報道発表資料

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2018年03月01日
  • 自然環境

生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)第6回総会の開催について

 生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)第6回総会が、平成30年3月17日(土)から24日(土)までの間、メデジン(コロンビア)にて開催されます。
 本会合では、生物多様性及び生態系サービスに関して、アジア・オセアニア地域等の世界4地域別の評価報告書及び「土地劣化と再生」というテーマに特化した評価報告書の受理を行い、それぞれの報告書について政策決定者向け要約を検討・承認する予定です。この他、保留中の評価の実施方針等についても議論する予定です。

会議の概要
【名称】
 [日本語]生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)第6回総会
 [英語]Plenary of the Intergovernmental Science-Policy Platform on Biodiversity and Ecosystem Services, Sixth Session
【期間】 平成30年3月17日(土)~24日(土)
【場所】 メデジン(コロンビア)
【参加者】IPBES参加各国の政府、国連環境計画などの関連国際機関など


【主な議題】
1. 「生物多様性及び生態系サービスに関する地域・準地域評価」報告書
 世界4地域別(アジア・オセアニア、アフリカ、南北アメリカ、ヨーロッパ・中央アジア)に生物多様性及び生態系サービスを評価した報告書の受理及び政策決定者向け要約の検討・承認が行われる予定です。日本は、アジア・オセアニア地域の報告書作成を支援する「IPBESアジア・オセアニア地域技術支援機関」を誘致し、平成27年より公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)が業務を行ってきました。また、日本からは28名の専門家が本報告書執筆に関わってきました。


2. 「土地劣化と再生に関するテーマ別評価」報告書
 生物多様性及び生態系サービスに関して、土地劣化や再生という変化過程に注目して評価した報告書の受理及び政策決定者向け要約の検討・承認が行われる予定です。日本からは2名の専門家が本報告書執筆に関わってきました。


3. 保留中の評価の実施方針
 「野生種の持続可能な利用に関するテーマ別評価」、「自然とその便益のもつ多面的な価値の多様な概念化に関する方法論評価」及び「侵略的外来種に関するテーマ別評価」の3評価の実施が保留されており、この3評価のうちいずれの評価を開始するかを検討する予定です。


4. 2018-2019年予算案


5. 第2期作業計画の策定方針
 2014年に開始された現行の第1期作業計画期間が2019年に終了するため、第2期作業計画を2019年の第7回総会で決定する予定であり、その基本事項を検討します。なお、第2期作業計画は2030年までのものとなる予定です。


6. 学際的専門家パネルメンバーの選出
 学際的専門家パネルは、科学的・技術的機能の監督を行います。現行メンバーが退任するため、国連の5地域区分からそれぞれ5名ずつ、計25名が新たに選出される予定です。


【メディア・カンファレンス予定】
 2つのメディア・カンファレンスが行われ、いずれも動画配信される予定です。詳細は、次のウェブサイト(英語)をご覧ください。
  https://www.ipbes.net/news-media
・世界4地域別の地域・準地域評価報告書の発表
 平成30年3月23日(金)08:00-09:30(現地時間、変更の可能性あり)
・土地劣化と再生に関するテーマ別評価報告書の発表
 平成30年3月26日(月)08:30-09:30(現地時間、変更の可能性あり)


【本会合の公式ウェブサイト(英語)】
  https://www.ipbes.net/event/ipbes-6-plenary


(参考)生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム
 (Intergovernmental science-policy Platform on Biodiversity and Ecosystem Services:IPBES)
 IPBESは、生物多様性と生態系サービスに関する動向を科学的に評価し、科学と政策のつながりを強化する政府間のプラットフォームとして、2012年4月に設立された政府間組織です。科学的評価、能力開発、知見生成、政策立案支援の4つの機能を柱とし、気候変動分野で同様の活動を進めるIPCCの例から、生物多様性版のIPCCと呼ばれることもあります。
 設立以降、IPBES作業計画2014-2018に基づき、18の成果物(評価報告書等)の作成を目指して作業が進められてきており、評価報告書が以下のとおり作成されています。
  2016年:生物多様性及び生態系サービスのシナリオとモデルの方法論に関する評価報告書
  2017年:花粉媒介者、花粉媒介及び食料生産に関するテーマ別評価報告書
  2018年:生物多様性及び生態系サービスに関する地域・準地域別評価報告書(予定)
     :土地劣化と再生に関するテーマ別評価報告書(予定)
  2019年:生物多様性及び生態系サービスに関する地球規模評価報告書(予定)
 IPBESの成果物は世界中の科学者・専門家らによって執筆され、加盟国政府により構成される総会による承認後、公表されます。2018年3月1日現在、IPBESには128カ国が参加しており、事務局はドイツのボンに置かれています。
 IPBES webサイト http://www.ipbes.net/
 環境省webサイト
  http://www.biodic.go.jp/biodiversity/activity/policy/ipbes/index.html

連絡先
環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性戦略推進室
代表   03-3581-3351
直通   03-5521-8275
室長   中澤圭一 (内 6480)
室長補佐 中嶋健次 (内 6484)
係長   鮫島茉利奈(内 6485)