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国立公園制度

国立公園制度:[3]国立公園の管理

(1) 管理計画

 国立公園の管理にあたっては、公園ごとに「管理計画書」というものを定めています。管理計画書には公園の中を細かく分けた各区域の概要、建築物の色彩、動植物への配慮といった自然景観を保全するための方針が書かれています。これを基準にして、公園内に施設を設置したり、自然環境の保護と利用を推進しています。

(2) 開発行為の規制

 自然公園法に基づいて指定される国立公園は、優れた自然の風景地を保護することを目的の一つとしています。この目的を達成するために、自然や風景を改変するおそれのある建築物等工作物の設置、木竹の伐採、土石の採取や動植物の捕獲・採取等、各種行為を規制しています。規制は、公園計画(保護規制計画)に基づいて、指定された地域の種類により強弱や内容が異なります。

(3) 動植物の保護

 国立公園をはじめとする自然公園は、優れた自然の風景地の保護等を目的に指定されています。その中でも、森林景観やサンゴ礁など、その優れた自然の風景はそこに生息・生育する動植物の営みともいえる生態系が作り出しているものも少なくありません。そこで、国立・国定公園では、その特別地域内において捕獲や採取等を許可無く行ってはならない動植物を指定し、自然公園における生態系の多様性の確保を行っています。

(4) 利用調整

 国立公園の利用者の増加により、原生的な雰囲気が失われ、風致景観、生物多様性の保全上の支障が生じている地域を、認定又は許可を受けなければ立ち入ってはならないという利用調整地区に指定しています。
 立ち入りの認定に際して利用者数や滞在日数などの基準を定めるなど、一定のコントロールの下での持続的な利用を図っています。

(5) 自動車等の乗り入れの規制

 近年普及の著しいスノーモービルやオフロード車等の乗入れによる植生や野生動植物の生息・生育環境への被害を防止するため、平成2年12月から国立公園又は国定公園の特別地域のうち環境大臣が指定する区域において、これらの行為が規制されるようになりました。

写真:乗り入れ規制の看板
[乗り入れ規制の看板]

写真:傷つけられた樹木
[傷つけられた樹木]


(6) 自動車利用適正化対策等(マイカー規制)

 国立公園では人や自動車を無条件に受け入れてきましたが、近年一部の公園で過密利用の問題が生じています。特に休日などの特定の日に道路や駐車場の容量を上回る車が殺到したり、排気ガスに対して脆弱な特性を持つ自然地域へ無制限に車を乗入れることによる問題が生じています。そこで、環境省では自動車利用適正化対策等(マイカー規制)として、地域と期間を限定して車の乗入れを規制しています。

(7) 自然再生

 過去に失われた生態系の健全性を積極的に取り戻すことを目的に、直線化された河川の蛇行化による湿原の回復、都市臨海部における干潟の再生や森づくりなどの自然再生事業を行っています。また、単に、景観を改善したり、特定の植物群落を植裁するというのではなく、その地域の生態系の質を高め、引いては、その地域の生物多様性を回復していくことをも狙いとして取り組んでいます。

(8) 風景地保護協定

 土地所有者等による管理が不十分で風景の保護が図れないおそれのある国立・国定公園内の自然の風景地について、環境大臣、地方公共団体又は公園管理団体が土地所有者等との間で自然の風景地の保護のための協定を締結し、この土地所有者等に代わり自然の風景地の管理を行うことができることとしたものです。

【認可状況】

(1)下荻の草風景地保護協定(阿蘇くじゅう国立公園 阿蘇地域)
管理主体 公益財団法人 阿蘇グリーンストック
認可日 平成16年3月25日

(2)湯の丸高原風景地保護協定(上信越高原国立公園 浅間地域)
管理主体 特定非営利活動法人 浅間山麓国際自然学校
認可日 平成23年11月15日

 <詳細>認可状況[PDF 83KB]

(9) 特定民有地買上事業

 国立公園や国指定鳥獣保護区等には多くの民有地が含まれています。これらの民有地のうち、すばらしい自然を有しているものについて、所有者からの申出によって環境省がこれらの土地の買上げを行っています。

[2] 公園計画

(10) 生態系維持回復事業

 シカやオニヒトデ等による自然植生やサンゴ群集等への食害の深刻化や他地域から侵入した動植物による在来の動植物の駆逐など、従来の規制的手法だけでは自然の風景地を保護できない事例が各地でおきています。こうした状況から、国立・国定公園において、その優れた自然の風景地の維持を図っていくために、食害をもたらすシカやオニヒトデ等の捕獲や外来種の駆除、食害からの自然植生やサンゴ群集の保護等を積極的に取り組むものです。