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国立公園制度

国立公園制度:[2]公園計画

  国立公園の保護と利用を適正に行うために、公園ごとに公園計画というものが定められています。この公園計画に基づいて、国立公園内の施設の種類や配置、規制の強弱を定めています。公園計画は「規制計画」と「事業計画」に大別されます。

規制計画とは?

  規制計画では無秩序な開発や利用の増大に対して、公園内で行うことができる行為を規制することで自然景観の保護を図ります。規制される行為の種類や規模は公園の地種区分に応じて定められていて、自然環境や利用状況を考慮して特別保護地区、第1種〜第3種特別地域、海域公園地区、普通地域の6つの地種区分を公園内に設けています。また、過剰利用によって自然環境が破壊されるおそれが生じたり、適正で円滑な利用が損なわれたりしている地域には、利用調整地区を設け、立ち入ることのできる期間や人数を制限するなどして、良好な自然景観と適正な利用を図っています。

事業計画とは?

 事業計画は、公園の景観又は景観要素の保護、利用上の安全の確保、適正な利用の増進、並びに生態系の維持又は回復を図るために必要な施設整備や様々な対策に関する計画であり、施設計画と生態系維持回復計画があります。

 施設計画では適正に公園を利用するために必要な施設、荒廃した自然環境の復元や危険防止のために必要な施設を計画し、それぞれの計画に基づき公園事業として施設の設置を行います。道路、公衆便所、植生復元施設などの公共的な事業施設については国もしくは地方自治体が設置することが多く、宿舎などの営業的な事業施設については民間が設置することが多くみられます。

 生態系維持回復計画は、シカやオニヒトデなどによる食害、他地域から侵入した動植物による在来動植物の駆逐などによる生態系への被害が予想される場合、あるいは被害が生じている場合に、国、地方公共団体、民間団体などが協力して、食害をもたらすシカやオニヒトデ等の捕獲、外来種の駆除、自然植生やサンゴ群集の保護などの取り組みを予防的・順応的に実施し、生態系の維持又は回復を図るための計画です。

 なお、公園計画は国立公園の他に、国定公園と都道府県立自然公園でも同様に定められていますが、都道府県立自然公園には保護規制計画の特別保護地区と海域公園地区の制度がありません。

公園計画の図

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公園計画の図

※利用調整地区は特別地域(特別保護地区・第1種〜第3種特別地域)の中で指定できる。
※都道府県立自然公園には特別保護地区及び海域公園地区の制度がない

公園計画の用語説明

用語 解説 例・注釈など
保護規制計画 公園内における特定の行為を規制することで、開発や過剰な利用から保護するための計画で、特別保護地区、第1種・第2種・第3種特別地域、海域公園地区、普通地域のように様々な規制の強さをもつ地域を公園内に設けています。
特別保護地区 公園の中で特にすぐれた自然景観、原始状態を保持している地区で、最も厳しく行為が規制されます。 規制される行為については許可制
第1種特別地域 特別保護地区に準ずる景観をもち、特別地域のうちで風致を維持する必要性が最も高い地域であって、現在の景観を極力保護することが必要な地域。 規制される行為については許可制
第2種特別地域 農林漁業活動について、つとめて調整を図ることが必要な地域。 規制される行為については許可制
第3種特別地域 特別地域の中では風致を維持する必要性が比較的低い地域であって、通常の農林漁業活動については規制のかからない地域。 規制される行為については許可制
海域公園地区 熱帯魚、さんご、海藻等の動植物によって特徴づけられる優れた海中の景観に加え、干潟、岩礁等の地形や、海鳥等の野生動物によって特徴づけられる優れた海上の景観を維持するための地区。 規制される行為については許可制
普通地域 特別地域や海域公園地区に含まれない地域で、風景の保護を図る地域。特別地域や海域公園地区と公園区域外との緩衝地域(バッファーゾーン)といえます。 規制される行為については届出制

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用語 解説 例・注釈など
利用調整地区 特にすぐれた風致景観を持つ地区で、利用者の増加によって自然生態系に悪影響が生じている場所において、利用者の人数等を調整することで自然生態系を保全し、持続的な利用を推進することを目的とする地区。 利用者の立ち入りは認定制

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用語 解説 例・注釈など
利用規制計画 特にすぐれた景観地において、適正な利用と周辺の自然環境の保護を図るために利用の増大に対処するための計画。利用の時期・方法などについて、調整・制限・禁止する必要がある事項について定める計画。 自動車利用適正化(マイカー規制)

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用語 解説 例・注釈など
保護施設計画 荒廃した自然環境の復元や危険防止のために必要な施設(保護施設)を計画するもの。 植生復元施設・動物繁殖施設・砂防施設・防火施設など
利用施設計画 公園利用と管理の拠点となる集団施設地区や、適正に公園を利用するために必要な利用施設があります。 自然景観に悪影響を与えないように利用施設が計画されます。
集団施設地区 公園利用と管理のための施設を総合的に整備するための地区。  
単独施設 園地・宿舎・休憩所・野営場など
道路 車道・自転車道・歩道など
運輸施設 鉄道・ロープウェイ・リフト・船舶など

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用語 解説 例・注釈など
生態系維持回復計画 生態系へ被害を与えるシカやオニヒトデ等の捕獲、外来種の駆除、あるいは自然植生やサンゴ群集の保護など、生態系の維持又は回復を図るための取り組みを予防的・順応的に実施するための計画。

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[3] 国立公園の管理

[1] 国立公園の定義