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コピー用紙の総合評価指標についての解説

 総合評価指標を導入する最大のメリットは、様々な手法を通じた環境配慮を一つの製品において実現できる点にあります。コピー用紙の場合では、事業者が独自の技術力や地域性(工場の立地条件、製造ライン)、製造コスト等を勘案し、古紙パルプや古紙パルプ以外の環境に配慮された原料を使用したパルプ、白色度、坪量などの環境指標を適切に組み合わせ、それぞれの状況に合わせた環境配慮製品を生産、開発し、市場を通じ消費者とコミュニケーションしながら環境対応を推進できる点に大きな特色があります。
 古紙を活用することには、大きな環境保全効果があります。これに加え、指標として新たに導入した「持続可能性を目指した原料の調達方針に基づいて使用するパルプ」とは、国内外で様々な議論があるものの、現在でも続いている地球規模での森林減少や劣化に対し、持続可能性の確保を進める観点から本来考えるべき基本的な理念を示し、その取組のなお一層の改善、推進を促すために導入したものであります。
 上記のパルプとして、森林認証材、間伐材、その他の持続可能性を目指した原料の調達方針に基づいて使用するパルプに分け、様々な環境への配慮の度合いや難易度、取組の進展状況に応じて重み付けを行いました。
 また、古紙偽装問題の反省から、その一因となった白色度の向上を求める過度な品質要求が、環境負荷の増大につながることを消費者に的確に伝えるために、これらの項目も可能な限り指標に加え、環境負荷の少ない製品であることの評価へ加点する仕組みとしております。

 各環境指標は、環境負荷低減効果が確認されている項目が選定されています。
 各環境指標間の重み付けについては、ライフサイクルアセスメントの結果のみによって設定されたものではなく、政策的な重要性や環境配慮の取組の進捗状況等を踏まえて議論し、決定したものであります。これらの環境負荷の増大につながる要因が正確に製品に表示され、消費者に提示されていくことで品質と環境負荷のバランスを考えた購入がより一層推進されることが期待されます。
 このため、各指標の重み付けについては、各製紙メーカーの環境配慮の取組状況や社会的な反響を検証し、引き続き検討・修正していく予定であります。
 なお、平成21年度以降、コピー用紙における実施状況等を踏まえ、印刷・情報用紙の判断の基準として順次、総合評価指標の導入を検討する予定であります。