平成27年2月5日
大気環境

中央環境審議会「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について(第十二次答申)」について(お知らせ)

平成27年2月4日に開催された中央環境審議会大気・騒音振動部会において、平成8年5月21日付けで環境庁長官から中央環境審議会に諮問された「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について」に対する第十二次答申(案)が審議・了承され、同日、中央環境審議会会長から環境大臣に対して答申がなされました。
今後、環境省においては、本答申を踏まえて法令整備等の所要の手続きを進めてまいります。

今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について(第十二次答申)の概要

1.乗用車等における排出ガス試験方法の国際調和等

 排出ガス試験方法の国際調和を速やかに行い、自動車排出ガス低減を図っていくことが重要であることから、乗用車等の排出ガス試験サイクルについて、現行の排出ガス試験サイクル(JC08モード)を、世界統一試験サイクルWLTCに変更する。

 また、次期排出ガス許容限度目標値については、コールドスタートの重みが増える等試験条件が厳しくなることを考慮しつつ、現行規制と同等またはそれ以上の排出ガスレベルを確保する値を設定した。

 適用時期については、ガソリン・LPG乗用車、ガソリン・LPG軽量貨物車、ディーゼル乗用車及びディーゼル軽量貨物車にあっては、平成30年末までに、ガソリン・LPG軽貨物車、ガソリン・LPG中量貨物車及びディーゼル中量貨物車にあっては、平成31年末までに適用を開始する。

2.ディーゼル重量車におけるブローバイガス対策の国際調和

 ブローバイガスとは、内燃機関のピストンリングの隙間からクランクケースに漏れたガスであり、エンジン外に出す必要があるが、我が国では大気解放が禁止されている。世界統一基準WHDC-gtrでは、日本と同じくブローバイガスの大気解放を原則禁止しているものの、過給機を備えた車両については、排気管排出ガスにブローバイガスを加算した測定値が規制値以下になることを条件にブローバイガスの大気解放が許容されている。

 ブローバイガスを大気解放する構造のエンジンについて、排気管排出ガスの測定結果は、ブローバイガスの加算にかかわらず大きな差はないことが確認されたため、世界統一基準と同様な取扱いを認めることとした。

 適用については、平成28年から平成30年までの間に、逐次適用されるディーゼル重量車の次期排出ガス許容限度目標値の適用時期と同じとする。

添付資料

連絡先
中央環境審議会大気・騒音振動部会事務局
(環境省水・大気環境局総務課環境管理技術室)
直通:03-5521-8296
代表:03-3581-3351
室長:中谷 育夫(内線6550)
室長補佐:諸川 慎治(内線6552)