平成23年6月6日
水・土壌

平成22年度全国水生生物調査の結果及び平成23年度の調査の実施について(お知らせ)

  • 水生生物を指標として河川の水質を総合的に評価するため、また環境問題への関心を高めるため、環境省と国土交通省では、一般市民等の参加を得て全国水生生物調査を実施しています。
  • 平成22年度の全国水生生物調査は約7万1千人の参加を得て行われ、夏休み期間を中心として、多くの学校(小中学校等:約46,000人)や、市民団体等(市民団体・子供会・観察会等:約22,000人)から参加が得られました
  • 全国の調査地点3,000地点のうち、全体の57%の地点でサワガニやカワゲラ等の指標生物の生息が確認され、「きれいな水」と判定されました。
  • 本年度も調査を実施しますので、ぜひ御参加ください

1.全国水生生物調査とは

 河川に生息するサワガニ、カワゲラ等の水生生物の生息状況は、水質汚濁の影響を反映することから、それらの水生生物を指標として水質を判定することができます。このような調査は、一般の人にもわかりやすく、高価な機材等を要しないことから誰でも簡単に参加できるという利点があります。また、調査を通じて身近な自然に接することにより、環境問題への関心を高める良い機会となるため、環境省と国土交通省では、昭和59年度から全国水生生物調査を実施しています。

2.平成22年度調査結果の概要

(1)調査方法

 本調査では、河川に生息する水生生物のうち、[1]全国各地に広く分布し、[2]分類が容易で、[3]水質に係る指標性が高い、30種を指標生物としています。
 河川で水生生物を採集し指標生物の同定・分類を行い、地点毎に、I(きれいな水)、II(すこしきたない水)、III(きたない水)、IV(大変きたない水)の4階級で水質の状況を判定しています。

(2)調査結果

〇参加者数

 平成22年度の参加者は71,395人(前年度70,623人)でした。

参加者数参加団体数調査地点数
合計 71,395人 1,858団体 3,000地点
一級河川※1 14,936人 456団体 539地点
その他の河川※2 56,459人 1,402団体 2,461地点
※1:一級河川大臣管理区間 ※2:一級河川都道府県管理区間及び二級河川等(※1以外の河川)
〇水質判定結果

 平成22年度は、全調査地点の57%の地点で「きれいな水」と判定されました。
 前年度(56%)と同様の状況です。

 合計一級河川その他の河川
I
きれいな水
57% 59% 56%
II
少しきたない水
29% 35% 28%
III
きたない水
10% 5% 11%
IV
大変きたない水
2% 0% 3%
判定不能 2% 0% 2%
四捨五入による端数処理のため内数の合計が100%にならないことがあります。
(参考)水質階級と指標生物
きれいな水(I)少しきたない水(II)きたない水(III)大変きたない水(IV)
カワゲラ
ヒラタカゲロウ
ナガレトビケラ
ヤマトビケラ
ヘビトンボ
ブユ
アミカ
サワガニ
ウズムシ
コガタシマトビケラ
オオシマトビケラ
ヒラタドロムシ
ゲンジボタル
コオニヤンマ
スジエビ
ヤマトシジミ
イシマキガイ
カワニナ
ミズカマキリ
タイコウチ
ミズムシ
イソコツブムシ
ニホンドロソコエビ
タニシ
ヒル
セスジユスリカ
チョウバエ
アメリカザリガニ
サカマキガイ
エラミミズ

3.平成23年度調査の実施について

 平成23年度は、東日本大震災の影響に配慮し、全国水生生物調査を実施します。

お問い合わせ先

・ 各都道府県の環境部局
http://www2.env.go.jp/water/mizu-site/mizu/suisei/etsuran/list_pref.html
・ 各地方整備局等の窓口(一級河川直轄管理区間)
(http://www.mlit.go.jp/river/toukei_chousa/kankyo/kankyou/suisitu/toiawase.html)

添付資料

連絡先
環境省水・大気環境局水環境課
代表番号 03-3581-3351
直通番号 03-5521-8314
課長 吉田 延雄(内線 6610)
課長補佐 池田 りか(内線 6612)
担当 長濱、堀田(内線 6622)

国土交通省河川局河川環境課
代表番号 03-5253-8111
直通番号 03-5253-8447
課長 小池 剛(内線35-401)
課長補佐 空閑 健(内線35-443)
係長 金井 信宏(内線35-482)