第5節 多様な有害物質による健康影響の防止


1 有害大気汚染物質対策

大気汚染防止法に基づき、有害大気汚染物質による大気の汚染の状況の把握、健康リスクに関する科学的知見の充実及びその評価・公表並びに排出抑制技術に関する情報の収集・整理を行うとともに、その成果の普及に努めます。
また、有害大気汚染物質のうち、中央環境審議会が対策の優先度の高いものとして示した「優先取組物質」について、常時監視、指針値の設定など、対策をさらに充実させます。
なお、自主管理については、これまでのように業界単位等で削減取組を実施するのではなく、これまでの自主管理計画を通じて確立された枠組み等を活用し、個別事業者のそれぞれの責任のもとでの自主的な排出抑制や、地方公共団体と事業者との連携による地域主体の取組へと移行します。
今後も、健康被害の未然防止のため、PRTRデータ及びモニタリング結果等により排出量や環境濃度等を継続的に検証・評価し、それらを踏まえ、有害大気汚染物質対策を検討します。

2 石綿対策

石綿(アスベスト)による大気汚染を未然に防止する観点から、大気汚染防止法に基づき、石綿製品製造工場等に対する規制の適正な実施に努めるとともに、18年2月に改正された大気汚染防止法に基づき、吹付け石綿や石綿を含有する断熱材、保温材及び耐火被覆材を使用する建築物等の解体等に伴う石綿の排出又は飛散の防止対策の徹底を図ります。
また、引き続き石綿測定技術者の育成事業を行います。


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