平成23年12月5日
再生循環

平成23年度有害廃棄物の不法輸出入防止に関するアジアネットワークワークショップの結果について(お知らせ)

 11月29日(火)〜12月1日(木)に、平成23年度有害廃棄物の不法輸出入防止に関するアジアネットワークワークショップを中国・シンセンにて開催しました。本ワークショップでは、有害廃棄物の不法輸出入防止に関する各国の取組状況の報告、バーゼル条約第10回締約国会合(COP10)の結果、有害廃棄物の環境上適正な管理、不法越境移動対策のためのネットワーク間の連携について議論を行いました。

1.日程

平成23年11月29日(火)〜12月1日(木)

2.場所

中国・シンセン

3.主催

日本環境省、バーゼル条約アジア太平洋地域調整センター(中国)

4.後援

中国環境保護部

5.参加者

アジア10カ国(インドネシア、韓国、カンボジア、シンガポール、タイ、中国(香港含む)、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、日本)のバーゼル条約担当官
バーゼル条約事務局、バーゼル条約地域事務所(中国、インドネシア)、 EU(IMPEL )、有識者他
※Implementation and Enforcement of Environmental Law: ヨーロッパにおける環境法規制の遵守と施行のためのネットワーク

6.議題

(1)
開会及びバーゼル条約に基づく活動状況報告
 中国環境保護部汚染制御司長、吉田適正処理・不法投棄対策室長、バーゼル条約アジア太平洋地域調整センター(中国)からの開会挨拶に引き続き、参加各国のバーゼル条約施行や有害廃棄物の管理に関する国内規制、統計情報等に関する報告が行われ、アジア地域におけるバーゼル条約の施行等について議論が行われました。また、シンセン税関から水際対策の活動に関する報告がありました。
(2)
バーゼル条約第10回締約国会合(COP10)の結果
 本年10月に開催されたCOP10で採択した主要決議(新戦略フレームワーク、バーゼル条約の有効性に関するインドネシア・スイス主導イニシアティブ(CLI)、技術ガイドライン等)に関して意見交換を行うとともに、特にCLI決議における環境上適正な管理(ESM)に関するガイドラインの策定の重要性や、各種プロジェクトに対するバーゼル条約地域センターの役割について議論を行いました。COP10の結果を踏まえ、アジア各国における有害廃棄物等の管理を推進することが確認されました。
(3)
有害廃棄物の環境上適正な管理(ESM)
 アジア各国におけるESMの考え方や国内法における定義づけ、ESM施設の整備状況に関して意見交換を行いました。さらにヨーロッパやカナダにおけるESMの最新動向、研究機関によるESM調査報告、民間企業におけるESMの実施状況について情報提供があり、アジア地域におけるESMの推進について議論を行いました。アジア各国においては有害廃棄物等のESM処理施設が整備されつつあり、官民共同でこれらの施設に関する情報を共有し、地域全体で有害廃棄物のESMを実施する重要性が明らかになりました。また、ESMガイドラインの策定に貢献していくことが確認されました。
(4)
不法越境移動対策のためのネットワーク間の連携
 アジアネットワーク、IMPEL等における最新動向を共有するとともに、ネットワーク間や地域間における共通の課題(有害廃棄物の返送等)について議論を行いました。今後は、有害廃棄物の返送に関する事例の情報共有を行うことで、有害廃棄物等の不法越境移動対策を強化していくことが奨励されました。
(5)
施設見学
 シンセン税関において施設見学を行いました。
連絡先
環境省廃棄物・リサイクル対策部適正処理・不法投棄対策室
代表 03-3581-3351
直通 03-5501-3157
室長 吉田 一博(内線:6881)
担当 本多 俊一(内線:6885)
担当 彦坂 早紀(内線:6886)