3 土壌環境、地盤環境の保全

 土壌は、水質浄化、食料生産などの機能を持ち、物質の循環の要として重要な役割を果たしています。近年、市街地においては、工場跡地などの再開発などに伴い土壌汚染が判明する事例が増加しています(序説第2章第4節3の図参照)。このような状況を踏まえ、土壌を直接摂取する経路に着目した土壌中の有害物質の含有量によるリスク評価や、今後の土壌環境保全対策のために必要な制度のあり方についての検討に着手しました。
 かつてわが国で生じた著しい地盤沈下は、地下水の採取規制などの対策の結果、鈍化あるいはほとんど停止しています。しかし、渇水時の水源としての利用や消雪用地下水としての利用などによる地下水位の低下などの新たな問題も加わり、依然として地盤沈下が生じている地域があります。
 地盤環境については、地盤沈下の防止を図るとともに、環境保全上健全な水循環を確保するための施策を推進する必要があります。

代表的地域の地盤沈下の経年変化

全国の地盤沈下地域の概要
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