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森林保全と企業

森林認証制度

概要

森林認証制度とは、独立した第三者機関が環境・経済・社会の3つの側面から一定の基準をもとに適切な森林経営が行われている森林または経営組織などを認証し、その森林から生産され木材・木材製品にラベルを付けて流通させることで、持続可能性に配慮した木材についての消費者の選択的な購買を通じて、持続可能な森林経営を支援する民間主体の取り組みです。

ラベリングした木材・木材製品の流通のために、流通に関わる者は消費者の手元に届くまでの各段階において、認証された森林からの木材・木材製品をそれ以外のものとは区別して取り扱う体制になっていることを認証されること(Chain of Custody認証:CoC認証)が必要です。

図 森林認証制度のしくみ
図 森林認証制度のしくみ

1993年に自然保護団体を中心にドイツで創設されたFSC(Forest Stewardship Council:森林管理協議会)と1999年に欧州で始まったPEFC(Programme for the Endorsement of Forest Certification Schemes:PEFC評議会)の二つの制度が国際的に普及しています。また、2003年にスタートした日本のSGEC(『緑の循環』認証会議:人工林が多く、小規模・零細な所有が多い日本の実情に対応)をはじめ、インドネシアのLEI(インドネシア・エコラベル協会)、マレーシアのMTCC(マレーシア木材認証協議会)など、国ごとに開発された制度もあります。

持続可能な森林経営を行っている森林かどうかの基準・指標は、制度ごとに異なる部分がありますが、共通する項目として以下のものが挙げられます。

  1. 合法性、政策、制度枠組への遵守
  2. 森林の生産力の維持・向上
  3. 森林の環境便益の維持・向上
  4. 生物多様性の維持・向上
  5. 社会経済機能の維持・向上

FSC

環境団体、林業者、木材取引企業、先住民団体、地域林業組合などの代表者から構成される団体で、1993年にWWF(世界自然保護基金)を中心に設立。森林認証制度の運用主体の草分け的存在。

環境影響や地域社会、先住民族の権利などを含む10原則56基準に沿って、FSCが認定した認証機関が審査を実施することになっています。最近では、国や地域の状況にある程度合わせた国別基準や小規模経営者向けの審査手順など、多様な森林や所有者をカバーできるしくみができています。2011年11月現在(注1)、認証面積は全世界で1億4,783万ha(80カ国、1,078カ所)、COC認証件数は、世界106カ国、21,879件。

PEFC

欧州11カ国の林業団体が、各国の制度を相互承認する組織として1999年に設立。個別の森林管理についてPEFCが直接認証するのではなく、149カ国が集まって策定された「政府間プロセス」という基準を採用しているPEFCの規格要求を満たしているとPEFCが認めた場合、その国独自の森林認証制度をPEFCが承認する制度。2003年に非ヨーロッパ諸国の参加もあり、旧名(Pan European Forest Certification Schemes)から「PEFC森林認証プログラム」(Programme for the Endorsement of Forest Certification Schemes)に改称して以降、急速に拡大し、認証面積では世界最大となっています。2011年11月末現在(注2)、PEFCへの参加は36カ国の37制度に達し、相互承認を得た森林認証制度による認証済森林の総面積は2億3,823万ヘクタール、相互承認を得たCoC認証は8,680件。

参加・利用するにあたってのメリットや留意点など

メリットとしてはまず、環境に配慮した持続可能な森林経営を行っていること、そうした森林経営のもとで産出された木材等を販売・使用していることについて社会的に認知されることで、企業としての環境配慮姿勢やCSR(企業の社会的責任)への取り組みをアピールすることできます。また、認証森林から産出される林産物にラベリングを行うこと、ラベリングされた製品を使用することにより、自社製品の差別化が図られ、環境配慮商品として消費者にアピールできるなど、付加価値を高めることができます。もちろん、認証森林から産出された製品等を販売・使用することで、森林保護の支援や地球環境の保全にも貢献できることは、言うまでもありません。

それぞれの制度には異なった背景や目的があり、認証する内容やその手続きにも違いがあります。基準・指標の策定経緯や内容、認証審査機関の登録認定手続き、認証審査の単位レベル、現場での審査内容、製品への認証材以外の原料の混合、コストなど、様々な違いについて把握することがまず重要です。その上で、それぞれの認証制度やその認証森林が、調達製品のリスクを十分にクリアできるかどうかについて、調達・購入時に判断していくことが求められます。

また、認証制度の評価については、世界銀行が認証制度の評価ツールを作成したり、欧州のいくつかの政府調達制度で評価が実施されたりしているほか、日本では、フェアウッド・パートナーズがFSC、PEFC、SGECの三つの森林認証制度に関する比較評価を行っています。

参照サイト

(2012年2月)

注釈

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