平成29年6月26日
地球環境

平成29年度「二国間クレジット制度を利用したREDD+プロジェクト補助事業」の採択案件の決定について

 環境省は、途上国における森林減少・森林劣化に由来する排出の抑制、並びに森林保全、持続可能な森林経営、森林炭素蓄積の増強(REDD+)のための事業を実施するとともに、二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism:JCM)を通じて我が国の温室効果ガス排出削減目標の達成に資することを目的として、「二国間クレジット制度を利用したREDD+プロジェクト補助事業」について、事業者からの案件募集を行いました。その結果、4件の応募があり、その中から、1件を採択しました。今後、JCMの実施に向けた取組の一環として本事業を進めていきます。

1.事業内容

 「二国間クレジット制度を利用したREDD+プロジェクト補助事業」は、JCMの二国間文書に署名した又は署名することが見込まれる国において、REDD+に向けた活動を行うとともに、JCMを通じて我が国の削減目標達成に貢献する事業を行うことを目的とします。

2.採択案件

 環境省では、(公財)地球環境センターを事務局として、平成29年4月17日(月)~5月19日(金)の間、民間企業等を対象に案件を公募しました。

 今般、専門家で構成する委員会における応募案件の評価・審査を経て、以下の1件を採択案件として選定しました。今後、交付決定の手続等を進め、JCMの実現に向けた取組の一環として、本事業を進めていきます。

<採択案件の概要>

 ○ルアンパバーン県における焼畑耕作の抑制によるREDD+

パートナー国:ラオス

代表者:学校法人早稲田大学

【参考1:二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism:JCM)の概要】

 JCMは、途上国への温室効果ガス削減技術、製品、システム、サービス、インフラ等の普及や対策を通じ、実現した温室効果ガス排出削減・吸収への日本の貢献を定量的に評価するとともに、日本の削減目標の達成に活用するものです。

 JCMのパートナー国は、モンゴル、バングラデシュ、エチオピア、ケニア、モルディブ、ベトナム、ラオス、インドネシア、コスタリカ、パラオ、カンボジア、メキシコ、サウジアラビア、チリ、ミャンマー、タイおよびフィリピンの17か国です。

 JCMによって、毎年度の予算の範囲内で行う日本政府の事業により、2030年度までの累積で5,000万から1億t-CO2の国際的な排出削減・吸収量を見込んでいます。

(参考サイト http://mmechanisms.org/initiatives/index.html

【参考2:COP21首脳会合 安倍総理スピーチ(抜粋)(平成27年11月30日)】

 先進的な低炭素技術の多くは、途上国にとってなかなか投資回収を見込みにくいものです。日本は、二国間クレジット制度などを駆使することで、途上国の負担を下げながら、画期的な低炭素技術を普及させていきます。

(参考サイト http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/statement/2015/1130speech.html

連絡先
環境省地球環境局地球温暖化対策課市場メカニズム室
代  表  03-3581-3351 
直  通  03-5521-8354 
室  長  成田 浩司(内線7716)
国際企画官 伊藤 貴輝(内線6757)
室長補佐  小圷 一久(内線6728)
主  任  根岸 華子(内線7743)