平成29年6月26日
地球環境

平成29年度「二国間クレジット制度資金支援事業のうち設備補助事業」の採択案件(一次採択)が決定しました

 途上国において優れた低炭素技術等を活用して温室効果ガスの排出削減を行い、二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism:JCM)に基づくクレジットの獲得を目指す「二国間クレジット制度資金支援事業のうち設備補助事業(JICA等と連携する事業を含む)」について、執行団体である公益財団法人地球環境センター(GEC)において案件募集が行われました。
 その結果、32件の応募があり、その中から、8か国で18件を選定しました。今後、二国間クレジット制度の実施に向けた取組の一環として、これらの事業を進めていきます。

1.事業内容

 本事業は、優れた低炭素技術等を活用し、途上国における温室効果ガス排出量を削減する事業(国際協力機構(JICA)や他の政府系金融機関の出資・融資を受ける事業と連携する事業を含む)を実施し、測定・報告・検証(MRV)を行っていただく事業です。これにより算出された排出削減量を、二国間クレジット制度(JCM)により我が国の排出削減量として計上することを目指して、事業者(国際コンソーシアム)に対し初期投資費用の1/2を上限として設備補助を行います。

2.選定した案件の概要

 「二国間クレジット制度資金支援事業のうち設備補助事業(JICA等と連携する事業を含む)」の執行団体である(公財)地球環境センター(GEC)が平成29年4月7日(金)~5月15日(月)までの間、日本の民間企業等を対象にJCM設備補助事業の案件を募集したところ、合計32件の応募がありました。

 今般、書面審査、ヒアリングによる二次審査及びその結果を踏まえた採否審査を実施し、別紙のとおり18件を選定しました。今後、交付決定の手続等を進め、JCMの実現に向けた取組の一環として、これらの事業を進めていきます。

【参考1:二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism:JCM)の概要】

 JCMは、途上国への温室効果ガス削減技術、製品、システム、サービス、インフラ等の普及や対策を通じ、実現した温室効果ガス排出削減・吸収への日本の貢献を定量的に評価するとともに、日本の削減目標の達成に活用するものです。

 JCMのパートナー国は、モンゴル、バングラデシュ、エチオピア、ケニア、モルディブ、ベトナム、ラオス、インドネシア、コスタリカ、パラオ、カンボジア、メキシコ、サウジアラビア、チリ、ミャンマー、タイおよびフィリピンの17か国です。

 JCMによって、毎年度の予算の範囲内で行う日本政府の事業により、2030年度までの累積で5,000万から1億t-CO2の国際的な排出削減・吸収量を見込んでいます。

(参考サイト http://mmechanisms.org/initiatives/index.html

【参考2:COP21首脳会合 安倍総理スピーチ(抜粋)(平成27年11月30日)】

 先進的な低炭素技術の多くは、途上国にとってなかなか投資回収を見込みにくいものです。日本は、二国間クレジット制度などを駆使することで、途上国の負担を下げながら、画期的な低炭素技術を普及させていきます。

(参考サイト http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/statement/2015/1130speech.html

添付資料

連絡先
環境省地球環境局地球温暖化対策課市場メカニズム室
代 表      03-3581-3351 
直 通      03-5521-8354 
室 長      成田 浩司 (内線 7716)
国 際 企画官  伊藤 貴輝 (内線 6757)
室 長 補 佐  小圷 一久 (内線 6728)
環境専門調査員  山田 将士 (内線 7736)