低濃度PCB廃棄物の焼却実証試験(平成25年7月実施分) の実施結果について (お知らせ)
環境省では、秋田県及びエコシステム小坂株式会社の協力を得て、低濃度PCB廃棄物を燃焼ガス温度850℃以上かつ滞留時間2秒以上として処理する焼却実証試験を実施し、これらが安全かつ確実に処理できることを確認しましたので、その結果をお知らせいたします。
1.趣旨
環境省では、低濃度PCB廃棄物の処理体制の整備を図るため、平成17年度から、既存の産業廃棄物処理施設等において、焼却実証試験を行い、安全かつ確実に処理できることを確認してきました。
当初は燃焼ガス温度1,100℃以上かつ滞留時間2秒以上の条件による実証試験を行ってきましたが、現在、燃焼ガス温度850℃以上かつ滞留時間2秒以上の条件で安全かつ確実な処理を確認する観点から様々な低濃度PCB廃棄物を対象として実証試験を行っています。今般、関係自治体である秋田県及び実証試験施設の設置者であるエコシステム小坂株式会社の協力を得てPCB及び鉛等の重金属を含む塗膜くず等を対象とした低濃度PCB廃棄物の焼却実証試験を実施しました。
2.実証試験の概要
(1)実証試験の実施場所及び実施期間
エコシステム小坂株式会社(秋田県鹿角郡小坂町)
平成25年7月9日(火)〜7月11日(木)
施設の概要は、「別紙」の表1参照。
(2)実証内容
エコシステム小坂株式会社において、低濃度PCB廃棄物(塗膜くず、養生材等及び研磨材)を焼却処理し、処理後の燃え殻、ばいじん及び排ガス中のPCB濃度等を分析することにより、これらの処理状況を確認しました。
なお、試験においては燃焼ガスを850℃以上に保ちつつ、2秒以上滞留させて低濃度PCB廃棄物を焼却し、発生するガスを200℃以下に冷却して、中和剤及び粉末活性炭をバグフィルタ入口に吹き込むことで排ガス処理を行いました。
3.実証試験の結果
試験試料の種類及び量並びにPCB、鉛及びクロム濃度を「別紙」の表2に、大気中のPCB及びダイオキシン類の濃度を「別紙」の表3に、排ガス中のPCB及びダイオキシン類の濃度を「別紙」の表4に、焼却処理後の燃え殻及びばいじんのPCB、ダイオキシン類、鉛及び六価クロム濃度の分析結果を「別紙」の表5にまとめました。
施設の敷地境界における大気中のPCB濃度、施設周辺における大気中のPCB及びダイオキシン類濃度については、基準値等よりも低いことを確認しました。
排ガス中のPCB及びダイオキシン類の濃度については、基準値等よりも低いことを確認しました。また、通常運転時と本試験時において顕著な差がなかったことから、試験試料を投入したことによる排ガス中のPCB及びダイオキシン類の濃度への影響はないことを確認しました。
焼却処理後の燃え殻及びばいじんに含まれるPCB、ダイオキシン類、鉛及び六価クロムの量については、基準値等よりも低いことを確認しました。
4.その他
今後も、協力が得られる他の施設において、実証試験を継続的に実施していく予定です。
添付資料
- 連絡先
- 環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課
直通 :03-5501-3156
代表 :03-3581-3351
課長 :塚本 直也 (内線6871)
課長補佐:鈴木 清彦 (内線6876)
担当 :中崎 友輔 (内線6880)
関連情報
過去の報道発表資料
- 平成25年7月2日
- 低濃度PCB廃棄物の焼却実証試験の実施について(お知らせ)
- 平成25年6月13日
- 低濃度PCB廃棄物の焼却実証試験の実施について(お知らせ)
- 平成25年2月21日
- PCBを含む廃棄物の焼却実証試験(平成24年10月実施分)の実施結果について(お知らせ)
- 平成24年10月12日
- PCBを含む廃棄物の焼却実証試験の実施について(お知らせ)