報道発表資料

平成29年5月26日
総合政策
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(仮称)馬揚山風力発電事業に係る計画段階環境配慮書に対する環境大臣意見の提出について

 環境省は、26日、福島県で計画されている「(仮称)馬揚山風力発電事業計画段階環境配慮書」(JR東日本エネルギー開発株式会社)に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。 
 本事業は、福島県いわき市において、最大で総出力36,000kWの風力発電所を設置するものである。
 環境大臣意見では、①対象事業実施区域の設定に当たっては、住居及びその近傍を区域から除外すること、②風力発電設備等を住居等から離隔すること等により騒音等や風車の影による生活環境への影響を回避又は極力低減すること、③鳥類に関する調査、予測及び評価を行い、風力発電設備等の配置等を検討すること等を求めている。

1.背景

 環境影響評価法及び電気事業法は、出力10,000kW以上の風力発電所の設置又は変更の工事を対象事業としており、環境大臣は、提出された計画段階環境配慮書※について、経済産業大臣からの照会に対して意見を述べることができるとされている。
 今後、経済産業大臣から事業者であるJR東日本エネルギー開発株式会社に対して、環境大臣意見を勘案した意見が述べられ、事業者は、意見の内容を検討した上で事業計画を決定し、事業段階の環境影響評価(環境影響評価方法書、準備書、評価書)を行うこととなる。

※計画段階環境配慮書:配置・構造又は位置・規模に係る事業の計画段階において、重大な環境影響の回避・低減についての評価を記載した文書。

2.事業の概要

・事業者    JR東日本エネルギー開発株式会社
・計画位置   福島県いわき市三和町(事業実施想定区域面積 約3,694ha)
・出力     最大36,000kW(2,000~3,600kW×10~18基)

3.環境大臣意見の概要

[1]総論

 (1)対象事業実施区域の設定

 事業実施想定区域内及びその周辺には多数の住居等が存在しているが、本配慮書においては、住居を含めた広範囲の事業実施想定区域のみを示していることから、風力発電設備等の設置位置次第では、重大な環境影響が懸念される。このため、対象事業実施区域の設定に当たっては、騒音及び風車の影による生活環境への重大な影響が避けられない住居及びその近傍を除外すること。
 また、対象事業実施区域の設定に当たっては、環境影響の重大性の程度を整理し、検討経緯を明確にすること。

 (2)累積的な影響

 事業実施想定区域の周辺においては、他事業者による風力発電所が環境影響評価手続中であり、累積的な影響が懸念されるため、今後、他事業者との情報交換等に努め、風力発電設備等の配置等を検討すること。

 (3)事業計画の見直し

 [2]の(1)、(2)及び(3)により、騒音等及び風車の影による生活環境への影響並びに鳥類に対する影響を回避又は十分に低減できない場合は、風力発電設備等の配置等の再検討、対象事業実施区域の見直し等を行うこと。

 (4)環境保全措置の検討

 環境保全措置の検討に当たっては、環境影響の回避・低減を優先的に検討し、代償措置を優先的に検討することがないようにすること。

[2]各論

 (1)騒音等に係る環境影響

 事業実施想定区域内及びその周辺には多数の住居等が存在しており、工事中及び供用時における騒音による生活環境への重大な影響が懸念されることから、風力発電設備等を住居等から離隔すること等により、騒音等による生活環境への影響を回避又は極力低減すること。

 (2)風車の影に係る環境影響

 事業実施想定区域内及びその周辺には多数の住居等が存在しており、供用時における風車の影による生活環境への重大な影響が懸念されることから、風力発電設備を住居等から離隔すること等により、風車の影による生活環境への影響を回避又は極力低減すること。

 (3)鳥類に対する影響

 事業実施想定区域及びその周辺では、クマタカの飛翔及び繁殖関連行動が確認されており、風力発電設備への衝突事故、移動経路の阻害等による鳥類への重大な影響が懸念されることから、専門家等からの助言を踏まえた調査、予測及び評価を行い、その結果を踏まえ、風力発電設備等の配置等を検討すること。

 (4)人と自然との触れ合いの活動の場に対する影響

 事業実施想定区域内には、「新田の大山桜」が存在しており、人と自然との触れ合いの活動の場への影響が懸念されることから、風力発電設備等の配置等の検討に当たっては、人と自然との触れ合いの活動の場の状態及び利用の状況に関する調査及び予測を行い、影響を評価するとともに、その結果を踏まえ、影響を回避又は極力低減すること。また、事業計画の具体化並びに調査、予測及び評価に当たっては、管理者、利用者、地域住民及び関係自治体等の意見を踏まえること。

(参考)環境影響評価に係る手続き

・平成29年4月11日  経済産業大臣から環境大臣に意見照会
・平成29年5月26日  環境大臣から経済産業大臣に意見提出

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局
環境影響審査室
代表   03-3581-3351
直通   03-5521-8237
室長   大井通博(内6231)
室長補佐 伊藤史雄(内6233)
審査官  生田雄一(内6239)

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