稚内市坂の下から天塩川河口にかけて広がる海岸砂丘は、風や砂、水分などの環境条件の違いと植物の種類の変化を観察するのに適した場所で、咲きみだれる花々は利尻富士を背景に訪れる人々の目を楽しませています。また、砂丘内には雪解け水や雨水によって形成された沼や湿地が点在し、水鳥をはじめ様々な鳥類の楽園となっております。

　一方、坂の下では砂丘帯への車両の乗り入れを一因とする植生の荒廃が進み、植物により守られていた砂丘地形が崩壊するなど課題も多くあり、利尻礼文サロベツ国立公園のパークボランティアによって、毎年、設置した乗り入れ規制標識の確認や車両乗り入れ状況の調査が行われています。

　毎年恒例のこの観察会を実施することで、地域の自然に親しむ機会や、自然に対する思いやりを持つきっかけを提供できればと考えています。皆さまのご参加をお待ちしております。