第2節 酸性雨・黄砂に係る対策


1 酸性雨対策

 日本における酸性雨の実態を長期的に把握し、予想される酸性雨による被害を未然に防止する観点から、「酸性雨長期モニタリング計画」に基づき、酸性雨測定所等における湿性・乾性沈着モニタリング、湖沼等を対象とした陸水モニタリング、土壌・植生モニタリングを継続的に行います。
 また、酸性雨に対し耐性が弱いと考えられる岐阜県伊自良湖等の集水域については、重点的なモニタリングを実施し、酸性化のメカニズムの解明や今後の影響発現についての予測等を行います。

2 黄砂対策

 黄砂の日本への飛来実態(特に黄砂とともに輸送される大気汚染物質)を把握するための調査を行うとともに、黄砂観測装置(ライダー装置)によるモニタリング体制の整備をさらに進めます。
 また、第6回日中韓三カ国環境大臣会合及び黄砂問題に関する日中韓モンゴル大臣会合での議論に基づき、日本としても、ライダー装置によるモニタリングネットワークで得られたデータを4か国で検証・交換を行うため、国際ワークショップ等を開催し、その枠組みを検討します。
 さらに、UNEP等の国際機関が共同で実施しているADB−GEF黄砂対策プロジェクトの提言に沿って、各国と密接に連携・協力しながら黄砂対策に取り組みます。


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