスナ機によるジュゴンの目視調査(平成15年度第2回)
    (1) 期間
      ・ 平成15年11月5日(水)~11月12日(水)
     
    (2) 調査方法(図1:「飛行ルート図」参照)
    沖縄本島周辺沿岸を水深90メートル、または、岸から4キロメートルの海域のいずれか広い範囲を対象区域として設定し、これを11ブロックに分け、東西方向に0.5海里の幅で往復する飛行ルートを調査した。
    観察員は4名とし、目視にて観察しながらジュゴンの発見に努めた。
    海況等の条件が整っている場合は、ヘリコプターを出動させ、確認個体の個体識別を目的とした近距離からの写真撮影を試みた。
  2. ジュゴンの確認状況  
    確認地点については、「図2:ジュゴン確認地点」を参照してください。
    (1) 第1確認
    [1] 確認日時
      ・ 平成15年11月7日(金)14時59分頃
     
    [2] 確認地点
    沖縄県名護市の東海岸、安部オール島の東北東約1.5キロメートル付近(北緯26度31分52秒、東経128度07分03秒の海上。当該地点の最大水深は約50メートル。)
    調査ブロック内での調査を終了し、空港に向かう途中に発見した。
     
    [3] 確認された個体及び発見時の状況
    成獣と考えられる個体1頭。付近に停泊中の漁船の大きさから判断して体長は2メートル程度と推定される。ジュゴンは、ウミガメとともに遊泳していた。ウミガメに覆い被さる(マウンティング)行動も3回程度観察された。観察中、数百メートルの移動は見られたが、一方向へ向かって泳ぐというよりも、ほぼ同じ場所で遊泳しているといった様子だった。
     
    (2) 第2確認
    [1] 確認日時
    平成15年11月8日(土)15時39分頃
     
    [2] 確認地点
    沖縄県金武町の金武湾中央部、金武岬から南西に約4キロメートル付近(北緯26度23分57秒、東経127度55分50秒の海上。当該地点の最大水深は約15メートル。)
    調査ブロック内での調査を終了し、空港に向かう途中に発見した。
     
    [3] 確認された個体及び発見時の状況
    成獣と考えられる2頭のジュゴンが南東を向いて遊泳しているのを確認した。(発見時刻が遅く、ヘリコプター到着時にはジュゴン確認が困難と判断し、ヘリからの撮影は行わなかった。)
     
    (3) 第3確認
    [1] 確認日時
    平成15年11月12日(水)14時29分頃
     
    [2] 確認地点
    沖縄県名護市の東海岸、安部オール島の東約1キロメートル付近(北緯26度31分40秒、東経128度06分43秒の海上。当該地点の最大水深は約50メートル。)
     
    [3] 確認された個体及び発見時の状況
    成獣と考えられる個体1頭。(写真撮影できず。)詳しい状況は確認できず。

添付資料

連絡先
環境省自然環境局野生生物課
課長  名執芳博 (内線6460)
 専門官 清野達男 (内線6464)
 

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