第3節 国際的な循環型社会の構築

 ア 有害廃棄物の適正管理

 有害廃棄物等の不適正輸出入を防止するため、「有害廃棄物の不法輸出入防止に関するアジアネットワーク」等による情報交換を引き続き行い、特にアジア各国との連携を強化します。また、バーゼル条約事務局と連携し、アジア太平洋地域におけるE-wasteの環境上適正な管理に向けた財政的・技術的支援を行います。

 イ 3Rの国際的推進

 2008年(平成20年)5月に開催されたG8環境大臣会合において合意された「神戸3R行動計画」及び、同会合で我が国が自らの行動計画として発表した「新・ゴミゼロ国際化行動計画」に基づき、3Rイニシアティブ推進に向けた国際的取組、とりわけアジアにおける循環型社会に向けた取組にリーダーシップを発揮していきます。具体的には、2009年(平成21年)に「アジア3R推進フォーラム」を発足させ、各国政府間の対話を軸に、国際機関、援助機関、研究機関、民間セクター等幅広い関係者が参加し、パイロット事業の形成・実施、研究協力など3R推進のための地域協力を活性化するプラットフォームづくりを進めます。また、OECDにおける資源生産性向上に係る取組や、UNEP「持続可能な資源管理に関する国際パネル」における資源利用に伴う環境影響に関する科学的知見の取りまとめ等に積極的に貢献していきます。

 ウ し尿処理システムの国際普及の推進

 国連ミレニアム目標に掲げられた、衛生的なトイレを使用できない26億人の人口を半減させるという国際的な衛生問題の解決のために、水の安全保障研究会において示された我が国の貢献として、浄化槽やし尿処理施設などの日本のし尿処理システムの国際普及を図ります。



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