(参考資料)平成8年度における各省庁の具体的取組事例



 各個表において、◎印は本省庁及び地方支分部局等に共通した取組、●印は本省庁における取組、○印は地方支分部局等における取組として表記した。

 

省庁名

宮内庁


1.財やサービスの購入・使用に当たっての環境保全への配慮

(1)生産段階での環境負荷の少ない製品、原材料の選択

(ア) 再生紙の使用等
● 使用するコピー用紙・事務用箋、封筒・伝票等の用紙類については、エコマーク対象製品またはこれと同等の再生紙を使用。
● 用紙類は100%再生紙を使用しているが、古紙利用率拡大や白色度のより低いものの選択。
ア  コピー用紙は8年度末に古紙利用率100%白色度70%の再生紙のものに切り替え。
イ  事務用箋はエコマーク対象の再生紙を使用。
ウ  封筒は8年度末に古紙利用率100%再生紙のものに切り替え。
● 初めて使用する木材パルプの使用状況の把握、用紙類は再生紙の使用状況を把握し、また両面コピーの利用拡大・ミスプリントの再利用等を勧め、使用量の削減。
● 外注等の印刷物については、再生紙を使用。

(イ) 再生品等の使用
● 使用する文具等は調達の際カタログ等により再生材料から作られたものを選択。
● 初めて使用する原材料からの文具等を調達する場合にも、カタログ等でリサイクル可能なものを選択。

(2) 使用段階での環境負荷の少ない製品、原材料の選択

(ア) 環境負荷の少ない燃料の使用
● 灯油の購入に当たっては含有硫黄分による汚染防止のため、納入業者から定期的に灯油試験成績分析表を提出させ、品質保持。

(イ) 省エネルギー型のOA機器等の導入等
● 新規購入又は更新の際、エネルギー消費の少ないものを選択。
● 廃棄についても業者委託し適切に処理。

(ウ) 節水機器等の導入等
● ルームエアコン5台を廃止し、CFCは適切に回収。
● 環境負荷の少ない新機種のルームエアコン13台を設置。

(エ) 低公害車等の導入等
● 低公害車の技術開発状況の情報収集中。
● 車両更新に当たり排気量・燃費等を考慮し、より環境負荷の少ないものを選択して購入。

(オ) その他試験段階での環境負荷の少ない製品、原材料の使用
● 合成樹脂エマルション系仕上げを主に使用。

(3) その他環境負荷の少ない製品、原材料の選択

(ア) 環境負荷の少ない製品、原材料の使用
● 清掃作業に使用する化学薬品調達に当たっては環境負荷の少ないものを購入。

(4)環境負荷の節減のための資源利用の節約

(ア) 用紙類の使用量の削減
● ミスプリント等の用紙再利用及び資料の両面印刷等について庁内へ文書通知し、徹底。
● A4版化は定着。

(イ) 公用車の台数見直し
● 見直しを行い2台削減。

(ウ) 製品等の長期使用等
● 洗剤及び消毒液は業務用を購入し、容器に詰め替えて使用。
● 牛乳瓶はリターナブル容器で販売。
● 空き缶等は納入業者を通じリサイクルルートへ。
● 可能な限り修繕に努力。

(5) 環境負荷の少ない形態の販売方法を用いる商品の選択

(ア) エネルギーを多く消費する自動販売機の設置の見直し
● 更新の際に省エネタイプにするよう実行。

2. 建築物の建築、管理等に当たっての環境保全への配慮

(1) 環境負荷の削減に配慮した建築物等の整備

(ア) 適切な汚染物質処理施設等の設置等
● 石綿建材撤去1件、今後も順次計画的に推進。

(イ) 省エネルギー・省資源の推進
● コンクリート殻を割栗石として再利用。

(ウ) 水利用の合理化等
● 感知式洗浄弁17基、自動水栓24基を設置。

(エ) 敷地等の自然環境の保全等
● 敷地のうち建築物以外の土地のついて適切に自然が保全されるよう又は植栽を施すよう従来より実施。

(オ) 環境負荷の少ない施工作業の実施
● 型枠の標準化により、再使用回数を増やすと同時に小寸法の物については極力再用材を使用。
● 待機中のエンジン停止を指導。
● コンクリートを割栗石として再利用。
● コンクリート塊は現地確認。

(カ) その他
● CFC不使用のもの1件更新。
● CFC使用機種を1件廃止し、適切に回収。

(2) 環境負荷の削減に配慮した建築物等の維持管理及びその周辺の自然環境の保全

(イ) 緑化等の環境整備と周辺の自然環境の保全の推進
● 敷地内・窓辺・屋上・敷地等の緑化の計画的な推進体制や植え込み等の適切な維持管理。
● 緑地・歩道及び側溝等の管理を適切に行い、美観の保持及び騒音の防音等。
● 農薬や化学肥料の使用量の削減に努め、また周辺の生態系の保全に努力。
● 所管地内の伐採木・剪定した枝等は、チップ化し落葉・刈草と共に堆肥化するなどして樹林地・歩道への敷き込みを昨年度に引き続き実施。

(ウ) 地域づくりにおける健全で恵み豊かな環境の確保への貢献
● 蓮池濠浚渫工事について、動植物保護のために、ヨシ・マコモ等の水生植物の保全区を設置。また全体を一度に施工せず、三年次に分けて施工することとし、動植物への工事による影響の軽減。
● ホタルの生息地付近において、ホタルの餌となる貝の一つのモノアラガイを不要な場所から移植し、また貝の餌となる珪藻の増殖を目的に周辺樹木等の手入れ。
● 江戸城の遺構の周辺において、樹木の繁茂に伴う通気の悪化による遺構の劣化や枝葉による建物の損傷等を防止するため、樹木の手入れを行い歴史的環境の保全を実施。
● 赤坂御用地生垣改修工事において、荒廃していた生垣を撤去し再移植することにより景観保全及び地域環境との調和に努力。さらに、樹木の繁茂による通気の悪化による生垣の損傷を防ぐため手入れを実施。

3.その他行政事務に当たっての環境保全への配慮

(1) 環境負荷削減のための資源・エネルギー利用の節約

(ア) 庁舎におけるエネルギー使用量の抑制等
● 事務室等の空調の適温化(冷房の場合は28度程度、暖房の場合は20度程度)を一層徹底するよう空調設備の適正運転。
● エネルギー供給設備の適正な運転管理。
● 職員に対する直近階への移動の際の階段利用の奨励を徹底し、利用実態に応じたエレベーターの間引き運転を推進。
● 省エネ型の蛍光灯に切り替え。( 1,772灯 )
● 定時退庁日には、庁内放送により協力要請。
● 年次休暇等の計画的使用の促進等について文書で周知。

(イ) 庁舎における節水等の推進
● 家庭と同様の簡便な手法を利用したトイレ洗浄用水の節水を推進。
● トイレの流水音発生器を8基設置。
● 水栓には必要に応じて節水コマを取り付ける。さらに、必要に応じ水栓での水道水圧を低めに設定。

(ウ) 公用車等の利用合理化等
● 車一台ごとや燃料設備ごとの走行距離・燃費等を把握するなど燃料使用量の調整をきめ細かく行い、記録表を作成。
● 待機時のエンジン停止の励行、不要なアイドリンクの中止等の環境に配慮した運転方法を運転担当者に一層徹底。
● タイヤ空気圧調整等の定期的な車の整備の励行。
● 運転担当者が調整し相乗りに努めている。また、多人数乗車できる車両の導入により利用効率を実施。
● タクシー券の適切な管理の一層徹底を図り、不要不急のタクシー利用の効率化を抑制。
● 共用自転車は従来より設置しているが、利用促進(自動車に替えて)。
● 自動車利用の抑制や効率化を呼びかけることは、事前に連絡があった来庁予定者には協力要請。
● 事務室等の空調の適温化(冷房の場合は28度程度、暖房の場合は20度程度)を一層徹底するよう空調設備の適正運転。
● エネルギー供給設備の適正な運転管理。

(2) 環境負荷の削減のための廃棄物の減量化、リサイクルの推進等

(ア) 廃棄物の量の削減、分別収集によるリサイクルの推進
● 紙の使用量の抑制を文書通知し、徹底。
● リサイクルルートの確保等を内容とする各庁舎ごとのリサイクル計画の策定をリサイクル業者に業務委託。また、実施のための責任者も、明確。
● 各室ごとに分別回収を実施しゴミ箱についても適切に配置。
● 個人専用ゴミ箱を順次減らし、複数で利用する計画。
● シュレッダーの使用は秘密文書の廃棄の場合のみに使用することを、文書通知し、徹底。
● コピー機・プリンターのトナーカートリッジの回収とリサイクルを可能な限り実施。
● 厨房の排水に水切りを適切に設置し排水中に混入する生ゴミの量を抑制。

(3) 環境汚染等の防止に配慮した各種行政事務の実施

(ア) 環境汚染等の防止
● ばい煙排出量調査を毎年2回実施。
● 排出基準及び排水基準の遵守を徹底するほか、規制を受けない施設についても、自主的に環境汚染の防止。
● 二酸化炭素について排出の抑制。

4. 環境保全に関する職員に対する研修等の実施

(1) 職員の環境保全意識の向上

(ア) 環境に関する研修及び情報提供の積極的実施
● 庁内研修に環境保全のカリキュラムを開設。
● 庁内誌で環境保全の取組状況を掲載し、協力要請。
● 環境に関するシンポジウム等は従来より外部研修に参加。また、当該研修等への参加は部局通知し、積極的に推進。
 


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