報道発表資料

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2014年11月06日
  • 地球環境

第13回ASEAN+3環境大臣会合および第4回東アジア首脳会議(EAS)環境大臣会合の結果について

10月31日(金)、第13回ASEAN+3環境大臣会合及び第4回東アジア首脳会議(EAS)環境大臣会合が、ラオス・ビエンチャンにて開催され、我が国からは、関荘一郎環境省地球環境審議官他が出席しました。
ASEAN+3環境大臣会合では、日中韓3カ国からASEANに対する協力につき報告が行われたほか、日中韓3カ国とASEANの間の環境協力の推進について議論が行われました。またEAS環境大臣会合では、18カ国から構成されるEASの今後の環境協力について議論が行われました。

1.開催日 : 平成26年10月31日(金)

2.開催場所: ラオス・ビエンチャン(ナショナル・コンベンション・センター)

3.会議の概要

(1)ASEAN+3環境大臣会合

(i) 会合には、ASEAN諸国(ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)、日本、中国、韓国、ASEAN事務局が出席し、議長はヌーリン・シンバンデット・ラオス天然資源環境大臣が務めた。我が国からは、関荘一郎環境省地球環境審議官他が出席した。

(ii) ヌーリン・シンバンデット議長の開会挨拶に続き、日本、中国、韓国よりそれぞれ挨拶を行った。

(iii) 我が国からは、ASEANで取り組まれている環境的に持続可能な都市(ESC)作りへの支援内容に加え、本年9月の国連気候変動サミットにおいて安倍総理から発表された「適応イニシアティブ」や東アジア酸性雨モニタリングネットワーク(EANET)の活動を紹介するとともに、日中韓3カ国が共同してASEANと協力する必要性を強調した。

(iv) ASEANと日中韓3カ国が参加する協力について、ブルネイから2013年12月に開催された第2回ASEAN+3青年環境フォーラムついて報告があった。同フォーラムの概要と成果について紹介が行われ、本会合の出席国からは、同フォーラム開催への謝意と、次回開催に対する協力への意向が示された。

(v) 日本、中国、韓国の3カ国とASEANとの協力に関するレビューを行った。

・我が国からは、日本が現在ASEANとの協力において第2期目の実施を支援している「環境的に持続可能な都市(ESC)に関するモデル都市プログラム」の進捗状況について報告を行った。加えて、都市の低炭素化に資する協力施策として、二国間クレジット制度(JCM)、低炭素アジア研究ネットワーク(LoCARNet)を通じての取組及び今後の展望について発表した。また、ASEAN生物多様性センターより、同じく日本が支援している生物多様性の持続可能な利用に係る生物分類学面での能力育成及びASEAN自然環境遺産公園の発展に資する各プログラムの進捗状況について報告が行われた。

・中国からは、中ASEAN環境保護協力戦略及び環境協力行動計画の下での活動の実施状況、中ASEAN環境保護協力フォーラムの開催及び生物多様性と生態系保護に関する協力状況等について報告を行った。

・韓国からは、東南アジア熱帯地域における森林回復プロジェクト及び韓ASEAN生物多様性調査に関するキャパシティビルディングプログラムの実施状況について報告を行った。

(vi) ASEAN各国からは、日中韓3カ国のASEANに対する協力に感謝の意が示されるとともに、今後も3カ国の協力を期待する旨の発言があった。

(vii)次回のASEAN+3環境大臣会合は、2015年にベトナムにおいて開催することを確認して閉会した。


(2)EAS環境大臣会合

(i) 会合には、ASEAN諸国(ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、

マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)、日本、中国、韓国、豪州、インド、米国、ロシア、ASEAN事務局が出席。議長は、ヌーリン・シンバンデット・ラオス天然資源環境大臣が務めた。我が国からは、関荘一郎環境省地球環境審議官他が出席した。

(ii) ヌーリン・シンバンデット・ラオス天然資源環境大臣による開会挨拶に続き、8月に開催されたEAS環境大臣会合高級実務者会合の結果報告が行われた。その後、フィリピン、タイ、ベトナム、日本、中国、韓国、豪州、米国からステートメントが行われた。

(iii) EASの協力の下での活動に関するレビューを行った。

・我が国からは、EASの枠組みにおける協力として、第4回及び第5回環境的に持続可能な都市(ESC)ハイレベルセミナーの開催、我が国の支援により実施されているASEANモデル都市プログラムの進捗状況及び2012年よりEAS各国等に呼びかけて実施している東アジア低炭素成長パートナーシップ対話の開催について報告を行った。

・オーストラリアからは、EAS気候変動適応キャパシティ・ビルディングの開催について報告が行われた。

(iv)今後の活動として、2012年に開催された国連持続可能な開発会議(リオ+20)の取組を参考に、環境保全と環境の持続的な使用状況の改善に資するプログラムの作成が提案され、今後の検討課題とされた。

注:次回のEAS環境大臣会合は、2016年に開催される予定。

連絡先
環境省地球環境局国際連携課国際協力室
(代表:03-3581-3351)
(直通:03-5521-8248)
室長  :木野 修宏 (内:6765)
室長補佐:平岡 明子 (内:6761)
担当  :土戸  周 (内:7724)