報道発表資料

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2012年10月15日
  • 総合政策

北九州港響灘東地区海面処分用地の環境配慮に対する環境省意見について(お知らせ)

 北九州港(福岡県)の港湾管理者である北九州市において検討が進められている「北九州港響灘東地区海面処分用地」の計画に係る環境配慮について、本日、九州地方環境事務所長より環境の保全の見地からの意見を提出いたしました。

1.事業の概要

事業の種類
公有水面の埋立て
事業者
北九州市(北九州港港湾管理者)
規模
100ha
容量
1,350万m3 (浚渫土砂:1,050万m3、一般廃棄物等:300万m3

2.経緯

北九州港内及び関門航路から発生する浚渫土砂、北九州市内から発生する一般廃棄物及び産業廃棄物等を受け入れるため、北九州港内の響灘東地区に処分場が計画され、平成23年12月の交通政策審議会第47回港湾分科会の審議を経て、本年1月に北九州港港湾計画に位置づけられた。
環境省においては、港湾分科会での審議に併せ、改正環境影響評価法及びその附帯決議の趣旨に鑑みて、当該海面処分用地に係る事業の早期段階から、環境配慮に努めるよう意見を述べた。
この意見を踏まえ、北九州市において、当該処分用地の計画策定までのプロセスや複数案の比較評価結果を明らかにし、当該処分用地の計画に係る環境配慮について、検証する手続が行われることとされた。

手続の流れ

8月10日
第1回北九州港港湾計画環境配慮研究会
9月4日
パブリックコメントの募集(~10月4日)
九州地方環境事務所長宛て意見照会
10月15日
九州地方環境事務所長より環境省意見発出予定

3.環境省意見の概要

(1)計画段階配慮書に準じた手続

 計画段階配慮事項やその調査、予測及び評価の手法の選定並びに海面処分用地の位置、規模及び形状の設定に関する考え方を、その検討経緯とともに明らかにし、方法書に記載すること。

(2)環境省意見への見解

 環境省意見及びパブリックコメントにより募集した一般からの意見について事業者の見解を明らかにし、方法書に記載すること。

(3)野生生物への影響

 今後の環境影響評価手続を実施するに当たっては、海域生態系への影響のみならず、工事の実施や埋立地の存在による陸域生態系への影響にも配慮し、これらの良好な自然環境の保全及び創出について検討するため、専門家等による助言を受けながら、適切に調査、予測及び評価を行うこと。

(4)護岸の構造等の検討

 本検討により、新たな海面処分場の位置・規模・形状については、響灘東エリアの「響灘東地区沖西側(ケース1)」が適切とされているが、今後の環境影響評価手続を実施するに当たっては、海面処分場の護岸の構造、工法等による環境配慮によって、更なる環境影響の回避・低減を検討すること。

(5)瀬戸内海における埋立抑制

 当該処分用地は、瀬戸内海環境保全特別措置法(昭和48年法律第110号)で対象とする瀬戸内海にあるため、新たな埋立ては可能な限り回避するとともに、将来にわたり埋立処分量を削減するよう努めること。

4.今後の予定

 北九州市において、11月中に第2回の有識者検討会が開催される予定。
 また今後、当該手続を踏まえ、環境影響評価法に基づく環境影響評価手続が実施される予定。

別紙:北九州港響灘東地区海面処分用地の環境配慮に対する環境省意見

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境影響審査室
代表   :03-3581-3351
直通   :03-5521-8237
室長   :田中 紀彦 (内6231)
室長補佐:横井三知貴(内6233)
審査官  :中島 治美 (内6248)

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