報道発表資料

平成9年11月18日 この記事を印刷

平成8年度全国の地盤沈下地域の概況と地盤沈下防止対策への取組等について

環境庁は、以下のとおり、平成8年度全国の地盤沈下地域の概況と地盤沈下防止対策への取組を、11月19日開催の地盤沈下部会に報告する予定。
  {1}  平成8年度の2cm以上の地盤沈下面積は、年間降水量が北海道を除いてほぼ全国的に平年を下回ったことなどから、関東平野北部を中心に、前年度に比べ約12倍に拡大している。
  {2}  近年頻発傾向にある渇水時に、急速な地下水位低下による著しい地盤沈下が進行していることなどから、環境庁では、地下水位等をリアルタイムで監視するためのシステムを関東平野北部及び筑後・佐賀平野において整備する等、監視体制の強化・高度化を推進している。
 また、地盤沈下防止に向けた意識の啓発のため、環境庁は、地下水の利用状況、地盤沈下等の状況等を内容とする「全国地盤環境情報ディレクトリ」を環境庁ホームページ(http://www.eic.or.jp/eanet/)に掲載することとしている(平成9年11月中に掲載予定)。
 さらに、地盤沈下部会としては、地盤沈下を防止し、併せて地下水の保全を図るため、地下水を中心とした健全な水循環の確保に向けた施策等について、今後、検討していく予定である。
1.地盤沈下地域の概況

 平成8年度の年間2cm以上の地盤沈下面積は13地域、258km2と、環境庁が全国の地盤沈下面積の集計を開始した昭和53年度以降最小の沈下面積となった前年度に比べ約12倍に拡大した。

 (1)全国
   ・年間2cm以上の地盤沈下地域の面積
     平成8年度 13地域 258km2 (平成7年度 14地域 21km2)
   ・うち年間4cm以上の地盤沈下地域の面積
     平成8年度 4地域  22km2 (平成7年度 2地域 1km2未満)
   ・沈下体積(沈下面積と沈下量の積)
     平成8年度 2,318万m3(東京ドーム約20杯分)、平成7年度の約2倍

 (2)主な地盤沈下地域
   ・関東平野(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県)
     年間最大沈下量  6.9cm(栃木県、全国第1位)
     年間2cm以上の沈下面積 252km2(全国の約95%)
   ・筑後・佐賀平野(佐賀県)
     年間最大沈下量  2.4cm(全国第6位)
     5カ年累計沈下量  20cm(全国第3位)
   ・南魚沼(新潟県)
     年間最大沈下量  5.6cm(全国第2位)
     5カ年累計沈下量  30cm(全国第1位)

2.地盤沈下防止対策への取組について

 (1)地下水位等のリアルタイムの監視
 近年、頻発傾向が見られる渇水時には、著しい地盤沈下が発生している。渇水時の地盤沈下は、地下水涵養量の減少から地下水位が低下しやすい傾向に加え、表流水の不足から地下水揚水量が増加し、急速に地下水位が低下することに起因している。このため、環境庁においては、急速な消雪用地下水の採取による地盤沈下への対策も視野に入れながら、地下水位の変動に着目した地下水管理による地盤沈下防止対策についての調査、検討を進めているところであり、渇水の影響で平成6年度に16cmの沈下が発生した佐賀県筑後・佐賀平野及び広域的な沈下が進行している埼玉県関東平野において、地下水位及び地盤収縮量をリアルタイムで監視するためのシステムの整備を推進している。

 (2)地盤沈下防止に向けた意識の啓発
 地盤沈下防止に向けた意識の啓発のため、環境庁においては、地下水の利用状況、地盤沈下等の状況等を内容とする「全国地盤環境情報ディレクトリ」を、環境庁ホームページ(http://www.eic.or.jp/eanet/)に掲載する予定である(平成9年11月中に掲載予定)。

 (3)法令、条例及び要綱による地盤沈下防止対策
 地盤沈下の防止を図るため、「工業用水法」、「建築物用地下水の採取の規制に関する法律」及び条例等により、地下水採取規制等が実施されている。 濃尾平野、筑後・佐賀平野、関東平野北部地域については、地盤沈下防止等対策閣僚会議により地盤沈下防止等対策要綱を策定し、各種の施策を総合的に推進しているところである。要綱地域の状況は次のとおり。
 {1}濃尾平野及び筑後・佐賀平野地域においては、昭和60年4月に地盤沈下防止等対策要綱を策定した後、目標年次が到来したことから平成7年9月に一部改正を実施し、地下水採取抑制の目標量を堅持(筑後・佐賀平野白石地区については早期達成)することとしている。
 {2}関東平野北部地域においては、平成3年11月に地盤沈下防止等対策要綱を策定し、地下水採取抑制目標年次の平成12年度に向け、目標量を達成すべく引き続き総合的取組を進めているところである。また、環境庁としては、要綱に基づく対策のより効果的な推進のため、必要に応じ、地域ごとのきめ細かな地下水採取の抑制対策推進の方策について調査、検討を進めているところである。

3.地下水を中心とした健全な水循環の確保に向けて

 地盤沈下部会としては、地盤沈下を防止し、併せて地下水の保全を図るため、地下水を中心とした健全な水循環の確保に向けた施策等について、今後、検討していく予定である。

*表については、添付ファイル参照。

添付資料

連絡先
環境庁水質保全局企画課地下水・地盤環境室
室長 安藤  茂 (6670)
 補佐 加藤 裕之 (6671)
 係長 佐藤  浩 (6673)

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