平成30年3月1日
水・土壌

奄美大島における油状物質の漂着に係る水質モニタリング結果について

 奄美大島等に油状の物が相次いで漂着したことを受け、平成30年2月8日に奄美大島の6つの海岸において採取した海水の水質分析結果を取りまとめました。分析の結果、これらの海岸のいずれの調査地点においても、環境基準値等を超える項目はありませんでした。

1.調査地点

(1)油状の物の漂着が確認された海岸に接した水面

    5地点 : (あさ)()海岸、大浜(おおはま)海岸、知名(ちな)()海岸、今里(いまざと)海岸及び(よう)海岸

      ※大浜海岸及び用海岸の調査地点は、国立公園内の海域公園地区。

(2)油状の物の漂着が確認されなかった海岸に接した水面

   1地点 : 阿木名(あぎな)海岸

      ※油状の物の漂着が確認されなかった奄美大島の南側の海岸を選定した。

図 水質モニタリングの調査地点

2.測定項目

(1)環境基準項目及び要監視項目

 ①環境基準項目

 ・人の健康の保護に関する項目 (健康項目) : 25項目

       カドミウム、鉛、六価クロム、砒素、総水銀 等

 ・生活環境の保全に関する項目 (生活環境項目) : 3項目

       n-ヘキサン抽出物質(油分等)、COD(化学的酸素要求量)及びpH(水素イオン濃度)

 ②要監視項目(※)

       トルエン、キシレン

       ※ 公共用水域等における検出状況等からみて、直ちに環境基準とはせず、引き続き知見の集積
         に努めるべきものとして、現在、公共用水域に関して32項目が設定されている。この中か      
         ら、特に石油との関係が強い物質としてトルエン及びキシレンを測定項目として選定した。

(2)多環芳香族炭化水素(PAH)

       ベンゾ[a]ピレン等16物質

3.採水日

  平成30年2月8日(木)

4.測定結果

(1)環境基準項目及び要監視項目

○ 比較的、油状の物の漂着が多く認められた朝仁海岸と奄美大島の南側で油状の物の漂着が確認されなかった阿木名海岸では2.(1)の測定項目のすべて(30項目)について、その他の4つの海岸では重金属、農薬等を除いた項目(16項目)について測定を行いました。調査地点毎の測定項目と測定結果は、表1のとおりです。

○ いずれの調査地点においても、環境基準項目の環境基準値及び要監視項目の指針値を超える測定項目はありませんでした。また、朝仁海岸は阿木名海岸とほぼ同程度の水質でした。

(2)多環芳香族炭化水素

○ 比較的、油状の物の漂着が多く認められた朝仁海岸と奄美大島の南側の阿木名海岸において、一般的に重油等に含まれている多環芳香族炭化水素(PAH)について測定を行いました。測定は16項目について行い、結果は表2のとおりです。

○ 16物質に係る環境基準又は要監視項目の指針値は設定されていませんが、いずれの海岸においても、16物質すべての測定結果は、定量下限値(0.0001mg/L)未満となりました。なお、米国環境保護庁では、ベンゾ[a]ピレンについて飲料水の水質基準(0.0002mg/L)を定めており、これを超えていないことも確認することができました。

5.今後の予定

 環境基準値等を超える測定値はありませんでしたが、今後、必要に応じて、追加のモニタリングを実施します。

表1 水質分析結果(環境基準項目・要監視項目)

表2 水質分析結果(多環芳香族炭化水素)

連絡先
環境省水・大気環境局水環境課
直  通 : 03-5521-8316
代  表 : 03-3581-3351
課  長 : 渡邊 康正 (内線6610)
課長補佐 : 出水 孝征 (内線6628)