報道発表資料

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2001年10月05日
  • 再生循環

廃家電製品の不法投棄の状況について

本年4月から施行されている特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)に関して、施行前後の廃家電の不法投棄の状況を把握するため、平成12年度及び13年度の不法投棄のデータを有する275市区町村を対象に調査を行い、調査結果(速報値)を取りまとめましたので、お知らせします。
1. 施行前後の不法投棄の変化について
 
   今回の調査では、家電リサイクル法の施行前から廃家電製品の不法投棄に関するデータを有していることが確認された275自治体(前回調査時点では276自治体)であり、これらの自治体について施行前後の不法投棄の状況を整理すると以下のとおりであった。
 
  (1) 自治体ごとの家電4品目の不法投棄の状況について
 
     平成12年度と平成13年度との比較ができた275自治体について、家電4品目(エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機)ごとに平成12年4月から8月までの累計と平成13年4月から8月までの累計との比較で不法投棄台数の増減した自治体数をみると(別添資料の1.参照)、4品目の合計では増加した自治体が155(56.4%)、変化のなかった自治体が55(20.0%)、減少した自治体が
65(23.6%)であった。品目ごとにみると、エアコンが増加84、変化なし145、減少44、テレビが増加151、変化なし72、減少51、冷蔵庫が増加108、変化なし103、減少64、洗濯機が増加
108、変化なし103、減少63であった。
 
 4月から8月までの不法投棄台数の累計について増減数ごとの自治体の割合をみると(別添資料の2.参照)、エアコンで±5台以内が235自治体(83.5%)、±10台以内が247自治体
(90.5%)、テレビで±5台以内が171自治体(62.4%)、±10台以内が200自治体(73.0%)、冷蔵庫で±5台以内が217自治体(78.9%)、±10台以内が236自治体(85.8%)、洗濯機で±5台以内が219自治体(79.9%)、±10台以内が250自治体(91.2%)であり、前回までの調査に引き続き、増減の台数がひと桁である自治体が大半であった。
  
  (2) 不法投棄台数の変化について
 
     平成13年4月から8月までの家電4品目の不法投棄台数については、275自治体全体で(別添資料の3.参照)、エアコンが合計1,548台、テレビが合計5,919台、冷蔵庫が合計2,340台、洗濯機が1,806台で4品目合計では11,613台であった。
 また、この不法投棄の台数を人口10万人あたりに換算すると、エアコンが合計で5.7台、テレビが合計で21.8台、冷蔵庫が合計で8.6台、洗濯機が合計で6.7台、4品目合わせて合計で
42.8台であった。

 275自治体における平成13年4月から8月までの家電4品目の累計不法投棄台数(別添資料の3.参照)を平成12年4月から8月までの累計台数と比較すると、エアコンが313台減少、テレビが1,944台増加、冷蔵庫が116台増加、洗濯機が130台増加、合計1,877台の増加となった。4品目合計では、4月以降不法投棄台数は減少傾向にあり、また、品目別で見ると、前年度と比較してエアコンが減少している一方で、冷蔵庫及び洗濯機が同程度かやや増加し、テレビが増加している。
 
 
注) 275自治体の人口の合計は約2,713万人(総人口の約21%)。また、平成13年4月から8月までに全国の家電の指定引取場所へ持ち込まれた廃家電の台数は約378万台であり、人口10万人あたりでは約3,000台となる。
  
2. 今後の対応について
 
   全体としては、これまでの調査と同様の傾向が続いているが、施行後まだ5ヶ月間の状況であることなどから、不法投棄の動向については引き続き実態を把握していく必要があるものと考えられる。今後とも家電リサイクル法の目的、趣旨等について普及啓発に努めていくとともに、廃棄物処理法の厳正な運用を行い不法投棄の防止を推進する必要がある。
 


資料はこちら

添付資料

連絡先
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部企画課リサイクル推進室
室   長:長門利明(内線6831)
 室長補佐:那須  基(内線6834)
 担   当:星  克憲(内線6836)

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