■もどる■

環境技術実証モデル事業検討会
山岳トイレし尿処理技術ワーキンググループ会合(第3回) 議事要旨



1. 日時:平成15年10月15日(水) 18:30~20:00
2. 場所:富山県立山一ノ越山荘
3. 議題:
(1)立山全体のトイレ整備概要
(2)富山県における山岳トイレし尿処理技術実証体制とスケジュール
(3)実証対象技術の概要(土壌処理方式(一ノ越公衆トイレ))
(4)越冬試験にかかる作業について
【検討事項】
(1)山岳トイレの設置に係る輸送コスト負担
(2)対象技術のし尿処理能力と負荷量のバランスについて
(3)試験要領、試験計画、現場との連携について
(4)実証体制の構築について
(5)その他
4. 出席検討員:柏原一正、鈴木富雄、森 武昭(座長)、吉田孝男、渡辺孝雄
5. 配布資料
資料1 富山県における山岳トイレ対策の現状
資料2 山岳トイレし尿処理技術実証委員一覧 [PDF 8KB]
資料3 山岳トイレし尿処理技術実証事業(富山県)工程表 [PDF 12KB]
資料4 実証試験の対象技術の募集について [PDF 15KB]
資料5 越冬試験の考え方 [PDF 9KB]
資料6   山岳トイレアンケート結果 [PDF 26KB]
資料7   山岳トイレし尿処理技術の処理能力(例) [PDF 15KB]
資料8   実証試験実施体制の構築について [PDF 17KB]
6. 報告
(1)立山全体のトイレ整備概要
 ・・・資料1に基づき富山県が説明

(2) 富山県における山岳トイレし尿処理技術実証体制とスケジュール
 ・・・資料2.3.4に基づき富山県が説明

(3)実証対象技術の概要(土壌処理方式(一ノ越公衆トイレ))
 ・・・(株)リンフォース(前半の報告部分のみオブザーバーとして参加)が技術概要について説明

(4)越冬試験にかかる作業について
 ・・・資料5に基づき事務局が説明
 

7. 議事
会議は公開で行われた。

(1)検討事項について
 ・・・事務局より資料6.7.8に基づき説明

[1] 山岳地特有の自然条件

  • 山岳地は場所によって、気温、気圧、地温、積雪、風速、雨量、利用人数・変動など、環境条件がかなり異なる。そのため、なかなか画一的に実証できない状況にある。

[2] 実証試験の考え方

  • 平地や室内で実証したからといって、山岳地でもOKということにはならない。そのため、山岳トイレは現地の過酷な条件下でデータをとることに意義がある。
  • 現段階では、さまざまな過酷な環境下において実証を行い、実証事例を積み重ねる必要があると考えられる。そこで得られたノウハウを活かせば、将来的には、平地で同じ状況を再現し、実証することも可能だと思う。
  • 主だった処理方式ごとに実証実績を積み重ねることで、共通の実証要領ができあがることを期待したい。
  • 本来ならば、長期にわたって実証することが必要だと思うが、そうもできないので、1年間で得られた実証結果をもとに、ある程度予測できると望ましい。
  • 汚泥の蓄積や実際に必要なメンテナンス状況、稼動状況等を把握するには、新設トイレよりも数年経った既設のトイレの方が実証に向いているのではないか。

[3] 費用負担

  • 車道が確保されていない場所に新規でトイレを設置し実証する場合、トイレを搬入するためのヘリコプター代は民間の負担になる。ベンチャー企業等への負担として相当大きいと考えられる。
  • 山岳地は特別な条件下にあるため、搬送・運営費用負担等のあり方や支援方策について検討する必要がある。
  • トイレ以外にも、今後、山岳で技術を実証する場合は搬送費用負担が課題になると考えられる。

[4] 実証体制

  • 山岳トイレし尿処理技術の実証を普及するためには、研究機関の人材育成や設備支援策も検討する必要がある。

[5] その他

  • 浄化槽の分野で、以前、下水処理場の原水を用いて試験を行い、その試験結果を一般家庭用の浄化槽に適応しようとしたことがあるが、実際の状況とは異なったため、上手くいかなかった。また、試験期間についても1年間を半年に縮めて実施した結果をもとに評価したことがあるが、そのような評価結果は信頼性に欠けたものとなってしまった。

(2)次回会議の日程について
 ・・・次回の日程については、ホームページ上で公開する予定。検討員には改めて案内するとの説明があり了承された。

 (終了)