報道発表資料

平成21年4月17日
総合政策
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徳山製造所東発電所第3号発電設備計画に係る環境影響評価準備書に対する環境大臣意見の提出について

 環境省は、徳山製造所東発電所第3号発電設備計画に係る環境影響評価準備書について、本日付けで経済産業大臣に対し、施設の稼働に伴い排出される二酸化炭素及び大気汚染物質の一層の低減などを求める環境大臣意見を提出した。

1.
 環境省は、徳山製造所東発電所第3号発電設備計画(事業者:株式会社トクヤマ)環境影響評価準備書について、環境の保全の見地からの意見を求められたことから、平成21年4月17日付けで経済産業大臣に対し、別紙のとおり環境大臣意見を提出した。
2.
 本事業は、株式会社トクヤマの自社化学プラントにおいて、新たに30万kWの石炭火力発電設備を増設し、既設3.5万kWの石炭火力発電設備を廃止する計画である。この事業により、将来的には発電所全体からの二酸化炭素及びばい煙等の排出量の増加が見込まれており、特に将来的な二酸化炭素の排出増加については、「低炭素社会づくり行動計画」の長期目標に鑑みて、長期的に影響を及ぼす新たな石炭火力発電設備の増設となることから、慎重に考える必要がある。
3.
 この点に関して検討した結果、本事業には以下の特有の事情が認められた。
  • コージェネレーションにより、蒸気を含めた高効率のエネルギー利用を行うことで、二酸化炭素排出原単位が抑えられている。
  • 既設発電設備のリプレースにより、第一約束期間の二酸化炭素排出量は減少する。
  • 自社の生産に不可欠な電力及び蒸気を得るための施設であって、売電を通じた他の一般需要家の二酸化炭素排出をもたらさない。
  • 二酸化炭素排出に伴う将来的な対応と責任は事業者自らが負い、事業所全体の取組強化により、排出量を削減できる可能性がある。
  • 立地上の制約により燃料として天然ガスを用いることができず、一般電気事業者から電力を購入しても二酸化炭素排出量の低減につながらない。
  • 太陽電池原料の製造を通じて、将来的な二酸化炭素排出量が全体としては低減される。
4.
これらを総合的に勘案して、環境大臣意見では、本事業について最大限環境負荷が低減されるよう、以下の措置を適切に講じる必要があることを指摘している。
(1)温室効果ガス
 第一約束期間については、発電所のリプレースによる二酸化炭素削減効果を最大限発揮させるとともに、2013年以降については、「低炭素社会づくり行動計画」の長期目標に鑑みれば、あらゆる活動に対してより厳しい温室効果ガスの削減が求められることから、二酸化炭素排出量をできる限り低減する必要がある。株式会社トクヤマは、わが国有数の温室効果ガス多量排出事業者として大きな社会的責任を有しおり、その削減に最大限努力する必要があることから、以下の措置を講ずることにより、事業活動全体における温室効果ガス排出量をできる限り低減すること。
第一約束期間の目標達成に最大限資するよう、発電設備のリプレースによる効果を最大限発揮させ、徳山製造所全体としての二酸化炭素排出量をできる限り低減させること。
新たな発電設備については、採用し得る最高水準のコージェネレーションシステムとして、その総合熱効率を最大限向上させるとともに、バイオマス等の混焼が可能な設備を導入すること。
できる限り二酸化炭素排出原単位の小さい石炭種を採用し、バイオマス等の混焼をできる限り行うことにより、発電設備全体の二酸化炭素排出原単位の低減を図ること。
低負荷運転を避け、効率が高い発電設備の利用率を高く維持すること等により、発電設備全体として最大限の二酸化炭素排出抑制効果が得られるよう維持・運用すること。
徳山製造所全体及び株式会社トクヤマ全体として、更なる省エネルギー対策等を検討・実行するとともに、建屋上や敷地内などに可能な限り太陽光発電設備を設置するなどの更なる対策を実施すること。
特定供給先に対して一層の省エネルギー対策等の実施を働きかけ、特定供給を増加させないよう努めること。
以上の取り組み及び効果等をフォローアップし、その結果を踏まえ必要に応じ適切な追加対策を講ずること。また、新たに2013年以降の温室効果ガス削減の枠組みが整備された場合には、これを踏まえて取り組むこと。
(2)大気汚染物質
排煙脱硝装置及び電気集じん機について、維持管理を徹底することにより、ばいじん、窒素酸化物等の排出濃度の低減を図ること。さらに、今後より高いばい煙排出抑制技術が開発された場合は、必要に応じて適切な追加対策を講じ、より一層低減すること。
石炭中に含まれる重金属等の微量物質の排出について、運転開始後、速やかに測定を行い予測の妥当性を確認するとともに、使用燃料の性状が当初計画と著しく異なることとなった場合にも、適切な監視を行うこと。
(3)周南バルクターミナルにおける石炭粉じん対策
周南バルクターミナルの運用の際には適切な石炭粉じん対策の実施を要請すること。
5.
なお、事業者に対しては、経済産業大臣から、環境大臣意見を勘案した勧告がなされることとなる。

[参考]

 ○事業概要
・名称
徳山製造所東発電所第3号発電設備計画
・事業者
株式会社トクヤマ
・計画位置
山口県周南市晴海町7-46及び7-51
・発電方式
汽力
・出力
30万kW×1基(現状出力合計55.2万kWから81.7万kWへ変更)
※本事業と併せて、中央発電所第5号発電設備3.5万kWを廃止
・燃料
石炭
・運転開始時期
平成24年7月(予定)
 ○環境影響評価手続(環境影響評価法及び電気事業法に基づく手続)
・方法書手続
方法書縦覧
平成18年9月27日〜平成18年10月26日(住民意見1件)
山口県知事意見
平成19年2月14日
経済産業大臣勧告
平成19年3月22日
・準備書手続
準備書縦覧
平成20年8月2日〜平成20年9月1日(住民意見なし)
山口県知事意見
平成21年1月16日
環境大臣意見照会
平成21年2月20日

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境影響審査室
室長 山本 昌宏(内6231)
補佐 馬場 康弘(内6233)
TEL 03-3581-3351(代表)
TEL 03-5521-8237(直通)

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