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世界の森林とその保全

世界の森林はいま

森林の減少と劣化

世界の森林は今、この瞬間も減少を続けています。世界の森林面積は約40億ヘクタールで全陸地面積の約31%を占めていますが、2000年から2010 年までの10年間に年間1,300万ヘクタールもの森林が失われてしまいました。年間1,600万ヘクタールであった1990年代よりもその速度は緩くなっているものの、依然、広大な面積の森林が失われ続けています。中国の大規模な植林事業などによる増加もあったため、世界全体での森林の純消失面積は年間520万ヘクタール、日本の国土の約14%にあたる森林が地上から消えたことになります(注1)

世界の森林分布

世界の森林分布図
画像をクリックで拡大します。資料提供:国土地理院(地球地図樹木被覆率、国連食糧農業機関<FAO>森林統計使用)

近年、世界で最も森林減少が著しいのは、ブラジル、インドネシア、そしてアフリカの熱帯諸国です。南米、東南アジア、アフリカ地域の熱帯に位置する国々の多くは、元来、熱帯気候と豊富な降水量により国土の大半が森林に覆われていましたが、20世紀に入って急速に森林が失われてきました。また森林面積の減少だけでなく、伐採により立木の密度が低下するなどの劣化した森林も大きな問題となっています。
オーストラリアでは2000年以降発生している深刻な干ばつや森林火災により、2000年から2010年の純消失がブラジルに次いで第2位となっています。


森林伐採地(インドネシア)
写真提供:熱帯林行動ネットワーク

森林減少面積の大きな国

森林減少面積の大きな国
出典:FAO「世界森林資源評価2010」2010年

土地利用形態の変化による炭素排出量の推移

森林が減少することにより炭素排出量が増えている
画像をクリックで拡大します。出典:FAO, The State of the World's Forests 2001, 2001

森林減少・劣化の原因

森林減少の原因はさまざまです。プランテーションといった農地等への土地利用の転換、自然回復力に配慮しない非伝統的な焼畑農業、燃料用木材の過剰な採取、森林火災のほか、違法伐採等によって持続可能な森林経営がなされていないことも大きな原因となっています。

※下記リスト、クリックで内容を表示します

[土地利用の転換]

世界的な食料やバイオ燃料等の需要増加により、東南アジアでは森林を伐採してアブラヤシのプランテーションへ、アマゾンでは森林をサトウキビ農園や牧場へ転換する土地利用の転換が増加しています。


果てしなく広がるアブラヤシのプランテーション
写真提供:足立直樹

[非伝統的な焼き畑農業の増加]

焼畑農業は、森林を伐採して焼き払い、1年から数年間農地として利用した後に、自然の回復力で森林に戻すというサイクルを繰り返す伝統的な農業の方法です。近年、人口の増加などを背景に、焼畑のサイクルが短縮し森林が回復しないうちに再び焼いて土地が劣化し、森林が再生しなくなる、非伝統的な焼畑が問題となっています。

[燃料用木材の過剰な採取]

開発途上国においては、日常生活の燃料として薪や炭を利用しており、そのために森林が伐採されています。世界の木材需要の約半分は燃料として利用されています。人口の増加などにより森林回復のスピードが追い付かず、森林減少・劣化の原因となっています。


薪炭材として木材利用
写真提供:地球・人間環境フォーラム

[森林火災]

落雷などによる自然発火のほか、焼畑農業や農地開発のための火入れ、焚き火やタバコなどの不始末、放火など人為的な原因によるものもあります。


森林火災
写真提供:FoE Japan

[違法伐採問題]

違法伐採とは、それぞれの国の法律に反して行われる伐採で、決められた伐採量・方法・樹種等を守らない伐採や、伐採権がない森林の伐採(盗伐)、保護区等の法令を守らない伐採などがあります。違法伐採は生産国での持続可能な森林経営を阻害し、森林の減少・劣化をもたらすだけでなく、伐採した後の植林や管理の費用が含まれていない違法伐採木材製品が国際市場で不当に安い価格で流通することにより、輸入国の持続可能な森林経営をも妨げることになります。


違法伐採は持続可能な森林経営を阻害する

森林減少・劣化への世界の対応

世界の森林の減少・劣化を抑制するためには、世界の持続可能な森林経営を実現する必要があります。この実現に向け各国政府や国際機関等はさまざまな取組を行っています。我が国も国連森林フォーラム(UNFF)などの政府間対話の場に参画・貢献するとともに、関係各国、各国際機関等と連携を図るなどして国際的な取り組みを推進しています。この他、国際熱帯木材機関(ITTO)国連食糧農業機関(FAO)等の国際機関への拠出や独立行政法人国際協力機構(JICA)等を通じた開発途上国への支援を行っています。
国内においても、特に持続可能な森林経営の阻害要因の一つとして問題視されている違法伐採については、グリーン購入法(注2)により、合法性が証明された木材・木材製品を政府調達の対象とする措置を実施しています。

また民間においても、NGO/NPOなどによる森林保全活動や、持続可能な森林利用の推進のための森林認証制度の普及など、さまざまな取組が行われています。

注釈

  • 1)FAO「世界森林資源評価2010」2010年
  • 2)国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(平成12年法律第100号)

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