平成28年4月27日
地球環境

第18回日中韓三ヵ国環境大臣会合(TEMM18)の結果について

第18回日中韓三ヵ国環境大臣会合(TEMM18)が、4月26~27日、静岡県静岡市にて開催されました。我が国からは、丸川珠代環境大臣が出席し、議長を務めました。
会合では、三カ国の国内環境政策の進捗状況の紹介及びそれらに基づく意見交換を行うとともに、昨年採択された行動計画に基づき、各分野の活動の進展及び今後も協調的な取組を継続・拡大することを確認しました。また、「持続可能な2030アジェンダ」及び「パリ合意」について、今年から対策を実施すること及びパリ協定の早期の発効の重要性に合意しました。加えて、大地震等災害時の廃棄物対策等における経験や政策の共有を図ることに合意しました。
また、日中及び日韓の二国間の環境大臣会談が開催され、環境協力の一層の促進に向けた議論が、それぞれ行われました。特に、日中間では、両大臣により、コベネフィット・アプローチ(第3フェーズ)に関する協力覚書への署名が行われました。

1.日程

平成28年4月26日(火)~4月27日(水)

2.開催場所

静岡県静岡市・日本平ホテル

3.主な出席者

日本 丸川 珠代          環境大臣

中国 陳   吉寧(チン・キツネイ) 環境保護部長 

韓国 尹   成奎(ユン・ソンギュ) 環境部長官

4.日中韓三カ国環境大臣会合の概要

各国の環境政策の進展、地球規模及び地域の環境課題の紹介及びそれらに基づく意見交換を行うとともに、昨年採択された行動計画に基づき、各分野の活動の進展及び今後も協調的な取組を継続・拡大することを確認しました。また、「持続可能な2030アジェンダ」及び「パリ合意」について、今年から対策を実施すること及びパリ協定の早期の発効の重要性に合意しました。加えて、大地震等災害時の廃棄物対策等における経験や政策の共有を図ることに合意しました。

共同コミュニケの主な内容は以下のとおり。

(1)日中韓における環境政策の進展

・熊本地震を受けて、丸川大臣は、災害廃棄物対策等の環境に関する施策の重要性を強調し、ノウハウや経験等の情報を共有する機会を設けることを提案。中国と韓国の大臣はこれを歓迎し、この観点において、三カ国による密接な協力が重要であるという認識を共有。

(2)地球規模及び地域の環境問題に対処するための主要な政策

・三大臣は、国連の関係会議で昨年合意された2つの重要な国際枠組みである「持続可能な開発のための2030アジェンダ」と「パリ協定」の採択を歓迎し、これらの枠組みの目標を達成するために政策及び対策を今年から実施することの重要性を認識。

(3)環境協力に係る三カ国共同行動計画(2015-2019)の進捗のレビュー

・三大臣は、「環境協力に係る三カ国共同行動計画」の進展をレビューし、共同プロジェクトの進展を確認し、三カ国の協調的取り組みを継続していくことを決意。

(4)優先分野における環境協力

Ⅰ. 大気環境改善

・三大臣は、地域の大気環境の更なる改善の必要性、及び地域の大気汚染に三カ国間で取り組む必要性を再度強調。VOCs対策に関する政策や技術、PM2.5の化学成分の情報交換を強化する計画策定等のワーキンググループの成果を歓迎し、また第3回政策対話において、大気汚染対策に関する三カ国の協力を更に強化することを確認した。

・三大臣は、黄砂分野での協力強化を奨励。二つのワーキンググループの開催とそれらによる黄砂共同研究のための第一回合同ワークショップの進展を評価。

Ⅱ. 生物多様性

・三大臣は、第3回日中韓生物多様性政策対話及びABSに関する三カ国セミナーを歓迎。生物多様性の保全と持続可能な利用に関する共同研究等、三カ国の共同事業を形成、促進し、生物多様性保全分野においての協力関係を深めることに合意。

Ⅲ. 化学物質管理と環境に係る緊急時対応

・三大臣は、第9回日中韓における化学物質管理に関する政策ダイアローグの成果を歓迎し、本分野の行動計画を策定しそれに基づき取組が一層推進することを期待。三カ国の評価手法の調和に向けた更なる共同研究の進展を期待。

・三大臣は、「水銀に関する水俣条約」の早期発効と実施に向けて活動を促進していくとの共通認識を共有。

Ⅳ. 資源循環利用/3R/電気電子機器廃棄物の越境移動

・三大臣は、第9回循環型社会・循環経済・3R・電気電子機器廃棄物(E-waste)の越境移動に関するセミナーを歓迎し、日中韓でE-wasteの越境移動に関するホットラインメカニズムを確立することに合意。資源効率性と3Rに関する国際的な動向を考慮しつつ、協力に向けた取組を継続することに合意。

Ⅴ. 気候変動対応

・三カ国は、2015年末に採択されたパリ協定を歓迎、パリ協定の早期発効及び実施の重要性に合意。行動と支援について報告し、レビューを行うことを通じ、パリ協定下の一つの強化された透明性枠組みをさらに整備する必要性を強調

・三大臣は、本優先分野の活動に関して三カ国間で情報交換を行う機会を歓迎。

Ⅵ. 水・海洋環境の保全

・三大臣は、水環境管理及び地下水管理に関し、特定の取組について政策課題の抽出を進めていくことで一致。

・三大臣は、第1回海洋ごみに関するワークショップ開催と海洋ごみのデータ共有を促進すべきとの共通認識に到達したことを歓迎。海洋ごみ問題に効率的かつ効果的に対処するための三カ国協力を強化することに合意し、科学者主導によるワークショップの必要性を認識。

Ⅶ. 環境教育、人々の意識向上と企業の社会的責任(CSR)

・三大臣は、16回日中韓環境教育ネットワーク(TEEN)シンポジウム及び第15回三カ国環境研修の成果を歓迎。今後、三カ国環境ビジネス円卓会議(TREB)で環境CSRへの協力を進めることに合意。

Ⅷ. 地方環境管理

・三大臣は、地方の環境の質を改善する重要性を認識し、第1回地方環境管理に関する三カ国政策対話を歓迎。地方及び地域レベルの環境管理の分野において知識と経験の交換を拡大していくことを決定。

Ⅸ. グリーン経済への移行

・三大臣は、日中韓グリーンファイナンスセミナーの成功を歓迎。

・第6回日中韓サミットで各国首脳に評価された環境技術に関する情報交換を三カ国間で促進するために、「環境汚染防止・抑制技術のための三カ国協力ネットワーク」を新たな活動として立ち上げることに合意。

(5)次回の開催

・次回のTEMM19は、韓国で開催することを決定。

(6)その他

・日中韓の環境協力に係る功労者の表彰が行われ、日本からは独立行政法人国立環境研究所・菅谷芳雄氏が受賞した。このほか、サイドイベントとして、ユースフォーラム及び三カ国環境ビジネス円卓会議が開催された。

5.日中及び日韓環境大臣バイ会談の概要

(1)日中環境大臣バイ会談

・冒頭、丸川環境大臣と陳環境保護部長により、コベネフィット・アプローチ(第3フェーズ)に関する協力覚書への署名が行われた。

・丸川大臣から、大気汚染、気候変動等の課題について取り上げ、各分野における環境協力の進展について議論を行った。特に、PM2.5問題をはじめとする大気汚染問題は、両国に共通する最も重要な課題であることを確認した。さらに、我が国の有する経験や技術を活かし、日中の自治体で協力を進める日中都市間連携協力などを通じて、中国との協力関係を一層深めていくことに合意した。

(2)日韓環境大臣バイ会談

・丸川大臣から、気候変動、海洋ごみ等の課題について取り上げ、各分野における環

境協力の進展について議論を行った。特に、気候変動問題については、パリ協定を

出来るだけ早期に締結し、全ての主要国の参加による協定の早期発効を目指していくという立場を確認した。また、韓国より、両国が関心を持つ課題について局長レ

ベルの政策対話を定期的に開催したいとの提案があり、丸川大臣も賛同し、今後、

事務レベルで詳細を詰めていくことを確認した。

添付資料

・別添資料1-1 共同コミュニケ(英語)

・別添資料1-2 共同コミュニケ(仮訳)

・別添資料2 TEMM18の成果

【参考】日中韓三カ国環境大臣会合

 日中韓三カ国環境大臣会合(TEMM= Tripartite Environment Ministers Meeting)は、北東アジアの中核である日本・中国・韓国の三カ国の環境大臣が一堂に会し、本地域及び地球規模の環境問題に関する対話を行い、協力関係を強化することを目的に、1999年(平成11年)から毎年各国持ち回りで開催しています。これまでのコミュニケ等については、以下のウェブサイトを御参照ください。

・TEMM公式ウェブサイト

http://www.temm.org/

・日本語解説サイト

http://www.env.go.jp/earth/coop/temm/introduction_j.html

添付資料

連絡先
環境省地球環境局国際連携課国際協力室
(代表)03-3581-3351
(直通)03-5521-8248
室 長:木野  修宏(6765)
補 佐:高橋 雄一郎(6761)
係 長:土戸   周(7724)