環境省環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書平成26年版 環境・循環型社会・生物多様性白書語句説明>[み]

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緑の回廊

森林生態系保護地域を中心にほかの保護林とのネットワークの形成を図るため、これらの保護林間を連結する野生動植物の移動経路のこと。野生動植物の移動経路を確保し、生息・生育地の拡大と相互交流に資することを目的として管理を行うことにより、分断化された個体群の保全と個体群の遺伝的多様性の確保、生物多様性の保全を期待している。

緑の未来イニシアティブ

我が国がリオ+20で発表した、環境未来都市づくりやグリーン経済への移行など我が国が特に経験と知見を有し、国際社会から我が国の貢献が期待されている分野に焦点を当てて策定したもの。

緑の未来協力隊

緑の未来イニシアティブに含まれる、今後3年間で1万人の専門家の編成などにより、グリーン経済移行に向けた途上国における環境政策や環境技術、あるいはそれらに深く関連する水、農業、エネルギー分野における人材育成を後押しする取組。

水俣病

熊本県水俣市の新日本窒素肥料株式会社(後のチッソ株式会社)の工場及び新潟県鹿瀬町(現阿賀野町)の昭和電工株式会社の工場から排出されたメチル水銀に汚染された魚介類を食べることによって起こった中毒性の神経系疾患のこと。四大公害病の一つに挙げられる。

ミレニアム生態系評価

国連の主唱により2001年(平成13年)から2005年(平成17年)にかけて行われた、地球規模の生態系に関する総合的評価。95か国から1,360人の専門家が参加。生態系が提供するサービスに着目して、それが人間の豊かな暮らし(human well-being)にどのように関係しているか、生物多様性の損失がどのような影響を及ぼすかを明らかにした。これにより、これまであまり関連が明確でなかった生物多様性と人間生活との関係が分かりやすく示されている。生物多様性に関連する国際条約、各国政府、NGO、一般市民等に対し、政策・意志決定に役立つ総合的な情報を提供するとともに、生態系サービスの価値の考慮、保護区設定の強化、横断的取組や普及広報活動の充実、損なわれた生態系の回復などによる思い切った政策の転換を促している。