平成24年3月29日
自然環境

「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律施行令の一部を改正する政令(案)」に対する意見の募集について(国内希少野生動植物種の指定等)(パブリックコメント)(お知らせ)

 環境省では、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」に基づいて、 絶滅のおそれのある野生動植物種を「国内希少野生動植物種*1」に指定し、個体の捕獲、譲渡し等を原則禁止するとともに、必要に応じ生息地等保護区の指定や保護増殖事業を実施することにより、種の保存を図っています。
 今般、国内希少野生動植物種の指定(3種)と最新の知見等に基づいた学名の変更等を行うため、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律施行令の一部を改正する政令(案)」を取りまとめました。
 本案について、国民の皆様から広くご意見をお聞きするため、本日から4月8日(日)までの間、郵送、ファックス及び電子メールにより、ご意見を募集(パブリックコメント)いたします。

*1)
国内希少野生動植物種:我が国に生息・生育する絶滅のおそれのある野生動植物の種で あって、政令で定めるもの。捕獲・採取、譲渡し等が原則禁止となる。現在ヤンバルクイナ、イリオモテヤマネコ等87種の動植物を指定。

1.国内希少野生動植物種の指定

 環境省では、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律に基づき、我が国において絶滅のおそれのある野生動植物種を「国内希少野生動植物種」として同法施行令に基づき指定し、個体の捕獲、譲渡し等を原則禁止するとともに、必要に応じ生息地等保護区の指定や保護増殖事業を実施することにより、種の保存を図っています。
 この国内希少野生動植物種の指定は、環境省が実施する生息状況調査によりその指定に必要な生息情報が把握できた種のうち、指定要件(※)を満たすものについて行っています。
 今般、以下の3種について、国内希少野生動植物種の指定に必要な生息情報が把握できたことから、新たに国内希少野生動植物種として政令により指定しようと考えています。詳細な情報は別添を参照。
(1)ウラジロヒカゲツツジ
(2)シモツケコウホネ
(3)カッコソウ

2.その他最新の学問的知見等に基づき、以下を見直し

(1)ウミガラスの学名
「ウリア・アマルゲ・イノルナタ」→「ウリア・アアルゲ・イノルナタ」
(2)ヤンバルクイナの学名
「ラルルス・オキナワエ」→「ガルリラルルス・オキナワエ」
(3)オオトラツグミの学名
「トゥルドゥス・ダウマ・アマミ」→「ゾオテラ・ダウマ・マヨル」
(4)オオセッカの学名
「メガルルス・プリュエリ・プリュエリ」
→「ロクステルラ・プリュエリ・プリュエリ」

3.意見の募集

 1〜2の内容について、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律施行令の一部を改正する政令(案)」を取りまとめましたので、広く国民の皆様のご意見を募集いたします。ご意見のある方は、別紙の「意見募集要項」に沿って、ご提出ください。
 皆様からのご意見は国内希少野生動植物種の指定に当たっての参考とさせていただきます。
 ただし、ご意見に対しての個別の回答はいたしかねますのであらかじめご了承ください。

:国内希少野生動植物種指定要件

希少野生動植物種保存基本方針(平成4年総理府告示第24号)(抄)
第二 希少野生動植物種の選定に関する基本的な事項
1 国内希少野生動植物種
(1)
 国内希少野生動植物種については、その本邦における生息・生育状況が人為の影響により存続に支障を来す事情が生じていると判断される種(亜種又は変種がある種にあっては、その亜種又は変種とする。以下同じ。)で、以下のいずれかに該当するものを選定する。
 その存続に支障を来す程度に個体数が著しく少ないか、又は著しく減少しつつあり、その存続に支障を来す事情がある種
 全国の分布域の相当部分で生息地又は生育地(以下「生息地等」という。)が消滅しつつあることにより、その存続に支障を来す事情がある種
 分布域が限定されており、かつ、生息地等の生息・生育環境の悪化により、その存続に支障を来す事情がある種
 分布域が限定されており、かつ、生息地等における過度の捕獲又は採取により、その存続に支障を来す事情がある種

添付資料

連絡先
環境省自然環境局野生生物課
課長    : 亀澤 玲治 (6460)
課長補佐 : 堀内  洋 (6475)
専門官  : 大林 圭司 (6469)
係長    : 浪花 伸和 (6469)
直通    (03) 5521 - 8283