令和元年7月8日
地球環境

今年も「ベストナッジ賞」コンテストを実施します!~行動経済学会とのコラボレーション企画~

 ナッジ(英語nudge:そっと後押しする)やブースト(英語boost:ぐっと後押しする)を含む行動科学の知見(行動インサイト)に基づく取組が早期に社会実装され、自立的に普及することを目標に、環境省では平成27年に府省庁初のナッジ・ユニット(ナッジPT「プラチナ」)を、また、我が国全体では平成29年4月より環境省のイニシアチブの下、産学政官民連携・関係府省等連携のオールジャパンの体制による日本版ナッジ・ユニットBEST(Behavioral Sciences Team)を発足しています。
 平成30年度には、環境省及びBESTは、行動経済学会との連携により、「ベストナッジ賞」コンテストを実施し、幅広い分野の社会・行政の課題の解決に向けて、ナッジ等の行動科学の理論・知見を活用して行動変容を促進し、効果を測定した実績のある取組を募集し、表彰(環境大臣賞)しました。このたび、今年度においても「ベストナッジ賞」コンテストを実施することとしましたので、お知らせします。
  1. 応募対象

    以下の(1)から(4)の全ての条件を満たす取組を対象とします。

    (1)ナッジ等の行動科学の理論・知見を活用して行動変容を促進するものであること

    (2)社会や行政の課題の解決に向けたものであること(分野は環境・エネルギーに限らない)

    (3)実社会で実際に実施した実績のあること(アイデア段階は対象外)

    (4)効果を何らかの方法により測定したもの

  2. 応募資格

    上記1.応募対象の取組を実施した主体(個人や教育・研究機関、医療機関、NPO・NGO、行政機関、各種法人、民間企業等の別は問わないが、応募する取組において中心的な役割を担った者に限る)(環境省の委託により事業を実施している、または、実施した環境省ナッジ事業を除く)

  3. 応募期間

    令和元年7月8日(月)から令和元年9月9日(月)正午まで(必着)

  4. 選考・決定

    日本版ナッジ・ユニットBEST事務局が、以下の(1)から(5)の観点を踏まえ総合的に評価して受賞候補を選定し、行動経済学会に推薦します。「ベストナッジ賞」受賞者は、令和元年11月9日(土)及び10日(日)開催の行動経済学会第13回大会における審査を経て決定される予定です。

    (1)新規性

        国内外で類似の事例がないか。比較的最近の取組であるか。(他の分野で事例があっても、

       その分野への適用に新規性があれば良い)

    (2)社会的意義

        社会や行政の課題の解決に向けた取組であるか。

    (3)用いた行動科学の理論・知見の適切性

        ナッジ等の行動科学の理論・知見を適切に用いているか。作業仮説は適当か。

    (4)効果測定の手法の適切性

        適切な手法で効果測定しているか。得られる科学的根拠の水準(エビデンスレベル)が高く

       なるような手法を用いているか。

    (5)他の地域・分野への波及可能性

        他の地域・分野においても容易に実施・応用できるか。

    ○行動経済学会第13回大会

    ・日時:令和元年11月9日(土)及び10日(日)

    ・場所:名古屋商科大学ビジネススクール 名古屋キャンパス丸の内タワー

    (〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦1-3-1)

    ・大会ウェブサイト:<www.abef.jp/conf/2019/index.html>

  5. 応募様式

    本コンテストに応募される場合には、応募様式(Microsoft Office PowerPointファイル 140kBをダウンロードし、必要事項を記入してください。

  6. 応募書類提出先・問合せ先

    必要事項を記入した応募書類を、拡張子(.ppt)を変更せずに、以下まで電子メールにより提出してください(時間厳守)。ファイル名は「ベストナッジ賞(応募者名)」の「応募者名」を、実際の応募者名で置き換えてください(前後の全角の括弧は変更しないでください)。

    ○提出先

      日本版ナッジ・ユニットBEST事務局 宛

      電子メール:chikyu-jigyo@env.go.jp

      受付期間:令和元年7月8日(月)から令和元年9月9日(月)正午まで

      備考:電子メールの件名は「ベストナッジ賞 応募書類提出」としてください。ファイルのサイズは5MBまでとしてください。受付期間を過ぎた場合、必要事項に記載漏れ等の不備がある場合には受け付けられませんのでご注意ください。また、受領確認の連絡はいたしませんのでご容赦ください。

    ○問合せ先

      環境省地球環境局地球温暖化対策課地球温暖化対策事業室 宛

      電子メール:chikyu-jigyo@env.go.jp

      受付期間:令和元年7月8日(月)から令和元年8月30日(金)正午まで

      備考:電子メールの件名は「ベストナッジ賞 問合せ」としてください。公平性等の観点から、受付期間を過ぎた場合には対応できませんのでご注意ください。また、公平を期すため、回答は原則受付順にいたしますので、お待ちください。

  7. その他注意事項

    応募書類の提出をもって、応募者は以下の全てに同意したものとみなします。

    (1)応募された取組は、日本版ナッジ・ユニット連絡会議等において事例紹介したり、同連絡会議等に出席して取組内容の説明を求めたりすることがあります。

    (2)応募内容に著作権等の知的財産権が含まれる場合には、応募者が必要な対応をする必要があります。また、応募に関して、応募者と当該応募者以外の者の間及び応募者内部等に紛争等が生じた場合には、当該応募者は自らの責任と費用負担により当該紛争等の解決等必要な対応をするものとします。

    (3)「ベストナッジ賞」受賞候補者は、行動経済学会第13回大会の開催日の両日に参加し、発表(ポスター発表を予定)できる応募者の中から選定します。同大会への参加に当たり、学会参加費(同大会当日に受付にてお支払いください)、ポスター費用・旅費・宿泊費等その他の費用は「ベストナッジ賞」受賞候補者の負担となります。

    (4)選考の過程や結果についての問合せには対応できかねます。

    (5)同一の応募者(個人・組織)が複数の取組について応募(複数件応募)することも可能ですが、そのうち「ベストナッジ賞」受賞候補となり得るのは1件までです。

    (6)応募書類に虚偽の内容を記載した場合には、「ベストナッジ賞」受賞候補及び受賞の選定取消を含む措置をとることがあります。

    (参考1)平成30年度に実施した「ベストナッジ賞」コンテストについて

     行動経済学会との連携により、平成30年8月から9月にかけて、ベストナッジ賞コンテストを試行的に実施しました。幅広い分野の社会・行政の課題の解決に向けて、地方公共団体においてナッジ等の行動インサイトの活用により行動変容を促進し、効果を測定した実績のある取組を募集しました。

     新規性、社会的意義、用いた行動科学の理論・知見の適切性、効果測定の手法の適切性、他の地方公共団体・分野への波及可能性を踏まえ、応募のあった中から8件を対象に行動経済学会第12 回大会で審査が行われ、うち以下の2件がベストナッジ賞を受賞しました(いずれも環境大臣賞)。それぞれの取組の関連資料(応募書類ではありません)を掲載したウェブサイトのアドレスを以下に添えます。

    ○ 代表者: (株) キャンサースキャン

    ・ プロジェクト: 大腸がん検診受診行動促進プロジェクト

    ・ 実施フィールド: 東京都八王子市

    (<www.env.go.jp/earth/ondanka/nudge/renrakukai05/mat04_2.pdf>)

    ○ 代表者: 京都府宇治市

    ・ プロジェクト:犬のフン害撲滅パトロール「イエローチョーク作戦」

    ・ 実施フィールド: 京都府宇治市

    (<www.env.go.jp/earth/ondanka/nudge/renrakukai02/mat03_3.pdf>)

    (参考2)日本版ナッジ・ユニットBESTについて

     日本版ナッジ・ユニットBEST(Behavioral Sciences Team)は、関係府省庁や地方公共団体、産業界や有識者等から成る産学政官民連携のオールジャパンの取組です(事務局:環境省)。ナッジ(英語nudge:そっと後押しする)やブースト(英語boost:ぐっと後押しする)をはじめとする行動科学の知見(行動インサイト)に基づく取組が政策として、また、民間に早期に社会実装され、自立的に普及することを目的に、環境省のイニシアチブの下、2017年4月に発足しました。その後、同年10月のノーベル経済学賞の受賞分野が行動経済学であったことの後押しもあり、取組が深化し、連携体制が次第に強化されています。どのような取組も、地域に根付くものとするためには、関係するあらゆるステークホルダーを巻き込んでいくことが必要不可欠です。このため、行政内に限った取組ではなく、参加者が同じ立場で自由に議論のできるオールジャパンの実施体制としています。

    ○日本版ナッジ・ユニットBESTのウェブサイト(会議資料、報道発表等)

    <http://www.env.go.jp/earth/ondanka/nudge.html>

    ○平成29・30年度年次報告書(日本版ナッジ・ユニットBEST活動報告書)

    <http://www.env.go.jp/earth/ondanka/nudge/report1.pdf>

    ○我が国におけるナッジ・ブースト等の行動インサイトの活用の広がりについて

    <http://www.env.go.jp/earth/ondanka/nudge/hirogari.pdf>

連絡先

環境省地球環境局地球温暖化対策課地球温暖化対策事業室

  • 代表03-3581-3351
  • 直通03-5521-8339
  • 室長相澤寛史(内線 6771)
  • 室長補佐池本忠弘(内線 6731)
  • 室長補佐高橋和也(内線 7778)
  • 主任大塚智明(内線 7777)