平成19年6月に開催された第14回ワシントン条約締約国会議における同条約附属書の改正を受け、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律施行令が改正され、あらたにスローロリス属全種等(注1)が平成19年9月13日から国内流通規制の対象となりました。
- スローロリス属の全種には何が含まれるのですか?
- スローロリス属(Nycticebus)には近年の学説ではNycticebus bengalensis, Nycticebus coucang, Nycticebus pybmaeusが含まれるとされており、ベンガルロリス、スローロリス、コーカン、ピグミーロリスなどの呼称が使われています。
- どんな規制ですか?
- 販売、頒布目的の陳列、売る、貸す、もらう、買う、借りる(以下、「譲渡し等」とします。)が原則として禁止されます。ただし、一定の要件を満たすものについては、あらかじめ個体について環境大臣の「登録」を受けることにより、販売・頒布目的の陳列や譲渡し等が可能になります。(インターネットにおける販売目的での陳列(掲示)も規制対象となります。)違反した場合は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられます。
- どうして規制されることとなったのですか?
- 第14回ワシントン条約締約国会議において、絶滅のおそれがあり、取引によりその生息が影響を受けているとして商業目的での国際取引が禁止される種(=附属書I掲載種)に決定したためです。種の保存法では、絶滅のおそれのある希少な野生動植物の種の保全を図るため、ワシントン条約の附属書I掲載種について国内取引を規制しています。(ワシントン条約と種の保存法の関係についての詳細は、「希少な野生動植物種を飼育・販売される皆さんへ」をご参照下さい。)
- 規制適用(平成19年9月13日の予定)以降、登録を受けていないとどうなるのですか?
- 個体の譲渡し等及び販売・頒布目的での陳列ができません。
したがって、登録を受けていない個体については、9月13日の時点での正当な権限にもとづく占有者(所有者・管理者)が責任をもって適切に終生飼育することになります。 - 規制適用前に取得した個体の登録を受けたいのですが?
- 登録申請が必要です。当面、人に譲渡し等をする予定のない場合も、規制適用後に繁殖した個体については、基本的に登録するにあたってその親が登録されていることが必要ですし、不測の事態で、飼育出来なくなることがないとも限りません。
- 登録申請の手続きについて教えてください。
- 新たに規制対象となる種については、個体の写真、規制適用日前に国内において取得し、または輸入した者が記載した当該取得または輸入の経緯を明らかにした書類が必要です。詳細については、種の保存法にもとづき手続きを行う機関である(財)自然環境研究センター(注2)にご確認下さい。
- 9月13日以降に産まれた個体について登録を受けるには?
- 親が登録されていることが必要です。妊娠から出産まで経緯が分かるよう写真を用いて繁殖の経緯を詳細に記述した記録(レポート)を残してください。経緯が確認できないものについては、親子関係を客観的、科学的に証明する資料の提出が求められる場合があります。経緯の記録がなく、国内で繁殖したことが確認できない場合、繁殖個体の登録は困難です。
(注1) スローロリス属全種(Nycticebus spp.)の他、メキシコドクトカゲの亜種(リオモタグアドクトカゲ:Heloderma horridum charlesbogerti)、エドミガゼル(Gazella cuvieri)、リムガゼル(Gazella leptoceros)、ノコギリエイ科全種(ただし、Pristis microdonを除く。)が新たに規制対象種とされる予定です。対象となるものは、これらの種の生きている個体、死体、個体のはく製です。エドミガゼル及びリムガゼルについてはさらに、毛、皮、角、毛皮製品、皮革製品、角製品についても対象となります。
(注2) 財団法人 自然環境研究センター
電話:03-5824-0953(平日10時〜17時)
※当面は申請が集中し登録を受けるまでに時間を要することが予想されることをあらかじめご了承下さい。
