報道発表資料

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2011年08月30日
  • 大気環境

東日本大震災の被災地における大気環境モニタリング調査結果の公表について(お知らせ)

 環境省では、平成23年5月より、東日本大震災の被災地(岩手県、宮城県、福島県及び茨城県)において、常時監視対象物質(二酸化硫黄、二酸化窒素、浮遊粒子状物質及び一酸化炭素)、ダイオキシン類及び有害大気汚染物質(優先取組物質)について、大気環境モニタリング調査を全30地点にて実施しております。
 今般、7月12日に公表した常時監視対象物質に引き続き、ダイオキシン類及び有害大気汚染物質(優先取組物質)の分析結果がまとまりましたので、調査結果を公表いたします。
 各測定物質の環境基準値等と比較したところ、環境基準値が設定されている物質については、測定した30地点すべてにおいて環境基準値以下でしたが、指針値が設定されている物質については、ヒ素及びその化合物において、1地点で指針値を超過しました。また、環境基準値や指針値が設定されていない物質については、平成21年度の全国の有害大気汚染物質モニタリング調査結果と比較したところ、同年度における濃度のばらつきの範囲内に収まる結果となりました。
 なお、指針値を超過した地点については、9月以降再調査を実施する予定です。

1.試料採取年月日

平成23年5月28日(土)~6月19日(日)

2.測定地点選定の考え方

具体的な測定地点の選定に当っては、避難所等、被災者が多数生活している地域であって、

[1]
津波の被害にあった工業地帯の付近等有害物質が流出している可能性が比較的高い地域
[2]
ヘドロが大量に打ち上げられている地域
[3]
ダイオキシン等有害物質の発生が懸念される地域

 を中心に、地方公共団体の要望を踏まえ選定。

3.試料採取、分析方法

試料採取時間は1地点当たり24時間。
「ダイオキシン類に係る大気環境調査マニュアル」及び「有害大気汚染物質測定方法マニュアル」に基づき実施。

4.評価結果

 評価は、各測定物質の環境基準値等と比較して行った。その結果、環境基準値が設定されている物質については、測定した30地点すべてにおいて環境基準値以下であったが、指針値が設定されている物質については、ヒ素及びその化合物において、1か所で指針値を超過した(表1)。
 また、環境基準値や指針値が設定されていない物質については、平成21年度の全国の有害大気汚染物質モニタリング調査結果と比較したところ、同年度における濃度のばらつきの範囲内に収まる結果となった。

表1 指針値を超過した物質と地点
物質調査地点(測定値)指針値(年平均値)
ヒ素及びその化合物
(ng/m3)
石巻市学習等共用施設釜会館(7.1)6
平成21年度の全国の有害大気汚染物質モニタリング調査結果において、環境基準値等が設定されている物質のうち、基準値等を超えたものは、ベンゼンで1地点、1,2ジクロロエタンで3地点、ニッケル化合物で1地点、ヒ素及びその化合物で4地点となっている。

5.今後の予定

 今後、指針値を超過した地点においては、9月以降に再調査を実施する予定です。

(詳細等別紙)

添付資料

連絡先
環境省水・大気環境局大気環境課
直通:03-5521-8295
代表:03-3581-3351
課長:山本 光昭(6530)
課長補佐:苔口 聖史(6572)

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