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7. 環境監査(SC2)

環境監査は、ISO14010においては、特定される環境に関わる、活動、出来事、状況、マネジメントシステム又はこれらの事項に関する情報が監査基準に適合しているかどうかを決定するために監査証拠を客観的に入手し評価する、及びこのプロセスの結果を依頼者に伝達する、体系的で文書化された検証プロセス、と位置づけられている。

 ISO14010においては環境監査の一般原則、14011では環境マネジメントシステムの監査手順、14012では環境監査員のための資格基準に関する国際規格が検討され、1996年10
1日に制定された。各規格の項目は以下のとおり。
 また、現在、事業所敷地の監査(サイトアセスメント)の国際規格作成が進められている。
  • 環境監査の一般原則
    環境監査の要求事項、目的及び適用範囲、職務にふさわしい配慮、体系的な手順、監査の基準、証拠及び所見、監査所見及び結論の信頼性、監査報告など
  • 環境マネジメントシステムの監査手順
    監査の目的、役割、責任及び活動(主任監査員、監査員、監査チーム、依頼者、被監査者)、監査(監査の開始、監査の準備、監査の実施、監査報告書及び文書の保存、監査の完了)
  • 環境監査員のための資格基準
    教育及び業務経験、監査員の訓練、教育、経験、及び訓練の客観的証拠、個人的な資質及び技能、主任監査員、能力の維持、職務にふさわしい配慮、言語

  (図1)ISO14001における環境マネジメントシステムのモデル (49.6kb)

 
(1) 環境方針は、すべての社員に伝達され、社外の人にも公表される必要がある。
(2) 環境側面とは、事業活動により生じる環境負荷を意味し、これを抽出することが重要である。 目的及び目標はすべて文書化され、環境方針と整合性を保たなければならない。ただし、社外の人に公表する必要はない。環境マネジメントプログラムとは、目的及び目標を達成するためのプログラムをいう。
(3)
コミュニケーションでは、次の2つの手順の確立、維持が求められる。
  • 企業内部の階層及び部門間の情報伝達、意思疎通
  • 社外の利害関係者からの情報受入れ、文書化及びその対応
(4)
環境マネジメントシステム監査は、ISO14011で規格化。
  • 事業所における環境マネジメントシステムが、14001の要求事項を満たしているか?
  • その環境マネジメントシステムが適切に機能しているか?
監査結果を一般に公表する必要はない。また、監査員は企業内の者でも組織が外部から選んだ者でもよい。
 

8. 環境ラベル(SC3)

 環境ラベル(宣言を含む)は、製品やサービスの環境側面を主張するもので、記述、シンボルあるいは製品や包装ラベルのグラフィック、製品説明書、技術短報、広告、広報、その他の形態を有するもの、と定義されている。
 現在ISOで検討されている環境ラベルは以下の3つのタイプからなる。
  • タイプI(第三者認証)
    第三者が一定の基準に基づいて環境保全に資する製品を認定するタイプの環境ラベルをタイプTという。我が国のエコマークやドイツのブルーエンジェルがこのタイプに該当する。
  • タイプII(自己宣言)
    企業が自己の製品やサービスにおける環境改善を、自己主張してマーケティングの手段とするものをタイプUといい、製品そのものに表示する以外に広告や宣伝に使用されるものである。 具体的には、次に示す12の主張項目が規定されている。
    1. リサイクル材料含有
    2. 省資源
    3. エネルギー回収
    4. 廃棄物削減
    5. 省エネルギー
    6. 節水
    7. 長寿命化
    8. 再使用可能/再充填可能
    9. リサイクル可能
    10. 解体配慮設計
    11. 分解可能
    12. コンポスト可能

  • タイプIII(定量的環境情報表示)
    製品が環境に与える負荷に関して、定量的に表示するラベルをいう。
    ISO14020では、環境ラベルは以下の一般原則(9原則)を満たす必要があるとされている。
    1. 環境ラベルと宣言は正確で、実証可能で関連性があり、そして偽りのないものでな ければならない。
    2. 環境ラベルと宣言のための手続きや要求事項は、国際貿易に不必要な障害を設ける意図を持って、或いはそうした効果を有するように、準備、採択、適用をしてはな らない。
    3. 環境ラベルと宣言は、十分に完全かつ包括的に主張を支えるものであり、正確かつ 再現性のある結果が得られる科学的方法に基づかなければならない。
    4. 環境ラベルと宣言の開発は、適切な場合は常に製品あるいはサービスのライフサイ クルを考慮すべきである。
    5. 環境ラベルと宣言は、環境パフォーマンスを維持し、または改善する可能性を有す る技術革新を抑制してはならない。
    6. 環境ラベルと宣言に関して管理を行う上での要求事項あるいは情報要求は、環境ラ ベルと宣言に適用する基準や規格への適合性の確立に必要なものに限定しなければ ならない。
    7. 環境ラベルと宣言を開発するプロセスは、関係者が参加する解放された協議を含む べきである。プロセスの全体を通して、コンセンサスを得るための相応の努力をす るべきである。
    8. 環境ラベルと宣言に関連した製品とサービスの環境側面についての情報は、環境ラ ベルと宣言を行う組織から購買者が入手できるようにされなくてはならない。
    9. 環境ラベルと宣言を支持するために使われる手続き、方法及びすべての基準に関す る情報は、すべての関係者に対して入手可能であり、要求があれば提供されなけれ ばならない。 

9. 環境パフォーマンス評価(SC4)

 環境パフォーマンスは組織による環境側面に関するマネジメントの成果と定義され、環境パフォーマンス評価とは、組織の経営者が設定した基準と対照して組織の環境パフォーマンスを測定し、分析、評価し、報告、通知するプロセスをいう。
 
(図2) 環境パフォーマンス評価のプロセス
(図3) 経営エリア、作業エリア及び環境の状況の関連 図2/図3 (8.26kb)

(注)国際規格の検討が進むにつれ、内容の修正等がありえる。


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