平成28年12月22日
地球環境

二国間クレジット制度(JCM)におけるクレジットが発行されました

本日、パラオで実施されているJCMプロジェクトからJCMクレジットが発行されました。これは、太陽光発電システムを導入し、温室効果ガスの排出削減を実現したプロジェクトであり、発行されるクレジットは296トン(約13カ月分)です。
環境省ではこれまでに91件の排出削減・吸収プロジェクトを実施しており、これらの事業からの削減量は年間約47万トンと見込まれます。今後も、優れた低炭素技術による世界全体の温室効果ガスの排出削減を実現するため、JCMをより一層推進していきます。

 本年12月5日、日本・パラオ間のJCMプロジェクトとして登録されている1件のプロジェクト実施者から、JCMの日本・パラオ合同委員会に対してクレジットの発行申請が行われました(申請の段階で第三者機関による検証を実施済み)。その後、合同委員会においてJCMクレジットの発行が決定され、両国政府に対して、それぞれが発行すべきJCMクレジットの量が通知されました(合計296トン。発行対象期間は約13カ月分)。

 これを受けて、本日、日本政府はJCMクレジットを発行しました。なお、本プロジェクトは環境省JCM設備補助事業の採択案件で、同事業では発行されたクレジット量のうち1/2以上を日本政府に納入することになっており、日本政府として222トンのクレジットを獲得しました(プロジェクトの概要は、参考資料をご参照ください)。

 環境省では、今回クレジットが発行されたプロジェクトを含めて合計で91件の排出削減・吸収プロジェクトをJCM資金支援事業として実施しています(うち31件が運転開始済み)。今後、これらのプロジェクトについて順次、合同委員会に対するJCMプロジェクトとしての登録やクレジット発行に関する申請が行われる予定です。

クレジットの発行状況

プロジェクト名

プロジェクト概要

クレジット発行

対象期間

クレジット

発行量

(tCO2)

日本政府

パラオ政府

島嶼国の商用施設への小規模太陽光発電システム導入プロジェクト

電力グリッド連系太陽光発電(PV)システムを商用施設の屋上に設置する(倉庫に220.5kW、スーパーに150kW)。

発電した電力は自家消費するとともに、余剰電力はグリッドに供給する。

2014年10月23日~

2015年11月30日

(約13カ月)

296

222

(75%)

74

(25%)

【参考1 これまでに登録されたJCMプロジェクト一覧】

登録

順番

国名

プロジェクト名

プロジェクト実施者

(日本側)

プロジェクト実施者

(パートナー国側)

インドネシア

インドネシアの工場空調及びプロセス冷却用のエネルギー削減

荏原冷熱システム(株)、日本工営(株)

PT. Primatexco Indonesia

インドネシア

食品工場の冷凍倉庫における高効率冷却装置の導入

(株)前川製作所

PT. Adib Global Food Supplies、PT. Mayekawa Indonesia

インドネシア

食品工場の急速冷凍施設における高効率冷却装置の導入

(株)前川製作所

PT. Adib Global Food Supplies、PT. Mayekawa Indonesia

パラオ

島嶼国の商用施設への小規模太陽光発電システムの導入

パシフィックコンサルタンツ(株)、

(株)InterAct

Western Caroline Trading Company、Surangel and Sons Company

モンゴル

ウランバートル市第118学校への高効率熱供給ボイラの新設

(株)数理計画

Anu-Service Co., Ltd

モンゴル

ボルヌール郡への高効率熱供給ボイラの新設による熱供給システムの集約化

(株)数理計画

Anu-Service Co., Ltd

ベトナム

デジタルタコグラフを用いたエコドライブ

日本通運(株)

Nippon Express (Viet Nam) Co., Ltd

ベトナム

国営病院における省エネ/環境改善によるグリーンホスピタル促進事業

三菱電機(株)、三菱商事(株)、三菱UFJモルガン・スタンレー証券(株)

Energy Conservation Center Ho Chi Minh City

インドネシア

省エネ型ターボ冷凍機を利用した工場設備冷却の導入

荏原冷熱システム(株)、日本工営(株)

PT. Nikawa Textile Industry

10

インドネシア

工場空調及びプロセス冷却用のエネルギー削減(フェーズ2)

荏原冷熱システム(株)、日本工営(株)

PT. Primatexco Indonesia

11

ベトナム

BEMS開発によるホテル省エネ

日比谷総合設備(株)、三菱UFJモルガン・スタンレー証券(株)

Hochiminh City University of Natural Resources and Environment

12

ベトナム

南部地域の送配電網におけるアモルファス高効率変圧器の導入

裕幸計装(株)

EVN Southern Power Corporation

13

インドネシア

コンビニエンスストアの省エネ

(株)ローソン

PT. MIDI UTAMA INDONESIA Tbk

14

パラオ

島嶼国の学校への小規模太陽光発電システムの導入

パシフィックコンサルタンツ(株)

Palau Adventist Schools

15

パラオ

島嶼国の商用施設への小規模太陽光発電システムの導入Ⅱ

パシフィックコンサルタンツ(株)

Western Caroline Trading Company、Palau Investment and Development Company

【参考2 二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism:JCM)とは】

 JCMは、途上国への温室効果ガス削減技術、製品、システム、サービス、インフラ等の普及や対策を通じ、実現した温室効果ガス排出削減・吸収への日本の貢献を定量的に評価するとともに、日本の削減目標の達成に活用するものです。

 JCMのパートナー国は、モンゴル、バングラデシュ、エチオピア、ケニア、モルディブ、ベトナム、ラオス、インドネシア、コスタリカ、パラオ、カンボジア、メキシコ、サウジアラビア、チリ、ミャンマー及びタイの16カ国です。

 JCMによって、毎年度の予算の範囲内で行う日本政府の事業により、2030年度までの累積で5,000万から1億t-CO2の国際的な排出削減・吸収量を見込んでいます。

※参考1、2の詳細はこちら http://mmechanisms.org/initiatives/index.html

【参考3 COP21首脳会合 安倍総理スピーチ ※抜粋 平成27年11月30日】

 先進的な低炭素技術の多くは、途上国にとってなかなか投資回収を見込みにくいものです。日本は、二国間クレジット制度などを駆使することで、途上国の負担を下げながら、画期的な低炭素技術を普及させていきます。

※スピーチ全体はこちら http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/statement/2015/1130speech.html

添付資料

連絡先
環境省地球環境局地球温暖化対策課市場メカニズム室
代表     03-3581-3351
直通     03-5521-8354 
室長     成田浩司 (内線 7716)
国際企画官  伊藤貴輝 (内線 6757)
室長補佐   小圷一久 (内線 6728)
担当     和田正道 (内線 6783)