第2節 足元からの持続可能な社会の構築

 1 ヨハネスブルグサミットヨハネスブルグサミットの成果物

 環境、社会、経済の密接な関わりの中、地球規模の環境問題は結局、地域の人間の営み、さらに個人レベルの活動に根を持っています。このような視点に立ったとき、足元からの持続可能な社会の構築に向けた取組が非常に重要となります。

 ヨハネスブルグサミットでは、国だけでなく国際機関、地方公共団体、NGO(Nongovernmental organization 非政府組織)、企業などが同じ立場の参加主体として関わり、それぞれ自主的に持続可能な開発のための具体的なプロジェクトの実行を宣言しました。そして、これらを取りまとめた「約束文書」が作成され、今後、こうした成果を受け、各主体が宣言した取組を具体的に実行していくことが重要となっています。このように、国際的にも、足元からの取組がすでに始まっています。

2 個別の環境問題における足元からの取組の動き

 わが国では、地球サミットと時期をほぼ同じくして、1993年(平成5年)に環境基本法が制定されて以来、地球温暖化の防止、生物多様性の保全、循環型社会の構築などそれぞれの分野において、持続可能な社会の構築に向けた枠組みづくりが進められてきました。今日、これらの枠組みの下、各主体には役割に応じた取組を進めていくことが期待されていますが、今日の環境問題の性格と状況を踏まえると、求められる取組はもとより、それぞれが自発的・積極的に取組を進めていくことが重要となっています。

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